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UQとインテル、WiMAXが切りひらく「新しい世界」

画像左から、UQコミュニケーションズ田中氏、米インテルのマローニ氏、インテル日本法人の吉田氏
 UQコミュニケーションズとインテルは6月8日、モバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」の正式サービス開始に伴い、共同記者発表会を開催した。

 登壇したUQコミュニケーションズ 代表取締役社長の田中孝司氏は冒頭、発表会場が帝国ホテルの「光の間」であることにかけて、「ワイヤレスをやっているのに、どうして“光の間”か。次にここで発表会をやるときには、きっと“ワイヤレスの間”になっているはず」などと話し、関係者等の笑いを誘った。

 田中氏は、2つのオープンモデルを開始すると話し、「デバイスのオープンモデル」としてリテールデバイス市場の形成、ネットワークのオープンモデルとしてMVNOについて説明した。当初はUQブランドで端末を提供するが、7月以降はさまざまな形で端末で提供されていくという。

 今回、パソコンメーカーなどからWiMAXモジュールを内蔵したノートパソコンなどが発表されたが、これらの製品はノートパソコン購入時に通信契約を行う必要がなく、購入後にWiMAX経由でオンラインで契約を行う。UQコミュニケーションズでは、MVNOでWiMAXサービスを提供する事業者も含め、ユーザーが契約するWiMAX事業者を選択できるポータルサイトを開設する。パソコンを購入すると、インターネットサービスプロバイダー(ISP)と契約できるショートカットアイコンが用意されている場合があるが、WiMAXはポータルサイトで事業者を選べるようになる。

 MVNOによるWiMAXサービスには、ISPのニフティ(@nifty WiMAX)やNECビッグローブ(BIGLOBE高速モバイルWiMAX)のほか、ビックカメラやヤマダ電機といった家電量販、通信事業のKDDI、商社のDIS(ダイワボウ情報システム)が手を挙げた。田中氏は「MVNOはこれだけか? と思われるかもしれないが、まだまだ多数の企業と話を進めている」と述べ、今後も業種や業界を超えて新しいオペレーターが登場する可能性を示唆した。



利用料やエリア展開について

 「UQ WiMAX」の利用料は、当初の予定通り、月額4480円の定額制となる。初期費用として2835円かかるが、2年縛りといった期間拘束はない。

 また、無線LANサービス「UQ Wi-Fi」も利用可能で、田中氏は無線LANについて「兄弟のようなもの」と話していた。WiMAXは3Gのようにダイヤルアップ接続ではなく、無線LANに近い形で接続できるためだ。

 このほか田中氏からは、24時間600円で使える料金プラン「UQ 1 Day」や、1契約で最大3台のWiMAX機器が利用できる「機器追加オプション」なども紹介された。

 さらに、通信エリアについても説明し、7月1日からは首都圏、中部、関西で提供すると語った。ただし、中部エリアは都市部の名古屋市がほぼエリア内となるものの、関西エリアは基地局整備が当初の予定より遅れているという。今回公表されたエリアマップでも抜けが目立つ印象で、田中氏自身もエリア展開はまだまだこれからとの認識を示した。同氏は「日本国中でサービスを提供できるようにしていきたい」と抱負を語った。

 最後に、7月以降、WiMAXモジュール内蔵パソコンが多数登場することについて、「本当にうれしい」と話した田中氏は、「WiMAXの次元の違うスピードで、新たな世界、新たな未来が生まれる」などと語って締めくくった。

 なお質疑応答の中で、イー・モバイルのような“100円PC戦略”をとるのか問われると、田中氏は「検討していない」とコメントした。

 UQコミュニケーションズでは、6月10日~12日にかけて幕張メッセで開催される展示会「INTEROP TOKYO 2009」、7月22日~24日にかけて東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2009」に出展する予定。



インテル、PC業界をあげてWiMAXをもり立てる

メーカー各社が登壇
 インテル側からは米インテルの主席副社長 兼 最高セールス&マーケティング責任者のショーン・マローニ氏が登壇した。同氏は、ノートパソコンに無線LANが搭載されたことで市場が大きく拡大したように、WiMAXも大きな成長要因であるとした。共通仕様となるため、グローバルでビジネス展開が可能で、コスト削減も実現すると述べた。

 またマローニ氏は、「ネットが生活の中心になりつつある」と語り、データ通信量が著しく増加している状況を説明。「WiMAXではよりデータを運ぶことができる。環境を整えていきたい」と話した。

 プレゼンテーションでは、都内に5台の車を走らせ、WiMAXで接続して生中継を行うデモなども実施された。

 このほか発表会では、インテル日本法人の代表取締役社長である吉田和正氏の音頭で、パソコンメーカーの代表者らが登壇し、WiMAXを支援していくとアピールした。吉田氏は「メーカーの皆様とともに、業界をあげて新しい世界を作り上げていきたい」と語った。



WiMAXバスで体感ツアー

 発表会では、6月8日~12日かけて都内周辺を巡回する、WiMAXの広告バスの乗車体験ツアーなどが行われた。広告バスは、ロンドンバスを青色に塗装したもの。外装だけでなく車内座席もWiMAX仕様となっていた。

 体験ツアーでは日比谷公園周辺ぐるりと周り、車内で説明員によるデモンストレーションが実施された。WiMAXによるYouTubeのストリーミングや、WiMAX端末同士による映像中継、発表会場とSkypeを使ってテレビ電話などが行われた。基地局のハンドオーバーなどもデモされたが、千代田区の好条件ということもあってか、おおむね快適な通信が行える印象だ。ただし、会場とのテレビ電話デモのみ、トラブルによりうまく接続できない状態になった。


WiMAXの広告バス

■ フォトギャラリー



URL
  UQコミュニケーションズ
  http://www.uqwimax.jp/
  インテル
  http://www.intel.co.jp/



(津田 啓夢)
2009/06/08 18:02


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