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第11回:ボストン美術館と隣り合わせの「全日空ホテルグランコート名古屋」
ゼロ・ハリ ゼロ・ハリ
「日本のモバイルキング」、「中年ガジェットキング」など数々の異名を持つ。数多くのパソコン雑誌に執筆。購入した携帯グッズはそろそろトン単位に突入か?


名古屋の楽しみはみそカツとWorkPad/Palm専門店

名古屋のWorkPad、Palm販売店の雄、「コンプマート アメ横」
 筆者が名古屋に出張する楽しみはいくつかある。ひとつは忙しい仕事の合間を見つけて、美味しい名物の「みそカツ」を食べること。もうひとつは、名古屋で最大のパソコンショップである株式会社エイデンが、アメ横のアーケードの中にオープンした新しい小さなコンプマートに行くことだ。このコンプマートは、名古屋駅前の本店からWorkPad、Palm部門を移動させた専門ショップになっている。

 Web時代を背景に登場した新世代のPDAであるWorkPadやPalmは、情報発信や商品の販売が首都圏にだけ縛られることがなくなった、典型的なWebセントリックなマーケット商品だ。確かに東京には専門店も多くあるが、間違いなくコンプマートのアメ横店は、東京を含めても、最高のノウハウと品揃えを実現しているお店のひとつで、安心して買い物が出来る筆者のイチ押しショップなのだ。

 名古屋は東京から見ても、大阪から見ても、たとえ朝一番の会議でも明らかに「日帰り出張」の圏内だが、この忙しい時代だからこそ、あえて名古屋に宿泊出張することを筆者は推奨したい。高速な新幹線や、相手の都合を気にせず送れるメール、どこに居ても連絡のつく携帯電話は、確かにすべての処理を高速にする便利なツールだ。しかし、これらの普及で「人と対面して話す」という本来の人間の基本を失ってしまったのもまた事実なのだ。21世紀はこれらの便利なツールを生かして、人と肉声でゆっくり話す時間を創り出すのが、デキるビジネスマンの新しいトレンドになるだろう。

 以前にもご紹介したように、筆者の場合、宿泊を伴う名古屋出張の定宿は、アメ横のコンプマートにもタクシーでワンメーターで行けて、イーサネット経由のインターネットが一晩中1000円で自由自在に使える金山総合駅前のビジネスホテル「サイプレイスガーデンホテル」だ。これは今も変わってはいない。しかし、1999年の春、同じ金山総合駅徒歩1分のところに、全日空ホテルズの「ホテルグランコート名古屋」が鳴り物入りで開業した。今回は、筆者がいつもお世話になっている「旅の窓口」のインターネット予約でそこそこ手頃な宿泊料金で予約ができたので、初めてホテルグランコート名古屋に宿泊することとなった。


交通の便は抜群

ホテルグランコート名古屋。30階建ての高層都市ホテルの割にはリーズナブルな料金
 金山総合駅は、JRでも、名鉄でも地下鉄でも新幹線の名古屋駅から1~2駅なので交通の便は抜群だ。周囲には書店やコンビニ、食事をするところも豊富にあり、ビジネスマンの宿泊出張にはとても便利だ。ホテルグランコート名古屋は、屋上にヘリポートを持つ高さ30階建ての金山南ビルの16階~17階に246の客室を持つ都市型ホテルだ。東京の全日空ホテルとは異なり、設備のわりに客室料金は安いのがありがたい。

 最上階に近い上層階にはレストランやバンケットルーム、低層階には、同じくレストランや結婚式場、チャペル、大小の宴会場がある。中層階の11階~14階には、「名古屋都市センター」が入っている。名古屋のまちづくりに関する調査や研究を目的とする組織があり、その成果を一般の人がごく身近なこととして学ぶことが出来る「まちづくり広場」や関連蔵書が3万冊もある「まちづくりライブラー」が広く一般に公開されている。


金山総合駅徒歩1分の便利なロケーション 多少天井は低いが落ち着いたカラーリングのロビーは待ち合わせ、商談に最適

 1階にあるロビーは広く落ち着きがあり、祝祭日で結婚式などが重ならない限り、待ち合わせや商談にも十分利用できる。隣接する「名古屋ボストン美術館」は、米国ボストン美術館の姉妹館としてパートナーシップを結び、季節に応じていろいろな催し物を行なっている。併設の図書コーナーやAV機器の整ったレクチャーコーナーなども充実しており、名古屋の新しいカルチャーを担って行こうという姿勢が伺える。ホテルからは2階の連絡橋(コモンデッキ)を通れば、ホテルの外に出ることなく直接、美術館に行ける。朝一番の仕事がなければ、宿泊客も朝食を取った後、10時の開館を待って見学するのも良いだろう。


米国のボストン美術館とパートナーシップを結んだ名古屋ボストン美術館 ホテルからは2階の連絡通路で直接行ける。荘厳なたたずまい

 ところで、国内の都市ホテルに宿泊すると、荷物をベルボーイさん(今回はとても感じの良いベルガール?でしたが)が、荷物を部屋まで運んで一通り部屋の設備の説明をしてくれることが多い。あまり明快な理由があるわけではないが、筆者は国内のこのサービスが超苦手なのだ。今回も、小柄なベルガールさんが筆者の超重いゼロ・ハリーバートン・アタッシェを両手で抱えるようにして部屋まで持って来て頂き、逆に気を使ってしまった。

 筆者が宿泊した部屋はダブルベッドの部屋だったが、清潔で気持ちの良いシーツや備え付けの寝間着は、快適な安眠を十分サポートしてくれるものだった。バスや洗面も広く、コストパフォーマンスは名古屋地区のどのホテルと比較してもかなり高いものだと思う。室内では、テーブルの上のテレビの回転台座の側面にモジュラージャックが1個備え付けられており、そこから常に携帯しているロードウォーリア印の「てるまき君」と呼ばれるモジュラーケーブル延長コードだけでネットワークに接続できる。


ベッドは広く清潔で快適な安眠を約束してくれる シャワーの圧力もそこそこ、一般のビジネスに比較して広いのでゆっくり横になって疲れを取ることができる

今回もデバイスネット社のワールド・モバイル・キットを持参 濃いブルーの色は目立ってホテルの客室に忘れることがない

デスクの周りにACコンセントやモジュラーコネクターがあり通信環境は考えられている 日本の多くのホテルと同じ、0発信で回線に繋がり、快適なメール環境

食卓がなく、窓際のシェルフでルームサービス。景色を見ながら……レストランより快適!?
 朝食には、約200席のキャパシティのある2階のオーキッドガーデンのブッフェスタイルがお薦めだが、筆者が宿泊した翌朝は荷物もあり、チェックアウトを済ませて即座に広島に向かうために、名古屋駅の新幹線乗り場までタクシーで移動したかったので、ルームサービスを取ることになった。ルームサービスが来て初めて気が付いたが、デスク以外に食事を乗せるテーブルが見あたらない、デスクに食事を置いてもらって鏡の中の自分と睨み合いながらのブレックファーストも疲れるので、やむなく窓際のシェルフに置いてもらった。多少、足のやり場に困るが、高層階なので遠くの景色が見えて意外と気持ちが良い。ちょうど窓の真下に、金山総合駅に到着するJRや名鉄の列車が見える。まさに歩いて1分、ホテルグランコート名古屋は駅の真上のコンビニエント都市型ホテルなのだ。

 名古屋には、駅前のバブルの塔「JRセントラルタワーズ」のひとつに世界の「名古屋マリオットアソシアホテル」が入っている。ロビーでコーヒーは何回か飲んだことはあるが、宿泊はしていない。次回名古屋に来るときはこのホテルの生活快適度、ネットワーク対応度をチェックしたい。

 はぶふぁん!!


■URL
・旅の窓口
http://www.mytrip.net/
・ホテルグランコート名古屋
http://www.grandcourt.co.jp/
・名古屋ボストン美術館
http://www.nagoya-boston.or.jp/index2.htm
・デバイスネット(ロードウォーリア・ツール)
http://www.devicenet.co.jp/



(ゼロ・ハリ)
2000/11/24 00:00

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