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インテルのガイヤー氏、「処理能力が重要なのは携帯電話も同じ」

副社長兼セルラ・コミュニケーションズ事業部長 ハンス・ガイヤー氏
 インテルが11月28日に通信関係のマスコミを集めて開催した記者会見「Intel Network and Communications Day」で、副社長兼セルラ・コミュニケーションズ事業部長のハンス・ガイヤー氏が、自社の携帯電話ベースバンドチップ事業について語った。

 同氏は冒頭、日本におけるiモードの成功などを例示しながら、「日本では常識となっているが、欧米でも携帯電話はデータ+音声へ移行していかなければならない」と述べ、「多くのコンテンツを呼び込んで、多くの顧客を獲得する」という、いわゆる「iモード・ストラテジー」から学ぶところが大きいとして、データ通信を中心に見据えた戦略を採っていることを説明した。

 同社がベースバンドチップを開発する上での重要なポイントとして挙げたのは、「処理能力」と「オープンアーキテクチャ」の2点。「高い処理能力によって様々な高機能アプリケーションやリッチなインターフェイスを実現できる」と主張し、このポイントについてはパソコンも携帯電話の市場でも変わらないとして、パソコン市場での実績を活かした理論を解説。さらに、「インターネットの世界は、モデム、ケーブル、DSL、iモードなど様々な接続方法があってもインターネットそのものはひとつ」と述べて、インターネット時代におけるオープンアーキテクチャの重要性を説いた。

 続いて同氏は、従来、携帯電話のベースバンドチップはハードウェア的に通信部分と処理部分が切り分けられておらず、オープンアーキテクチャが構築できないという問題を指摘し、そのことが業界全体の活性化をうながす「キラーアプリケーション」を生み出せない要因だとしている。

 同氏は、それに対するインテルの回答が、同社の開発する次世代アーキテクチャ群だとして、2.5G、3G向けの基幹技術についてプレゼンテーションを行なった。通信部分を司るマイクロ・シグナル・アーキテクチャ(MSA)や処理部分のXScaleアーキテクチャが、低消費電力やパソコン並の性能処理を備えていることをアピール。また、パソコンの世界でデファクトスタンダードとなっているC言語に最適化されていることについても触れ、開発者にとってもメリットが大きいアーキテクチャだとした。

 最後に同氏は、5月に発表した方針のもと、通信部分と処理部分、さらにフラッシュメモリをワンチップに集積したベースバンドチップを2.5Gおよび3G向けに開発中であることを述べ、会見を締めくくった。


「接続方法に関わらず、インターネットはひとつ」。パソコン業界で大きな影響力をもつインテルならではの戦略 演算部と通信部を切り分けることで高性能・オープンアーキテクチャーを実現するという

詳細なイメージ図。ベースバンドチップは様々な部分から成り立っている 演算部(XScale)と通信部(MSA)、フラッシュメモリを1チップに集積したベースバンドチップを開発中

インテルのベースバンドチップを搭載した端末群。これらはほんの一部 多くのPDC携帯電話に搭載されているチップ「PDCharm」。パケット通信にも対応している

インテルのモバイル機器向けプロセッサ「StrongARM」を搭載したPDAがズラリ Pocket PC 2002搭載の「GENIO e550X」も参考展示されていた

インテルが作るFOMAの中身、研究・開発現場レポート
インテル、C/C++で開発できる次世代携帯電話向けチップ


(伊藤 大地)
2001/11/28 14:21

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