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俺のプリンタ選択法 「hp deskjet 5551」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


プリンタ選びは難しい!?

プリンタは画質? ランニングコスト? ……迷っているとき閃いた俺的選択ポイントは「カタチ」。狭い日本ではフォルムが重要!
 仕事上、どーしてもカラーインクジェットプリンタが必要になったので、ここしばらく頻繁にプリンタ売り場へと足を運んだ。

 用途としてはカラーのドキュメント印刷と、少々のデジカメ画像印刷なのだが、そのよーなフツー的用途にマッチするプリンタは、売り場に山ほどありまくりなのであった。どれでもだいたい用が足りる。どれを買っても目的を達成できる。……てな状況で思い知るのは、プリンタ選びの難しさである。

 何を基準に選ぶのか? 画質? ランニングコスト? サイズ? デザイン? 機能? 付属ソフト? あるいはブランド?

 現実的なところで、コストを考える。例えば価格。高いプリンタはそれなりにハイスペックで、つまりは価格と性能がわりと正しく比例していたりするのでわかりやすい。

 もうひとつ、ランニングコストを考えると、こちらは少々複雑だ。インクカートリッジの形式の違い、あるいは純正用紙の価格の差など、細かなところでけっこーランニングコストが違ってくる。サードパーティーからは詰め替え用インクなんてのも出てたりして。考えるべき要素多数。

 ある程度の機能・性能があって、かつ、ランニングコストが低いプリンタが良い、とは思うものの、しかし、なぜだか俺の場合はそのよーなナイスコストプリンタに限って、外見で嫌悪感をもよおす。内容的にはイイんだけど最高にカッチョ悪ィんだよなぁ、と。

 ダメだダメだ>俺!! プリンタは外見じゃない>俺!! また性能やコストも大切だが、要は印刷結果なんだよ>俺!! 印刷してナンボなんだよ>俺!! と、気分を変えて画質の善し悪しをチェック。

 ……したいところだが、売り場での画質チェックは難しい。印刷サンプルは豊富にあるが、各プリンタで別々の画像を印刷していたりする。しかもその画像ってのがプロカメラマンの力作的写真だったりする。あっちもイイしこっちもイイ……と、どーにも判断がつきにくい。雑誌の『最新インクジェットプリンタ32機種徹底比較』みたいな特集を見て、その画質を比較しても、ん~コレもイイけどアレもいい……ていうか雑誌の印刷じゃわかんねーよ、と投げやりになったりする。

 難しい。ああ難しい。難しいから買う段階に進めないよ印刷できないよ仕事が滞るよ糞ったれ……と何度目かのショップ巡りの後、ボーッと近未来の俺のカラーインクジェットプリンタ使用像を思い描いていたら、あ!! そうだそうそう!! アレを忘れてたよ>俺!! 脳の奥のほーからプリンタチョイスソリューションが引きずり出された。


俺のプリンタ選択法

「hp deskjet 5551」標準価格3万9800円、店頭価格は2万7000円前後。拙者的には上面が平らなこのフォルムが最重要!!

「NEC PICTY770」。オープンプライス、店頭価格は1万~1万1000円程度とお手軽。やはり上面が平らなフォルムだ
 その俺的ソリューションを頭の中で活性化させつつ、再度ショップに出向き、一連のプリンタをチェックしたら、何のことはない、俺が購入するに値するプリンタはたった2台しかなかったのだ。その2台とは、NECのPICTY770と、日本ヒューレットパッカードのhp deskjet 5551である。

 その2台を目の前にし、俺的プリンタ選びソリューションを再発動させて熟考するに、微妙にhp deskjet 5551が勝った。PICTY770でも良いが、より俺の理想に近いのはhp deskjet 5551なのであり、結局hp deskjet 5551とした。で、おもむろに帰宅して日本ヒューレットパッカードの通販サイトことhp direct expressで[ご注文]ボタンを押しまくったのであり、実機いじりとカタログ収集だけしちゃってごめんなさい>販売店様と言えよう。

 さて、hp deskjet 5551の使用感を述べる前に、俺のプリンタ選びソリューションの内容をご説明したい。あれほど選択を迷っていたのに、パッと2機種に絞って、スコッと購入までに至れた、その選択基準である。

 すなわち!! インクジェットプリンタ選びに画質なんか関係ねえ!! ランニングコストも関係ねえ!! デザインも……この際関係ねえ!! 重要なのは印刷機としての形状なんだよフォルムなんだよ設置感なんだよそれしかねえんだよアニキ!! フォルムが最重要!! フォルムが及ぼす使用感こそ命!! これだ!! これしかない!! って説明になってませんな。


 まず、画質なんか関係ないというコトだが、これは今時のそこそこの価格のインクジェットプリンタなら、どれも十二分に高画質だからだ。2万4800円の製品と、2万6800円のプリンタの、印字精度や発色なんかを比べても、実力僅差、重箱の隅を虫眼鏡で拡大してつつくが如し。文字の滲みやら写真の発色の偏りなどもあるわけだが、そーゆー点は使う用紙でどーにでもなったりする。発色についても、使う紙や、印刷する画像等の色調整などによって好みの印刷結果へと追い込んでいける。フツーに使う分には、どれでも役立つと感じるわけだ。もちろん、一方では徹底的に画質にこだわるというスタンスもある。のだが、こだわり尽くすとこういう製品に行き着いたりする。ピクトロ置いてる出力屋さんで印刷すりゃぁイイじゃん、と思ったわけだ。

 ランニングコストも関係ない、というのは、俺の用途からくるものだ。毎日毎日ガンガン印刷するユーザーなら、ランニングコストを厳しい目で見るべきだ。が、俺の場合、多くて週に20~30枚のカラー印刷をする程度。少ないと週に数枚。この程度の印刷頻度だと、hp deskjet 5551なら半年とまではいかないが、2~3カ月はインクカートリッジがもっちゃう。このくらいの使用頻度でランニングコストを考えてもあんまり意味ないよなーと感じるわけだ。ランニングコストを考えつつ年に数回のインクカートリッジ交換をし、2年も経つと、より高性能で高品位で低価格のプリンタが出たりしてソレ欲しくなったりして、てな状況でインク代を気にしてどーする>俺、と。

 デザイン───外見的な善し悪しも関係ない、というのは、もちろん個人的な見解だが、つまり店先に「わぁこのプリンタ超カッコイイ!! 欲しい!!」という雰囲気で見えてくるプリンタが0台しかなかったからだ。単体で見るとカッコイイのもあったが、ソレを俺の部屋に置いたらどうか? ということだ。プリンタの外見なんかどーせ異端で部屋の雰囲気と合うケースの方が少ないのだから、もう外見なんか無視無視無視ーッ、てなわけだ。

 で、俺におけるプリンタ選びの唯一の決め手となるのが、プロダクトとしてのフォルムである。形というよりは、形状から決定される使用感と言えよう。すなわち、こーゆーカタチだからココに置ける、こんなふうに使える、こういう利便がある、そんな、形状からくる付帯的性能だ。その点において、NECのPICTY770と、日本ヒューレットパッカードのhp deskjet 5551は非常に秀逸であると感じる。そして、hp deskjet 5551は俺にとって最もイケてるフォルムだったのだ。


hp deskjet 5551のカタチが最高!!

 hp deskjet 5551のフォルムがなぜ良いのかと言えば、まず第一にプリンタ上面が真っ平らだから!! 平ら!! 平面!! 水平!! これだ!! これがプリンタの理想型!! これしかないハァハァ!! ていうか単純なコトなんですけど、プリンタの上面が平らだと、プリンタの上にモノを置けるのである。

 用紙を置ける、インクカートリッジを置ける、時計も置けるし灰皿も置けるし、場合によってはMOドライブや薄型スキャナやルータなんかも置ける!! プリンタの上の空間を活用できる!! プリンタ上面が胡散臭くてダセぇ曲線の製品にゃぁ真似できない形状的なメリットなのだッ!!

 なーんだ上面に何か置けるってだけじゃん、と言ってるアナタは家賃の一部を使えねぇ空間のために支払っている!! もったいない!! お金を粗末にする子は母さん許しませんよ!! え? 持ち家? 家賃なんか払ってねーよ!? そんなら固定資産の一部を無駄に使ってるとおばあちゃんが許しませんよだこんちくしょー!!

 上面がダイナミックな曲線だったりするプリンタの場合、専用台かなんか使わない限り、プリンタの上部空間には何も設置できないのである。しかしhp deskjet 5551の場合はある程度の(軽い)モノならば設置できるのである。すなわちhp deskjet 5551は設置スペース的に最強!! hp deskjet 5551前面に出ている26×16センチ分の給排紙トレイの上部空間は無駄になるが、裏を返せばhp deskjet 5551の場合は26×16センチ分の縦空間が無駄になる程度!! 他のプリンタはキーボード1台~2台分程度の縦空間が無駄になるんだよどうするんだよ家賃無駄にしていいのかよ固定資産無駄に使っていいのかよ!! ってそこまで極論に走るな>俺。

 ちなみに、hp deskjet 5551の場合、プリンタ上面にモノを置いてもほとんど問題はない。インクカートリッジ交換時はプリンタ上面のカバーを開く必要がある。が、給紙も排紙も前面からなので、インク交換時以外はカバーは閉めたまま=プリンタ上面にモノを置いて塞いでおいても不都合がない。また、hp deskjet 5551は、どうだろう、比較的に激しい動作をし、印刷中は微妙に揺れるが、上に置いたモノが倒れたりズレたりするほどではない。

 なお、NECのPICTY770の場合も、フロントからの給紙・排紙なのだが、プリンタ上面が微妙に湾曲している。モノによっては置いても安定する=プリンタ上面の空間を活用できるが、小物を置くとコロリと落ちてしまうかもしれない。


 hp deskjet 5551の良さその2!! プリンタ背面とプリンタ側面がフラット!! フラット最高!! 平ら命!! 平面夜露死苦!! 背面と左右の面が平らなので、部屋の角とか本棚にスコッとピッタリ収められるのが良い。ただ、背面にはACアダプタとUSB 2.0もしくはパラレルケーブルを接続するので、設置時に壁とピッタリ合わせるのは無理な場合がある。また、hp deskjet 5551付属の両面印刷ユニットを本体背面にセットした場合は、やはり壁にピッタリ付けることができない(けど壁とケーブルの干渉問題は解決する)。厳密にはhp deskjet 5551の背面を壁にピッタリつけて設置できないケースが少なくない。が、他一連のプリンタと比べると、背面も左右面もフラットでありかつ給紙と排紙が前面からであることで、本体を部屋や本棚や机のコーナーに置いても違和感・不都合なく使えるのが大きな利点だ。

 hp deskjet 5551の良さその3っていうか既に書いちゃったけど給排紙が本体前面のみで行なわれること!! これやっぱ最高に便利!! 前から紙入れて前から印刷済みの紙を取り出せる!! 実際ホントに安楽!! プリンタの背面に手を回さなくても印刷物が取り出せたり紙をセットできたりするし、未印刷の用紙にホコリがたまるよーなことも激少ないのである。

 四角四面で上面にモノ置けて背面スッキリで、しかも給排紙はフロントから。昔のヒューレットパッカードのプリンタはみんなこうだったのになんで最近は1機種だけなのかーッ>hp!! とか思うほどこのスタイルのプリンタは便利だし実用的だし違和感がないと感じている。


機能的にもナイスですな

 hp deskjet 5551の詳細については、日本ヒューレットパッカードの製品紹介ページ仕様一覧をご覧いただきたいが、今時のインクジェットプリンタとしては十二分な性能・機能を持つ。インターフェイスにUSB 2.0を採用し、付属の両面印刷ユニットを装着すれば年賀はがきなどの両面印刷も全自動。また、いわゆる“写真画質プリンタ”としてもなかなかイケてて、インクは6色印刷(4色印刷も可能/黒のみ使用も可能)で最大4800dpiの精細印刷ができる。3辺フチなし印刷ができたり、プレミアムプラス フォト用紙(サイズは10×15センチ)を使えば実質上4面フチなし印刷も可能だ。

 印刷速度や画質は、けっこー速いほーだしキレイなほー、という印象。もちろんA4全面に最大解像度で印刷するとコーヒー飲み終わってタバコ吸い終わってもまぁだ印刷中という遅さがあるが、過去から現在を長い目で見ると「ふぅんカラーのインクジェットもここまで速くなったんだァ」と満足できる。ちなみに、写真画質におけるクオリティだが、専用のフォト用紙などに高解像度でプリントすると、町の写真屋さんの赤字が危惧されるほど美しい。さっすが4800dpi!! という気持ちよさを堪能できる。

 意外に思ったのは、普通紙に対して写真等をカラー印刷したときの美しさだ。いわゆるフォトペーパーに対してならフィルムからのプリントと見まごうばかりの美麗印刷ができるってのは、今時のどのインクジェットプリンタでも同様。なのだが、hp deskjet 5551の場合、文房具屋で売ってる安いコピー紙にカラー印刷しても、かな~り美しく“写真画質”の印刷ができる。印刷するデータによっては、多少レタッチしたりプリンタドライバの色調設定等をいじる必要があるが、それにしてもインクジェット用でも何でもない単なる普通紙にここまで印刷できちゃうのかぁと驚いた。

 なので、ウェブページとか簡易的なプレゼン資料とか、あるいはライトな鑑賞目的でのカラー印刷ならば、専用紙を買う必要は全然ない!! と感じる人はたぶん多いハズ。この、普通紙にに対するカラー印刷性能により、ランニングコストを削減していくってのもアリだと思う。


 動作音は、どうだろうか、他有名どころのインクジェットプリンタと比較すると、印刷前後にガシャガシャと少々やかましいが、印刷中はほんの少しやかましい。ちょっとうるさめかナ!? という印象だ。でもまあ、高画素での写真画質印刷でない限り、十数秒から数十秒、長くても数分で印刷が終わるので、実用上がまんできるレベルだと思う。

 いくつか残念な点を挙げるとすれば、やはり前述の微妙にうるさめの動作音がまずひとつ。それから、給排紙トレイが固定(排紙トレイのみを外すことはできる)なので、本体前面には常に16センチほどの出っ張りがある。あまり使わない時はこの出っ張りを外してどっかにしまいたいと思う俺なのであった。もうひとつ、個人的な嗜好だが、本体のカラーにもっとバリエーションが欲しいところ。hp deskjet 5551のメタリックブルー(!?)はキレイな色だが、これ以外にもベージュや白やグレーや黒、あるいはもっとハデなオレンジとかがあると愉快だと思う。けど買うのはどれか1色ですけどね。

 ともあれ、hp deskjet 5551、個人的には大きな難点ゼロであって、プリンタとしても非常にバランスが良いと感じる。そしてやっぱり結局多くの場所にスンナリと設置できるそのフォルムが、大きな実用性を生んでいると思うのだ。


・ hp deskjet 5551製品情報
  http://www.jpn.hp.com/hho/inkjet/dj5551/

2002/09/02 15:41

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