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Acrobat 6.0同梱でお得感のある最新型ScanSnap!
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


三代目となる最新型ScanSnap!

PFUの「ScanSnap! FI-4110EOX」。Adobe Acrobat 6.0同梱で、PFUダイレクト価格は49,800円
 もう何年も前から紙書類撲滅・全書類電子化運動を孤独に続けている俺だが、2001年にPFUのScanSnap! FI-4110EOXを購入してから、書類の電子化を急速に進めることができた。A4書類を1枚4秒でスキャンできちゃうアレだ。

 ScanSnap! FI-4110EOXを使い始めてからというもの、メーカーから送られてくるプレスリリースから製品カタログから手元の説明書からチラシから名刺から、もー片っ端からスキャンしまくり!! PDFファイル化して保存しまくり!! ウザってぇし積み重なるし崩れるし検索性は悪い紙書類がどんどん減っていった。

 ScanSnap!はええのぉ〜という心意気で、とても頻繁に使用。その後、2002年の後半にScanSnap!の二代目ことScanSnap! FI-4110EOX2が登場。今度はAdobe Acrobatが同梱!! ScanSnap!本体がハードウェア的にもソフトウェアともに洗練され、高価なソフトも付属!! 初代を買った俺にとっては、二代目の登場で「んぎゃ〜二代目のScanSnap!買えばよかったぁ〜」と残念感をなめた。やっぱり新しい製品のほーがイイってパターンが多いわけですな。新しもの好きに常時つきまとう後悔なわけです。

 そして、そろそろその後悔もフェードアウトするかな〜という、二代目ScanSnap!登場から約1年後の現在、初代を買った人も二代目を買った人もしっかり後悔させてくれる最新型が登場。ScanSnap! FI-4110EOX3である。

 てなわけで、今回はScanSnap!の最新型をじっくり見ていきたい。


新しくなった……の!?

ScanSnap!最新型にはAdobe Acrobat 6.0 Standard版が同梱される。機能・使用感とも従来版とはずいぶん感触が違う
 序盤的結論から言えば、三代目ScanSnap!は、スペックや外見や同梱品を見ただけだと「ちっとも大したこたァねえぜ」と思える。初代ScanSnap!と比べると、ハードウェアの機能も同梱ソフトもけっこー違う。が、二代目ScanSnap!と比べると、ハードウェアスペックもだいたい同じで、同梱ソフトはバージョンが違うものの基本的には同じっぽい感じ。

 メーカーの仕様一覧で、最新ScanSnap!二代目ScanSnap!のスペックを見て頂ければ話が早いが、旧機種と代わり映えしない新型と言えよう。

 ところが、実際に使ってみるとチョイ違う。そしてその“チョイ”が、実使用感的には大違いなフィーリング。トータルの使用感から最終的結論を言えば、最新型ScanSnap!は今までのソレよりもずっと使いやすい!! ScanSnap!欲しいなぁ〜と思うなら、初代や二代目の中古や在庫を探さず、ザックリ思い切って最新型を買うのが吉ッ!! てほど使用感に差がある

 ひとつは付属ソフトとしてAdobe Acrobat 6.0(最新版ですな)が同梱されたこと。もうひとつは最新型ScanSnap!用のドライバにより、PDFファイルをより快適に扱えるようになったこと。他にも最新型ならではの特徴はあるのだが、この2点が最新型ScanSnap!の使いやすさそのものだと言っていいように思えた。


ちょっとした機能強化も

 最新型ScanSnap! FI-4110EOX3(以下ScanSnap!)についてはPFUの製品紹介ページをご参照いただくとして、従来機から新しくなった点をザッと挙げてみる。

 まずは読み取り原稿サイズがちょっと増えたこと。従来機ではA4、B5、A5、B6、A6、はがき、名刺の7サイズから選択できたが、新型はこれらに加えレターサイズとリーガルサイズ、それからカスタムサイズ(ユーザー指定の任意サイズ)が選べるようになった。比較的に多くの人にとっては「どーでもいい機能向上」に見えたりするわけだが、しかし、「そうか!! そりゃイイ!!」と感じる人も少なくないと言えよう。

 てのは、このよーな“紙書類を高速で電子化する装置”を使う人の中には、濃ゆい趣味における紙書類電子化を目論む人や、あるいは個人事業主の人が少なくなかったりする。そのよーな人の場合、変形サイズの雑誌や資料や伝票を多量にスキャンしたいケースが少なくないわけで、そういう場合にホレ、カスタムサイズがあると便利でしょっていうか余白ナシもしくは端っこ途切れスキャン問題解消でナイスでしょ、と。レターやリーガルサイズなんかも、アメリカとかイギリスとの商取引等がある事業主の場合、やはり非常に便利なのだ。……でも、まあ、製品としては地味な機能向上、と言えばそうだ。

 もうちょっと派手めな機能向上としては、ScanSnap!によりPDFファイルを生成しまくるとき、設定したページ単位でPDFファイルを生成してくれるよーになったこと。ScanSnap!各機種では最大約50枚程度までの連続スキャンができるが、従来機では50枚連続スキャンするとその50ページがひとつのPDFファイルにまとまっちゃったのであった。だが、最新型では例えばページ単位を2ページとしておけば、50枚連続スキャンした場合ならそれぞれ2ページで構成された25のPDFファイルを得られる。

 ソレってナンに役立つの? これもやっぱり、業務的利用に大いに役立つのであろー。2枚単位の顧客名簿とか、3枚綴りの伝票とか、毎回4ページと決まっている報告書類等々、枚数が決まっている紙書類を一気にスキャンする時には実に有り難い機能なのであろー。そういう機能を「待ってました!!」な仕事人も多いのであろー。

 って、拙者は結局、主にA4サイズをスキャンしまくりで、固定枚数の伝票なんかも扱わないわけで、上記のふたつの機能についてはやっぱりけっきょく「ふぅぅ〜ん」な感じであった。

 しかし、前述のAdobe Acrobat6.0同梱、それから新しくなったドライバについては、物欲全開っつーか羨ましさマキシマム!!


最新型ScanSnap!のドライバでは、原稿サイズをより自由に選べるようになった。レターやリーガルといった英米にて多用されるサイズに加え、ユーザーがミリ単位で細かく指定できるカスタムサイズも加わった 何ページスキャンしたらひとつのPDFファイルにするかを指定できるようになった。これにより例えば3枚綴りの書類を10部、合計30枚のスキャンを行なう場合でも、3ページのPDFファイルが10得られる

こりゃ便利かも!! のAdobe

よりわかりやすくなったAcrobat。機能や処理速度も洗練されたようだ。このバージョンから使い始めるなら違和感なくスンナリ入っていけると思うが、従来版からの乗り換えだと、最初少々の違和感を感じるであろー。結局使いやすいんですけどネ
 ScanSnap!には、前述のとおりAcrobatの最新版が同梱されている。正確にはAdobe Acrobat 6.0 Standardバージョン

 ご存じのとおり、AcrobatはPDFファイルを見ることも作ることもできるソフトで、テキストからグラフィックまで幅広い種類のドキュメントを片っ端からPDF化できまくりのソフトだ。で、その最新バージョンが6.0。ScanSnap!に付属するのは、いわゆるバンドル版だが、機能的にはもちろん単品売りされているAcrobatと同じ。違いは紙のマニュアルが入ってないことくらいでしょーか。

 ちなみに、Adobe Acrobat 6.0 Standardは買うと3万円程度しちゃうソフトだ。PFUダイレクトではScanSnap!が49,800円で売られているが、49,800円−3万円程度=約2万円ってことで、Acrobat同梱ってところだけで価格的オイシさがある感じ。


 さておき、最新版Acrobatはけっこー生まれ変わり度が高い。ザッと使った感じとしては、まず起動も表示も速くなったこと。Acrobatっておせーからカッタリィんだよなぁとか思っていた拙者だが、最新版ではそういうストレスはほとんどない。サクサク動く感じ。

 それから、インターフェースそのものが大きく変わった。旧バージョンに慣れている人にとっては「なんかまどろっこしい」という印象があるかもしれないが、一歩引いて冷静に見てみると、俺的には非常にとっつきやすくなったというイメージだ。すなわちマニュアル斜め読みでだいたい使いこなせるのであり、基本的な機能ならマニュアル不要で使っていける感じ。

 それから、OCR機能なんかも加わりましたな。画像として存在するけど内容は文書のPDFファイルを、Acrobat上でOCRしてくれる。ScanSnap!で紙文書をスキャンした後OCRしたりするのには便利。もちろん、手持ちの「テキストのPDFだと思ったら文字じゃなくて画像のPDFだった」的PDFファイルをテキスト化するにも役立つ。

 が、このOCR機能、認識率がイマヒトツなのであった。日本のソフトウェア市場で既に出回っているOCRソフトなんかと比べると、わりとけっこー惨憺たる対戦結果に終わったりして。絵がいっぱい、サイズもフォントも違う文字もいっぱい、なカタログとかをOCRしてみると……してみないほーがいいと思ったりして。

 ドキュメント全体をテキスト化するOCRソフトとして見るとそーゆー感じなのだが、AcrobatのドキュメントっていうかPDFの中に、検索のためのテキスト情報を生成するという観点からは魅力がある───PDFファイル内の情報検索性を高めるためのひとつの手段として考えれば十分実用レベルにあるOCR機能だと感じる。


ScanSnap!では名刺も連続・両面・高速スキャンできるが、そのスキャン結果から住所録等を作るOCRソフト(名刺ファイリングOCR)も付属する。写真のような一般的なレイアウトの名刺ならば非常に高い認識率を示すが、凝った色・レイアウト・フォントの名刺だと認識率がガクリと落ちる

こんなふうに、狭いエリアに複数細かな校正を行なう場合、ノートツールが便利に使える。ノート部もしくは吹き出し部にマウスカーソルを合わせると、リンク先がどこなのか示される
 それから、個人的に「これ便利!!」と思った点を挙げれば、ノートツール(PDF上に注釈や校正を入れるための機能)が使いやすく&わかりやすく&伝えやすくなったところ。

 例えば文章の校正時、間違っている部分に(テキスト注釈として)取消線を入れ、そこにノートツールで正しい表現を書き込むとする。従来は付箋紙を貼る感じ───取消線の近くに付箋紙が貼り、その付箋紙に校正内容を書き込むようなイメージだった。便利な機能であったが、文章中に多くの間違いや校正すべき点がある場合、狭いエリアに付箋紙がいっぱい!! どの付箋紙がどの取消線に対するモンなのかわかりゃしねえゼ!! あーもープリントアウトして実際に赤ペンでアカ入れしたほーが早いかも!! という問題もあった。

 Acrobat最新版では、この点がすげー改善された。具体的には、校正すべき文章をピンポイントで示すアイコン(マンガの吹き出しのような記号)が表示され、そのアイコンと実際のノート(付箋紙=注釈や指摘)がリンク表示される。そのアイコン上にマウスカーソルを移動すると、リンクされたノートが一目でわかる。逆に、ノート上にマウスカーソルを移動すれば、どのアイコンとリンクしているのかもわかる。ヒジョーに細かな改良点とは言えるが、PDFでアレコレやりとりしている編集者&ライター&エディトリアルデザイナーなどにとってはマジ便利なブラッシュアップである。

 てなわけで、旧バージョンAcrobatを使っていた拙者は、絶対絶対絶対、アップグレートしようとか思いました。……後述のScanSnap!ならではの機能も考えると、そろそろAcrobat買いたいしScanSnap!も欲しい感じ〜という場合は、何も考えずScanSnap!最新型に手を出すのが大吉っス。


PDF野郎が羨む最新型ScanSnap!のドライバ

 もしかしたらコレが最新型ScanSnap!の目玉機能!? と思えたりするのが、ドライバソフトウェアの仕様というか機能だ。

 最新型ScanSnap!に同梱されているドライバをインストールすると、ていうかインストールしないとScanSnap!は使えないわけだが、とにかくインストールすると、同時にPDF Thumbnail Viewという機能(ソフトウェア)もインストールされる。

 PDF Thumbnail Viewは、Windows XP等のエクスプローラに“PDFファイルのサムネイル表示機能”を加えちまいやがりなさるソフトで、つまりフォルダの縮小版表示でPDFの内容を一発把握可能!! Windows XPではJPEG画像等を縮小版表示させることによりサムネイルの一覧を見ることができたが、PDFはアイコンのまま。それがPDF Thumbnail ViewによってJPEG画像と同様、非常にわかりやすい小型プレビューを見られるように!!

 いやーこのPDF Thumbnail View、非常に便利っス。クイック&スムーズになったAcrobat6.0と使うと、もうPDFすげー好きになりますよマジで。フォルダ開くと、一連のPDFがだいたいどーゆー内容なのかを掴める。で、そのうちのひとつをダブルクリック。すると、サクッと素早く滑らかに目的のPDFファイルが開く。今までのPDFファイル使用感とは全然違う気持ちよさ!! やる気出てきますヨ!!


Windows XPでの縮小版表示で、PDFもサムネイル表示できるようにするPDF Thumbnail View。最新型ScanSnap!用ドライバをインストールする以外、この機能を使う方法はない(残念)。ともあれ、非常に便利なPDFファイルのサムネイル表示機能である
 ホントはこーゆー機能拡張プラグイン(!?)は、AdobeかMicrosoftがヤルべきなんだと思うが、でもまあ、PFUが独自で作っちゃったというのもなんだかわかる。

 ScanSnap!はスキャンが超ッ速で、PDFもわんさかできまくりだ。が、生成されたPDFファイルのファイル名は“[ユーザー任意の名]+3桁の番号.pdf”だったり“yyyy年MM月dd日mm分ss秒.pdf”だったり“YYYYMMDDhhmmss.pdf”だったりする。連続でスキャンして、一休みして、また連続でスキャンして……あぁっいつの間にかどのPDFファイルがどのドキュメントだったかわからん!! それぞれいちいち開いてファイル名付け直さないと!! みたいな混乱が生まれがちだ。

 しかしPDF Thumbnail Viewがあれば、その混乱がかな〜り軽減される。サムネイル見ればPDFの内容もまあだいたいわかるということですな。ほんの小さな機能ではあるが、紙書類電子化派にとっては大役立ちの機能なのである。

 ただ、難点を言えば、フォルダを開くたびにサムネイルのリビルドをしちまうという点。と、サムネイル表示に若干時間がかかる点。Windows XPの縮小版表示のようにキャッシュを持たないので、表示する度にサムネイルを作るのだ。サムネイル表示が完了するまでの時間は、コンピュータのパフォーマンスやPDFファイルのファイルサイズやファイル数にもよるが、いわゆるひとつの“けっこー速いマシン”でも、20のPDFファイルのサムネイルを表示し終えるまでに6〜7秒かかる。多量にPDFファイルが存在するフォルダを見る場合にはそれなりに長い時間がかかってしまう。

 ちなみに、PDF Thumbnail ViewはPDFのトップページをサムネイル表示する。ので、トップページに特徴のないPDFファイルの場合、サムネイル表示されてもイマイチ役立たないんですけどぉ〜、というケースもある。雑誌記事やマンガやカタログなんかをPDF化している人には便利だが、パッと見では同じよーな文書ファイルを多数扱う人にとってはさほど便利ではないかも。


 ともあれ、ハードウェアスペック的にはそーんなに代わり映えしないよーに見える最新型ScanSnap!だが、全体的な使用感は従来機種よりもずいぶん良くなっているように思える。

 誰もがPDFファイルを扱うようになってHDDも激安化して家庭内・オフィス内ネットワークも当然のものになったけど、紙書類は増える一方の現在。使用感的にも付属ソフト的にも旬と言えるScanSnap!、買い頃かもしれない。



URL
  「ScanSnap! FI-4110EOX3」製品情報(PFU)
  http://www.pfu.fujitsu.com/sales/snap/

2003/10/06 15:00

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