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トラベルビジュアルキット大作戦 サイバーショット「DSC-F55V」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。



■旅のお供のヴィジュアルセットは!?

DSC-F55V
ソニー DSC-F55V
標準価格8万8000円。コンパクト機ながら、総画素数334万画素(有効262万画素)Super HAD CCDを搭載、回転式のカール ツァイス単焦点レンズ(ディスタゴン)を採用している。MPEG MOVIE機能搭載で、動画撮影もサポート

 この時期、やはり誰もが外に出かけたくなる。抜けるような青い空、鮮やかな陰影の入道雲、そして突き刺すような日差し。海でも山でも川でも、すげー鮮やかな風景が楽しめたりなんかする。

 じゃあ旅行と相成るわけだが、そうなるとやはり映像機器である。着の身着のまま風任せ、目と肌で外を感じるだけ、機材なんかナシって旅も抜群にイイんだろうが、それはちょくちょく旅に出られる人の場合。多くの場合、旅行なんてそうそう出かけられないモンなので、やや悲しくはあるが、旅行の記録をビシッと貪欲に残すための映像機器をどーしても持って行ってしまう。

 俺の場合もそうで、と言うよりもむしろ特に貪欲に旅の記録を残したかったりするので、カメラとかビデオとかの映像機器は欠かせない。で、最近はどんな機器を“旅のお供”としているかと言えば、まず、200万画素クラスのデジカメ。ちょっと遊びに外出するような時に撮るスナップ写真なら、150万画素クラスでもいいと思うのだが、せーっかく旅行に行くわけだし、人物中心のスナップも撮るけど、すげー感動的な風景とかに遭遇したりなんかしたらやはり高画質でちゃんと残しておきたいってコトなのである。

 銀塩式のカメラもイイのだが、撮った画像をその場で見て楽しんだり、あるいはちゃんと撮れたか確認したり、それから手軽に複製できるってことで、最近は専らデジカメなのだ。80~150万画素クラスのデジカメじゃあ物足りないけど、銀塩カメラじゃなくちゃってほどまでは画質に拘らないから、画質もそこそこでいろんな使い方・遊び方ができる、200万画素クラスのデジカメが便利。

 それから、DVカメラ。前に紹介したDCR-PC5のような、携帯に有利なデジタルビデオカメラだ。貪欲さを抑えれば、スチルだけで満足しましょうよってことでデジカメだけにできるが、どーせめったに行けない旅行なんだから動画も撮ろうよ動画もさーというふうに貪欲さをマキシマムに発揮させ、ビデオカメラも持っていく。

 そして、実は、つい数行前に書いたことと大矛盾するのだが、密かに銀塩カメラをバッグに忍ばせる。200万画素でも300万画素でもダメだーッ!! フィルムの銀塩粒子じゃないと表現しきれないゼーッ!! というほどの超スーパー感動的で絵画的な素晴らしさの光景に備えるのである。要するに、映像を記録するモノを片っ端から持ってっちゃう俺なのであった。



■やっぱPC5とF55Vだ!!

IXY DIGITAL
DCR-PC5
これまでの定番、IXY DIGITAL(上)とDCR-PC5(下)

 具体的にどんな機材なのかと言えば、銀塩カメラとしては、まあその時の気分によって何らかのコンパクトカメラ(とか言いつつ気分が高揚するとF5などを動員!!)を。ビデオカメラとしては、ソニーのDCR-PC5を。デジカメとしてはキヤノンのIXY DIGITALを。

 というのがこないだまでの定番だったのだが、俺は閃いた。IXY DIGITALをやめて、サイバーショットのDSC-F55Vにしてはどーかと。なんでかと言うと、DVカメラのDCR-PC5とDSC-F55Vは、同じバッテリーが使えるから。両機ともソニーのインフォリチウムバッテリーのSタイプ(のいちばん薄いやつ=NP-FS11等)を使うのだ。バッテリーが1種類になれば、荷物がかなりスッキリする。どーせバッテリーの充電器を持っていくんだし、ていうか持っていかないと気が済まない俺だし、それなら同じ種類のバッテリーを数本持っていって2つの機器で使い回した方が能率がいい、と思ったのだ。

 そう思い始めた途端、もうスゲェ勢いでDSC-F55Vが欲しくなったと思うが早いか気絶した数十分後我に返ってみたら机上にDSC-F55Vが置かれていた。わーいまた買っちゃったァ!! これでPC5とF55Vのトラベルビジュアルキット大作戦だヨ!!

 と思ったが、それでいいのか>俺。サイバーショットDSC-S70も持ってるんじゃなかったのか>俺。DVハンディカムDCR-PC100も持ってなかったか>俺。S70とPC100はインフォリチウムバッテリーのMタイプすなわちバッテリーが共用できるんじゃないのか>俺。その2機種でトラベルビジュアルキット大作戦をやればいいんじゃないのか>俺。わーうるさいなぁ買った後にグダグダ言うなよ欲しかったんだからしょうがないじゃん!! と買っちゃった俺がグダグダと後悔する俺を成敗したところで、さて、DSC-F55Vを使用開始。



■十分満足だけど、ミョーにチグハグ!?


DSC-F55Vに標準付属のインフォリチウムバッテリーSタイプ「NP-SF11」。単体価格7500円。このバッテリー1本で連続撮影60分/1300枚(液晶モニターON)のスタミナも「DSC-F55V」のセールスポイント
 DSC-F55Vの詳細はココを見ていただくことにして、この製品、要するに元祖サイバーショットのスタイルを踏襲した首振り型のデジカメ。ちょっと前に、211万画素の首振りサイバーショットのDSC-F55Kというのがあった。F55Vは、このF55Kの3メガピクセルバージョンという感じで、インフォリチウムバッテリーのSタイプを使う点や、静止画もMPEG1動画も撮れる点など、機能的にはだーいたいおんなじと言えよう。

 はっ!! と言うことは!! なーんだF55V買わなくてもF55KとPC5でトラベルビジュアルキット大作戦できたんじゃん>俺。いやーん!! また後悔するよーなコト思い出しちゃった!! でも、F55Kは211万画素で、F55Vは334万画素。だから美しい旅の思い出を確実に刻むデジカメとしてはF55Vのほーがイイんです>俺。な、わかったな>俺。物欲野郎のクセして後悔してんじゃねえぞ>俺。

 と思ったのだが、結局のところ、なーんかヘンな感じが。と言うのは、撮影時に実際に使われるCCD画素数、つまり有効画素数のコト。前のモデルのDSC-F55Kは、211万画素のCCDを使っているが、実際に画像を生成するのに使われる有効画素数は202万画素。まあ、こんなモンだろう。だが、F55Vの方は、334万画素のCCDを使っているのに、その有効画素数が262万画素。実に72万画素も有効利用されないCCD画素があるのだ。何でだろうか!?

 何でかな~と思って、ちょっと調べてみた。3メガピクセルのサイバーショットは、現行機種でDSC-F505VとDSC-F55VとDSC-S70の3機種。各機のCCD画素数と有効画素数を並べてみると、DSC-F505VとDSC-F55VがCCD画素数334万画素で有効画素数262万画素、DSC-S70がCCD画素数334万画素で有効画素数324万画素となっていて、さらによくわかんなくなった。


 俺の場合、レンズに重きを置いている方が画質重視の機種だと感じるわけだが、そうなると、F505Vの有効画素数がいちばん大きくても良さそうなモンだ。でも有効画素数が一番大きいのはS70。それと、有効画素数だけ見ると、ソニーの3メガピクセル機はS70だけって気がしてくるが、このあたりもどうなんだろうか?

 ビデオカメラなんかだと、CCD上に映る画像をコントロールすることで手ブレがないように処理するデジタル手ブレ補正機構なんかがあって、このために有効画素数がCCD画素数よりもガクッと低いってことがあるが、F55Vにはそういう機構はない。

 ん~何でだろう? もしかしたら俺が何か大きな勘違いをしているのかもしれない!? とにかくわからん。カタログを見比べてみても全然わからん。どーして334万画素CCDなのに有効画素数が262万画素なのぉ~!? あと、どーしてS70の有効画素数が一番大きいのぉ~!?

 とまあ、なんかこう、3メガピクセルサイバーショットのスペック的な並びがよくわかんないというコトで、そのラインナップに妙なチグハグさを感じたのだが、ともあれ、F55Vの使用感は上々。F55Kを使い慣れていたということもあって、違和感なくスンナリと使うことができた。また、画質も上々、風景写真も安心して撮れる画素・画質を持つ。それから、バックライト付きのハイブリッド液晶は、室内でも屋外でも(室内ではバックライトON、屋外ではバックライトOFFにして)非常に見やすくて良い感じ。首振りスタイルで比較的コンパクトでインフォリチウムバッテリーで、みたいな点に魅力を感じるなら十分満足できるデジカメだと思う。



■トラベルビジュアルキット大作戦失敗


 有効画素数が気になったけど、でもデジカメとしてはかなりオッケー感の高いDSC-F55V。このF55Vと超小型DVハンディカムのPC5で試した“トラベルビジュアルキット大作戦”だが、結局のところ、なんか失敗に終わった感じだ。

 F55Vの性能がどーととか使い勝手がこーとかいうコトが問題ではない。ぶっちゃけた話、俺の場合、F55VよりもキヤノンのIXY DIGITALの方が旅行向けだったって話。その詳細を言うと、結局のところF55Vのイマイチな点を書くことになるわけだが、思い切って書いちゃおう。

 まず、F55Vは、メモリスティックを使うという点がちょっと残念なのであった。64MBのメモリスティックを使ってJPEG静止画の最大サイズ(2240×1680ドット)で撮ると、32枚しか記録できない。64MBのメモリスティックを数枚持ってけばいいって話もあるが、いろんなコトを考え合わせると、流用の利くフラッシュメモリとして持つなら64MBを2枚ってよりも128MBを1枚って具合で持ちたい。もっと言えば、64MBのメモリスティックを2枚持つよりも、128MBのCFメモリカードを1枚持ちたいと思う。だってCFの方がメモリとしての汎用性高いし容量もデカいの出てるし、ネ。単に、ソニーが、とっとと、大容量のメモリスティックを出してくれれば(もしくはサイバーショットにCFメモリカードが入るようにしてくれれば)いいだけなのだが、どうもそういうふうにはなっていない。ちょっと前の(画素が低い)サイバーショットならこういうふうなイマイチ感は出なかったが、3メガピクセル機(有効画素数的には2メガピクセル機!?)で生成されるデータがデカくて、また、動画も撮りたい気分になるので、大容量のメモリが使えるかどうかはかなり大きなポイントとなるのではなかろうか。

 それと、動画。動画が撮れるのはおもしろい。同梱ソフトとしてMGIのVideo Wave(簡易DTVソフト)が付いてたりするので、F55VだけでDTV遊びなんてコトも容易だ。が、動画としてある程度その動きを鑑賞するなり楽しむなりできるのは、旅行に持ってって撮るという状況ではどうだろう、俺としてはハイクオリティモードでの撮影だけじゃないかと思う。他のモードだと、スムーズさも画質も旅行での撮影向きではない、という感じのクオリティ。しかし、このハイクオリティモードだと、64MBのメモリスティックで約2分40秒しか撮れない。で、また、大容量メモリの問題にぶつかる。

 まあ、この動画の件は、何もF55Vだけのコトじゃない。思い出の記録を鑑賞するに耐えうるような動画を撮影できるデジカメなんてほとんど皆無なのだ。鑑賞するならビデオカメラを使うしかない。てなわけ、結局、旅に出て動画を記録するとなると、DVカメラを使うわけで、動画撮影可能なデジカメが動画撮影のために使われるなんてケースは、実際、まずないのであった。


 そんなわけで、俺のトラベルビジュアルキットは、PC5とIXY DIGITALに、再び落ち着いてしまった。しかもS70を持ってるわけで、これは……はっ!! 今回買ったF55Vは結局ホコリかぶっちゃうのかーッ!! 一度旅行に持ってっただけで隠居なのかーッ!! もったいないぜーッ!! でも、オマケ的に動画も撮れるデジカメとしては、F55Vは、日常での常用デジカメとしては、かなりイイんではないだろうか。インターフェースもわかりやすく、デジカメとしての機能を見れば特に不足は感じられない。気分を変えてたまには動画、という方向なら、十分おもしろがれる動画撮影ができるし。俺のように、Sバッテリー共有とか旅行用とか有効画素数とかいう、ちょっとヘンな方向にこだわらなければ、いろいろなアプローチで楽しめるデジカメだと言えよう。



URL
  サイバーショット 「DSC-F55V」ニュースリリース
  http://www.sony.co.jp/sd/CorporateCruise/Press/200004/00-0426/
  「DSC-F55V」製品情報
  http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/DSC/DSC-F55V/f55v_1.html

2000/08/14 00:00

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