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夏野氏も登場、モバイル関係者が業界交流会を開催

 モバイル業界のコンテンツプロバイダー各社が一堂に会す交流会、「体育会系モバイル部」が東京・六本木のalifeで開催された。今回で20回を迎える同イベントに集まった関係者は約800人。会ごとの参加者数を平均すると350〜450名と、「日本最大のモバイル業界の交流会」(スターマーク 代表取締役社長 林正勝氏)となる。

 このイベントでは、モバイル業界を代表するコンテンツプロバイダーの社長などによる講演が行われた。まずはサイバードホールディングスの堀主知・ロバート氏、グリーの田中和良氏、ライブドアの出澤剛氏、そして、元NTTドコモで慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏が登壇。2009年に向けた各社の戦略や、市場動向などを語った。その後は、夏野氏と、ザッパラスの杉山全功氏、KLabの真田哲弥氏が壇上に上がり、ビールを飲みながらのざっくばらんなパネルディスカッションとなった。


サイバードの堀氏

サイバードの堀氏
 トップバッターの堀氏は、2008年を「暗い暗い年」と総括。「今までごまかしてきたメッキがはがれた1年だった。逆に2009年は本当の実力が見える1年」と語った。サイバードの事業に関しては、年末年始にオンエアしたテレビCMに言及。占いサイト「細木数子六占星術」はテレビCMを大量投入し、「大量の有料課金ユーザーを獲得できた」(同氏)という。こうした結果を踏まえ、堀氏は「商品がよくないと人が入ってくれないし、いいものでも気づかれなければ売れない」と、商品作りやマーケティングの重要性を力説した。また、講演の最後に「FAUST」というPCサイトを紹介。「堀プロジェクト」(同氏)として作られたサイトで、「夢をあきらめない、自分の夢をつかむ人たちが集まっているメディア」と説明した。


グリーの田中氏

グリーの田中氏
 次に壇上に立ったグリーの田中氏は、同社がモバイル市場に参入した当時を振り返りつつ、2009年の戦略を解説した。田中氏によると、グリーがモバイルに事業の軸をシフトしたのは「3つの仮説があった」からだという。その3つとは、「あと5年でPCからネットをしなくなり、モバイルが当たり前になる」「ネットサービスの中心はコミュニティになる」「コンテンツとコミュニケーションは融合する」というもの。結果、仮説は当たりグリーは急成長。田中氏は「2年経ってSNSのカテゴリーでは一番伸びているサイトになった」と胸を張る。そんなグリーの2009年は、「会社作り」が目標だと語る田中氏。「いいサービスを作るには、いい会社が必要」というのが、その理由だ。


ライブドアの出澤氏

ライブドアの出澤氏
 続くライブドアの出澤氏は、同社の現状を説明。「まだたまに『社長は平松さんですよね』と言われる」と冗談めかしつつ、同社の「3つの事業」を語った。出澤氏によると、現状のライブドアは「広告、課金、インフラという3つの事業が中心」だという。インフラは「DATA HOTEL」、課金はコミュニティサイトの「YYclub」などが好調で、「不況による広告の落ち込みをカバーしている」との見方を示した。また、出澤氏は、同社がモバイル専業ではないことから「今日の会は若干アウェー感がある」と笑いつつも、ライブドアがiモード黎明期からモバイル事業に携わっていたことを改めて解説。「『ライブドアブログ』や『Picto』などは集客力がある。昨年のGoogle検索ランキングでも、『痛いニュース』が4位になった」(同氏)と、最近の実績もあわせてアピールした。一方で、出澤氏は、2009年の動向として「アバターやオンライン広告に注目している」と話す。また、iPhoneやAndroidなどのプラットフォームの動きも追っていき、ビジネスの可能性を模索していくとした。


慶應義塾大学特別招聘教授の夏野氏
 単独講演のトリを飾ったのは夏野氏。「体育会系モバイル部は今まで知らなかった。ドコモを辞めたら誘ってもらえた」と、開口一番得意のジョークで会場の笑いを誘った。夏野氏は「去年1年間でモバイル業界、特に通信業界が一気に変わった」と話し、分離プランなどが導入された後の市場動向を「ドコモができてから、一貫してマーケットを作って拡大してきたが、去年はそれが縮小均衡に転じた」と総括した。11年間ドコモに在籍し、マーケットの拡大に注力した夏野氏だが、「ここまでマーケットを作ってもオッサンには分からないようだ」と、市場を劇的に変えた総務省や、小中学生のケータイ所持を禁止する一連の動きを批判。続けて「某通信会社の社長や、総務省のなんとか委員とかいう人たちは、多分iアプリすら自分でダウンロードしたことがない」と語り、モバイル業界の関係者に向かって「これからの日本は皆さんが作っていかなければ」とエールを送った。


 夏野氏は、パネルディスカッションにも続けて登壇。KLabの真田氏やザッパラスの杉山氏らと、モバイル業界で一緒に仕事をすることになったきっかけなどを、冗談交じりに振り返った。また、3名は昨今のモバイル業界に対する見解を披露。「やられた、あのサービス」というお題に対して、真田氏が「グリーの『釣り★スタ』」、杉山氏が「ニコニコ動画やNTTソルマーレさんのケータイコミック」(杉山氏)と回答したのに対し、夏野氏は「真田が最初に持ってきた出会い系サイトの企画。あれを公式にしていたら、今ごろもっと大変なことになっていた(笑)」と独自の見解を示した。


パネルディスカッションでは夏野氏と、KLabの真田氏(左)とザッパラスの杉山氏(右)も

パネルディスカッションでは夏野氏と、KLabの真田氏(左)とザッパラスの杉山氏(右)も
 「注目のサービス/企業」という問いには、夏野氏が真っ先に「Google」と回答。Androidのビジネスモデルを「覇権を握ろうとしているわけではなく、モバイルからのネット接続を広げようとしているだけ。ネットにつながれば、自分たちのサービスを使ってもらえる自信があるからできること」と解説した。対する真田氏は「メーカー主導のコンテンツマーケット」に注目しているという。「本命はiPhoneでなくノキアだとにらんでいる」としながらも、今後、日本のコンテンツを海外に輸出しやすくする環境作りの可能性を示唆した。

 そのほかにも、ディスカッションでは5年後、10年後のモバイル業界を3名が予測した。夏野氏は「ケータイの進化は遅くなったが、10年前はiモードすらなかったことを考えると、10年後には次のものが来る」といい、「ディスプレイやキーボードで起こるイノベーション」の重要性を力説。「今のiPhoneでも、画面の大きさは限られており、PCのページは緊急避難的に見ている。画面の制約がなくなれば、モバイルとそうでないものの区別もなくなるだろう」(夏野氏)との見方を示した。一方の、真田氏と杉山氏は、モバイル業界に統廃合の波が訪れると、一致した見解を述べた。「1つの産業の寿命は20年くらい。10年で大体ピークアウトするから、次の10年で吸収、合併、統廃合が起こる」という真田氏に対し、杉山氏は「銀行なども統廃合しているが、今後モバイル業界もそうなる」と語った。



URL
  サイバード
  http://www.cybird.co.jp/
  グリー
  http://gree.co.jp/
  ライブドア
  http://www.livedoor.com/
  KLab
  http://www.klab.jp/
  ザッパラス
  http://www.zappallas.com/


(石野純也)
2009/01/21 14:14


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