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ドコモ、宛先不明の迷惑メールはiモードセンターで受信ブロック

NTTドコモ 立川社長(左)、iモード事業本部 榎部長(右)
 NTTドコモは、迷惑メールに関してこれまでメールアドレス変更の呼びかけや、毎月の通信料から400パケット分を無料化、迷惑メール配信業者へ送信停止を求める仮処分申請といった対策を実施してきたが、今後の迷惑メール撲滅に向けた新たな対策について、立川社長、iモード事業本部の榎部長、総務部法務室の平野室長が都内で会見を行なった。

 社会問題が顕在化する迷惑メールの現状について、ドコモが調査した発表によると、その内容は出会い系、アダルト系、販売・勧誘系のメールが大半で、送信元のメールアドレスは空白、あるいはiモードユーザーを装ったドメイン名などで、匿名である場合が多いという。iモードユーザーの1日あたりの迷惑メール受信数は、全体の約1割に当たる電話番号アドレスのユーザーの大半が31通以上。全体の約9割となるオリジナルアドレスのユーザーは、半数以上が迷惑メールを受信していないが、全体の1/4程度は1~5通受信し、オリジナルアドレスの場合でも21通以上受信している場合もあり、その実害は大きい。

 一方、迷惑メールの送信業者は、従来電話番号アドレスに対して無差別に送信する方法が多かったのに対し、最近では実存するアドレスの名簿を作成して送信するなど、その手口は巧妙化しているという。インターネットからiモードセンターへ届く1日のメール数は約9.5億通で、このうちの約8億通が宛先不明または迷惑メールと推定され、これによってドコモ側ではiモードセンターで膨大な処理が発生するため、通常のメール配信に遅延をきたす恐れもあり、2次的な被害にも繋がるとしている。

 これらを踏まえ、迷惑メールに対する今後の対策として今回発表された内容は、「大量な宛先不明メールの受信ブロック」、「迷惑メール防止機能の追加」、「迷惑メール送信業者への法的措置」など。現状では、実在しない宛先へのメールは迷惑メール送信業者へ返信され、業者はそれをもとにアドレス名簿から削除・更新して精度の高い名簿を生成しているが、今後は宛先不明メールがiモードセンターでブロックされ、実在しないアドレスを特定できない形で送信エラーが返されることにより、業者のアドレス名簿生成を抑制するのに繋げるという。ドコモでは6日、この件を総務省へ認可申請しており、約款の変更が認可され次第、今月中にも速やかに実施するとしている。


迷惑メールは大半が出会い系、アダルト系、販売・勧誘系で、送信元のアドレスは空欄あるいは匿名がほとんど 宛先不明メールがiモードセンターでブロックされることで、実在しないアドレスについては業者に送信エラーとして返される

 迷惑メールの防止機能としては、2002年1月より、既に提供しているメールアドレス指定受信にドメイン指定受信機能を追加し(最大10カ所選定可能)、ユーザーが登録したドメインまたはメールアドレス以外からのインターネットメールを受信しないようにするという。また、2003年春以降に投入する端末には、受信メールを見て心当たりのない送信者名や件名のメールは、開封しないで削除することが可能な選択受信機能も提供するという。

 法的措置としては、10月29日に横浜地裁から横浜市内の迷惑メール配信業者に対して送信停止を命じる仮処分が下されたが、今後もこうした宛先不明メールの配信業者に対しては、仮処分命令申立などの措置を検討していくという。


NTTドコモ 総務部法務室 平野室長
 なお、ドコモではこれらの対策に10億円程度の設備投資を持って進めていくとしており、迷惑メールの完全な根絶は難しくとも、業者が営利目的で行なう大量のメール配信効率を低下させるのには高い効果が期待できるとしており、今後も引き続きテレビや新聞広告、Webサイト、請求書に同封の専用チラシなどでユーザーへのPR活動を行なっていく。同時に、着メロを無料提供するなどの触れ込みで、信用性のないサイトでメールアドレスを登録したりすると、配信業者のアドレス名簿へ登録される可能性が高いと見ており、そうしたサイトの利用にも充分な注意を呼びかけていくという。

 総務部法務室の平野室長によると、「米国では18州でこうした問題への法的措置が敷かれていることから、場合によってはドコモ側が業者へ損害賠償をするような可能性も考えられる」とコメントしており、立川社長は「多数のユーザーにご迷惑をお掛けしていることを申し訳なく思う。ユーザーには迷惑がかからないよう、これらの対策を進めていきたい」とコメントした。


・ ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/01/whatnew1106.html

横浜地裁、迷惑メールの配信業者に送信停止を命じる仮処分


(松下 麻利)
2001/11/06 20:35

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