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ドコモ、多機能志向の「らくらくホン プレミアム」

らくらくホン プレミアム

らくらくホン プレミアム
 NTTドコモは、おサイフケータイ機能やGSM、ワンセグなどの機能を搭載する富士通製FOMA端末「らくらくホン プレミアム」を開発した。4月発売予定。

 今回開発された「らくらくホン プレミアム」(F884i)は、富士通製の90Xiシリーズのように、画面が横に90度回転する機構を採用し、さまざまな機能を搭載しながら、シニア層に向けて使い勝手を追求したモデル。ベースになったモデルは「F905i」だという。

 メインディスプレイは、3.1インチ、240×432ドットで、26万2,144色表示のTFT液晶、サブディスプレイは約0.9インチ、96×60ドット、モノクロSTN液晶となる。microSDカードスロットを搭載し、外側に約320万画素、内側に約32万画素(記録画素数約31万画素)のCMOSカメラを搭載する。カメラ機能はディスプレイを左に倒すことでも起動する。

 ワンセグ機能は、予約録画なども可能となっており、画面を右に倒すとワンセグ機能が起動する。このほかおサイフケータイ(iモード FeliCa)や、GSM方式、FOMAハイスピード(HSDPA)、エリアメール、ソフトウェアアップデートの自動更新機能、GPS機能などに対応している。ただし、2in1やプッシュトーク、直感ゲーム、指紋認証センサーなどは非対応となっている。

 メニューボタンを押すと呼び出せるメインメニューは、リスト型、9分割アイコン型、9分割アイコン(文字表記)型と3種類から選べる。従来のらくらくホンシリーズで培われたノウハウは、ワンセグやおサイフケータイなど、ハイエンドな部分にも活かされており、たとえば画面を横にしてワンセグを見ていても、終話キーでワンセグ機能を終了すると画面上には「画面を縦にしてください」との案内が出る。また、おサイフケータイ関連では、プリセットアプリのDCMXやEdyのiアプリのメニュー体系は、らくらくホンシリーズのメニューをベースにしたものが採用されている。

 大きさは約109×50×20mm、重さは約140g。連続待受時間は、3G網で約335時間、GSM網で約215時間(いずれも歩数計ONの場合)。連続通話時間は、3G網で約140分、GSM網で約155分。ボディカラーは、レッド、ゴールド、ブラック。


レッド ゴールド
レッド
ゴールド

ブラック
ブラック

月額210円の「音声入力メール」

音声入力メールで「おつかれさん げんきですか」と喋ったところ、ほぼ正確に認識

音声入力メールで「おつかれさん げんきですか」と喋ったところ、ほぼ正確に認識
 905iシリーズでは音声入力機能が用意されているが、「らくらくホン プレミアム」では、アドバンスト・メディアの音声認識技術を採用した機能として「音声入力メール」が提供されることになった。

 「音声入力メール」は、メール本文の作成時に話しかけて文章を入力するというもの。メールの本文入力時にカメラ起動キーを押すと音声入力に切り替えられる。仕組みとしては、端末上の音声認識エンジンが特徴的なポイントを抽出し、そのデータをサーバーに送信する。サーバー上で、あらかじめ用意された辞書と照らし合わせたり、音響状況を分析したりして、認識した文章を携帯電話側に送り返すという流れになる。「明日は、どこへ行く?」と話した場合、読点(、)で少し間を空けて喋ると、サーバー側では「読点か句点か」などと判別しづらいため、端末側に戻される文章は、アンダースコアで表記され、ユーザー自身が選ぶことになる。

 仕組み上、必ずパケット通信が発生することになるが、パケ・ホーダイやパケットパックの対象となる。パケットパックを契約していない場合の料金は、5秒で10.5円程度になるという。

 「音声入力メール」の利用料は月額210円。初回契約から30日間は無料となる。


ハイエンドでも使いやすく

らくらくホン プレミアムを手にする永田氏

らくらくホン プレミアムを手にする永田氏
 ドコモは17日、都内で「らくらくホン プレミアム」の発表会を開催した。同社執行役員 プロダクト&サービス本部 プロダクト部長の永田 清人氏がプレゼンテーションを行なった。

 永田氏は「らくらくホンは、『しんせつ』『かんたん』『見やすい』『あんしん』の4つのキーワードを中心にして企画してきたが、これまでにシリーズ累計1,258万台(2008年2月末時点)に達した。ニーズを探ると、基本的な機能をもっと使いやすくして、という声がある一方、いろいろと新たなことにチャレンジしたいという声もある。しかし、新しい機能を使いたいのに、シニア層にぴったりなケータイがない。ハイエンドさ、高機能さは、難しくなったり複雑になったりしがちだが、らくらくホンシリーズの使い勝手を損なうことなく、新機能の取り入れを基本コンセプトに据えた」と述べた。つまり、昨年4月に発売した「らくらくホン ベーシック」や、従来型モデルの最新機種となる「らくらくホンIV」だけではなく、ハイエンド志向でアクティブに動くシニア層に向けた第3の路線として、今回“プレミアム”に位置付けたモデルを投入したことになる。

 プレゼンテーション後半には、共同開発の富士通から、常務理事 モバイルフォン事業本部 副本部長の大谷 信雄氏、デザイン監修を務めた日本デザインセンター代表取締役の原 研哉氏がトークセッションの形式で参加し、それぞれ「らくらくホン プレミアム」に込めた思いを語った。

 大谷氏は、「苦労したのは、最新のF905iをベースにしつつ、高機能さと優しさを両立させること。そしてもう1つはデザイン。いかに使いやすくするか、大変苦労した」と述べた。


富士通の大谷氏 デザイン監修の原氏
富士通の大谷氏 デザイン監修の原氏

 一方の原氏は「これからの携帯電話は、若年層向けでタッチパネルが出てくるだろうが、従来型のボタン操作も進化して長持ちするのではないか。この携帯電話は、野球のピッチングに例えると、スローなボールをど真ん中のストライクに投げるという、非常に普通なところを目指した。そこまで行くとデザインとして主張する部分は消える。あまりにデザイン性が消えてしまい、大谷氏には『(ブラックモデルを指して)硯箱みたいだ』と言われたこともある。むしろデザインが消えるものが一番先進的ではないか」と語った。

 「硯箱みたい」と評したことについて、大谷氏は「F905iは、アッパー(ディスプレイ側ボディ)がアルミ素材、キー側ボディが二色成型技術を使っている。そのために生じた、アッパーとキー側ボディの段差や隙間を原さんは『気に入らない』と改善を求めてきた。F905iの開発時に大変したヒンジ部分に対して更なる工夫、と言うことで非常に大変だったが、なんとか段差も隙間もない形状にできた。結果的にブラックモデルは硯箱風とも言える外観になったが、大変綺麗なデザインになったと考えている」と、デザイン面での開発経緯を明らかにした。

 このほか、質疑応答の際に、海外展開について尋ねられると、大谷氏は「海外の携帯電話は、まだiモードのような文化がない。またアルファベット中心の世界で、文字サイズや画面サイズに対してユーザーの反応が鈍いという課題はある。ただし、海外にらくらくホンのような製品はなく、今後、富士通が海外に展開することがあれば、ヒントや武器になる商品だと認識している」と述べた。


左回転でカメラ、右回転でワンセグ起動。この割り当ては変更できない リスト型、アイコン型、文字のみのアイコン型と3種類のメニュー ワンセグ機能を終話キーで終了させると「画面を縦にしてください」と表示
左回転でカメラ、右回転でワンセグ起動。この割り当ては変更できない リスト型、アイコン型、文字のみのアイコン型と3種類のメニュー ワンセグ機能を終話キーで終了させると「画面を縦にしてください」と表示

左側面 右側面 キー配列
左側面 右側面 キー配列

ワンセグ用アンテナを伸ばしたところ。指紋センサーはない ヒンジ部 先端部
ワンセグ用アンテナを伸ばしたところ。指紋センサーはない ヒンジ部 先端部

決定キーを押すと表示される「便利ツール」。決定キーから、という手法らくらくホン プレミアムが初採用 GPS対応 らくらくiメニュー
決定キーを押すと表示される「便利ツール」。決定キーから、という手法らくらくホン プレミアムが初採用 GPS対応 らくらくiメニュー

おサイフケータイメニュー DCMXのiアプリもらくらくホン風 Edyのアプリもプリセット。らくらくホン風メニューに
おサイフケータイメニュー DCMXのiアプリもらくらくホン風 Edyのアプリもプリセット。らくらくホン風メニューに

GSM対応で、海外渡航時にはデュアルクロック。手動設定すれば日本でも利用できる メールメニュー
GSM対応で、海外渡航時にはデュアルクロック。手動設定すれば日本でも利用できる メールメニュー

ワンセグメニュー 番組表アプリのフォントサイズが大きい 録画機能もサポート
ワンセグメニュー 番組表アプリのフォントサイズが大きい 録画機能もサポート


URL
  ニュースリリース(らくらくホン プレミアム)
  http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/080317_00.html


(関口 聖)
2008/03/17 14:50


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