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富士通、F705iの防水機能の優位性を強調

F705i

 富士通は1月22日、全国のNTTドコモグループから同日に発売となったウォータープルーフ・スリムケータイ「F705i」に関する説明会を開催した。

 富士通の経営執行役モバイルフォン事業本部長の佐相秀幸氏は、「防水ケータイという観点から、企画、開発、プロモーションの足並みを揃えて製品化したもの。富士通が持つ技術基盤を生かすとともに、富士通のデザインチームの体制を大幅に強化し、富士通らしくないといわれるようなデザインを実現できた。さらに、防水というセグメントにおいて、富士通の強みを訴えられる商品企画を行なった。技術基盤、デザイン、明確なセグメントという3点にフォーカスした製品」と位置づけた。

 富士通は、2007年1月に防水ケータイの第1弾としてF703iを投入。7月には、F704iを、12月にはキッズケータイを投入。今回の製品が第4弾となる。防水性能は、IPX5およびIPX7の基準をクリア。「庭での水撒きでホースからの水がかかっても大丈夫。また、風呂のなかで使っていても壊れないといったレベルを達成している」という。今回の製品では、こうした防水性能を維持しながら、従来モデルでは17.9mmの厚さであったものを、13.7mmと、4.2mmもの薄型化を図っている。


佐相秀幸氏

富士通 経営執行役 モバイルフォン事業本部長 佐相秀幸氏
 「703i以降、想定以上に好評で、とくに女性からの評価が高い。防水機能を持ちながらも、スリムな外観と、鮮やかなイルミネーションを実現し、シンプルであり、スマートな製品が完成した。防水という観点では、タフという印象を持たせることもできるが、スリムにこだわることで女性層が購入しやすい製品とした。富士通の防水技術基盤があるからこそ、この薄型化が実現した」と、自己評価する。

 同社では、今年上期の携帯電話の出荷台数が、前年同期比83.8%増の340万台と大幅な伸びを見せたことから、携帯電話の年間出荷台数を560万台に上方修正。「現在のシェアは第3位。今年1月4日には、携帯電話の製造から修理まで行なう富士通モバイルフォンプロダクツ(FMPL)を那須に設立し、体制を強化。さらに、この第4四半期には、Windows Mobileを搭載した端末を投入し、今後も携帯電話業界の発展に寄与したい」と語った。


防水+スリムの工夫

高田克美氏

モバイルフォン事業本部 モバイルフォン事業部長 高田克美氏
 一方、モバイルフォン事業部長の高田克美氏は、F705iが、「防水」と「スリム化」という相反する要件を実現した技術的に取り組みについて説明した。

 薄型防水を実現するために、本体リアケースに、樹脂とステレンス素材を組み合わせたハイブリッド構造を採用。薄型化とともに剛性を達成しているという。「ハイブリッド構造は、金型成形の際に、まず、ステンレスを設置し、そこに樹脂を充填し、完成させるという手法を用いる。コストは若干高いが、剛性を高めたことで、ネジ締結によって強度をもたらすということをせずに済んだ。これも薄型化に寄与している」という。ハイブリット構造は、すでに90Xiシリーズの一部に採用した経緯がある。

 さらに、レシーバーやスピーカー、液晶などの薄型化にも取り組んだほか、回路基板を2枚から1枚に削減。高密度実装技術であるBGAの両面対向実装も採用した。「最先端の薄型部品や薄型化技術をF705iシリーズに搭載している」(高田事業部長)。

 また、F705iでは、約2.7インチのフルワイドQVGA液晶メインディスプレイを最大限活用できるように狭額縁化しているが、これを防水しながら実現するために、防水ガスケットを約20%も薄肉化。ガスケットの開発には、様々な形状での実験を繰り返し、止水効果と薄型化を達成したという。

 加えて、従来製品では、外部接続端子とイヤホンマイク端子の防水キャップが別々だったが、F705iでは、これをひとつとすることで、「防水キャップを閉め忘れることで水漏れの原因となったというような、うっかりミスを少なくすることを狙った」という。


防水

 防水に関する試験にも徹底しており、「水没試験、繰り返し浸漬試験、エアリーク試験による密閉性の確認を行なっている。703iシリーズ以降、すべての製品でこれらの試験を行ない、基準をクリアしたものを出荷している」とのこと。

 本体の防水保証期間は、2年間。ただし、一般的な使用では、2年以上を経過しても防水性能は維持できるようだ。また、リペアによって、新品と同じ防水状態にするサービスも用意するという。

 さらに、F705iでは、本体背面に37個のLEDを搭載。視認性の向上だけでなく、時刻や着信情報などを表情豊かに通知することができるようになったという。「Mという文字は、これまで表現できなかったが、この文字表示が可能になったことで、MAILという言葉も表示できる」(同社)という。

 なお、同社では、90Xiシリーズへの防水機能の展開にも言及。「ドコモさんとの契約の話なので詳細な話はできないが、90Xiシリーズにも防水機能を横展開していきたいという考えはある」(佐相氏)とした。



URL
  製品情報(富士通)
  http://www.fmworld.net/product/phone/f705i/

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(大河原克行)
2008/01/22 21:04

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