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ドコモ野村氏、「デュアルネットワークサービスは今夏開始」

NTTドコモ 常務取締役 野村秀樹氏
 3月26日、東京都内で行なわれた日刊工業新聞主催によるフォーラム「国際市場をにらむモバイルビジネスの行方」で、NTTドコモ 常務取締役 野村秀樹氏が「市場を切り開くFOMAと新サービスの行方」と題した講演を行なった。

 講演はFOMAの概要を説明し、海外を含めた今後の戦略について大筋を語る形で進められた。同氏はまず、「ドコモの生命線はiモードとFOMA」として、国内ではいかにしてFOMAへの移行を進めるか、海外ではどのようにiモードとFOMAを輸出していくかがドコモの最大の事業テーマだと語った。

 この後同氏は、FOMAの高速パケット通信や最大5000文字までのメール送受信機能、iモーション、テレビ電話機能などのFOMAの主な特徴を説明。まだ多数の契約者は得ていないものの、エリアがほぼ現在のPDC並となる3年後が重要だと語った。

 続いて野村氏は、FOMAへ完全に移行するまでの「橋渡し的サービス」として、1つの番号でFOMAとPDC方式の2台の携帯電話利用できるサービス「デュアルネットワークサービス」について触れ、「今年の7~8月に開始する」と明言した。さらに、4月1日からは、FOMAとPDCの双方を契約したユーザー対して、基本料を通常のファミリー割引よりも高い割引率となる40~50%割り引くサービスも開始するという。なお、デュアルネットワークサービスの料金に関しては、「オプションサービス程度」とのことだ。

 一方で、FOMAとPDC双方に対応したいわゆる「デュアル端末」は、当初、年内の発売を予定していたが、開発の遅れから、2003年度にずれ込む見通しだという。

 また、パケット通信と音声通話を同時に行なえるFOMA独自の機能「マルチアクセス機能」もさらに強化される予定で、複数のWebサイトへ同時にアクセスできるようになるという。なお、FOMAの料金体系に関しては、今後も通話料はPDCと同水準にし、パケット通信料は「できるだけ下げる」方針だと語った。FOMAの課題として、端末のバリエーションの少なさや待受時間の短さを指摘し、「まだまだ発展段階。最低100時間は超えないと実用的とはいえない」と述べている。

 第3世代携帯電話の主要サービスになるとみられる国際ローミングについては、「我々が開発したPDC方式は日本しか採用していない“孤立方式”だった。FOMAでやっと世界に出て行ける」と語った。

 海外進出に関しても、「世界に通用する武器はiモードとFOMA」と冒頭に述べたテーマを繰り返した上で、通話料の課金単位を10円単位から30秒単位に変更したり、時間帯区分も現行の4区分から2区分にするなど、欧米のスタンダードを徐々に取り入れ、準備を重ねているという。一方で野村氏は、海外進出の難しさについても触れ、「これまで海外に出資した金は全部目減りしている。これがなかなか大変だ」とおどけて語る一面もあった。

 最後に同氏は今後の技術発展について触れ、「夢物語だが」と断った上で、翻訳機能を備えた携帯電話や、匂い、感触、味など五感すべてを伝達できる電話を作っていきたいと語り、講演を締めくくった。


FOMAの主な機能
FOMAの売り上げのうち、6割以上がスタンダードタイプだという。野村氏によれば、「ビジュアルタイプがもっとのびると思ったが、端末の値段が響いた」

デュアルネットワークサービスの概要。今年夏に開始される FOMAの事業展開予定図。急務は「電池の持ち時間を伸ばすこと」だそうだ

将来的には、五感に訴える携帯電話を作りたいという 「携帯は財布の中身をすべて含むようになる」と野村氏は語っていた

・ NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
・ 「国際市場をにらむモバイルビジネスの行方」イベント情報
  http://www.nikkan.co.jp/port/0326sinpo.html


(伊藤 大地)
2002/03/26 17:32

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