■ええっ!! ららら、ラベル、ですかっ!?
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カシオ EZ-USBシリーズ第１弾のラベルプリンタ３種。標準価格は、左のタマゴ型（KP-C10）が6500円、中央のボックス型（KL-E11）が１万2000円、右のマウス一体型が8500円
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本連載の編集担当クドーお姉さんは、紙メディアからウェブメディアまでいろーんな編集をこなしてるだけあって、各種情報を非常に高速に収集し、それを脳内で整理整頓し、ネタとして取捨選択したうえライターなどに伝達する。さすがと思えるのは、俺に伝達してくださるネタが、いつも俺のハートをジャストミートして大ヒットっていうか、ハートのド真ん中を金属バットでミートするのでハート粉々っていうか、ある種迷惑とも言えるほど（俺にとって）良いネタを教えてくれることである。
先日もそのようなネタをくれた。
「こんちはクドーですけどスタパさんカシオから新型ラベルライター出るんですけど触りますぅ!?」
「ええっ!! ららら、ラベルライター、ですかっ!?」
「そうなんですよカシオのネームランドのテープ使えるやつとかもあって全機種USB接続なんですよぉ」
「ええっ!! ゆゆゆ、USB接続なん、ですかァッ!!」
「そんで３機種あって据え置き型はやや高いんですけど、マウス型とポケットタイプってーんですかねぇこれら２機種は１万円ラクに切ってるんですよー」
「安ッ!! ていうかソレやります貸してください貸せよこせオラオラオラ!!」
「ていうかさっき発送しときましたぁ～そんじゃガチャ」
ラベル印刷装置がすげー好きであってしかもUSB接続という点にこだわっている俺にズバリの製品なのであった。しかも安いとキている。これはおもしろそーだゼ!! ってことでさっそくいじくってみた。
モノは、カシオの新機軸電子文具ことEZ-USBシリーズ。ウィンドウズパソコンとすげー親和性が高そうなラベルプリンターだ。ちなみに、これらのラベルプリンターは、“EZ-USBシリーズ”の第１弾として発売された。その後、EZ-USBシリーズ第２弾として、手のひらサイズの激安デジタル画像メモ系USB接続カメラのLV-10が発表された。このLV-10がですねぇ、カシオの金字塔的名作デジカメことQV10を彷彿させてですねぇ、なんつーか現代版QV10みたいでおもしろそーなんですよ～。んガ!! 拙者はLV-10にも超興味アリ!! むむ～、EZ-USBシリーズおもしろいかもー。
■お手軽便利で汎用的なネームランドPC
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| ネームランドPC（KL-E11）。ネームランド用ラベルの多くが使え、EZ-USBシリーズ３機種の中では利用範囲が広い
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３機種あるうちまず触ってみたのが、パソコン専用のネームランドとも言えるラベルプリンタ、ネームランドPC（KL-E11）だ。カシオの定番ラベルプリンタ、ネームランド用のラベルの多くが使えるという、据え置き型の汎用機。据え置き型とは言っても、今時の小型DVカメラ程度の大きさ。
使い方は非常に簡単で、付属のドライバとアプリケーションをインストールし、ネームランドPCをUSBポート経由で接続するだけ。後は好みのテープカートリッジを使って、好きなフォントでラベル作りを楽しめる。ただ、電源は専用のACアダプタから取るので、電源が別途必要って感じにはなる。
使用感は、非常にイイ感じ。つーか使用開始直後から激快適!! ラベルの印刷には、付属のラベル印刷ソフトFA-B10を使うのだが、コレがかな～りよくできている。文字入力ウィンドウを表示させてそこに印字したい文字を入力するといったベーシックな印刷方法もあるが、システムに常駐させておけばマウスの右クリック等（方法はカスタマイズ可能）で、いきなりラベルの印刷ができる。例えば、ウェブサイトやテキストファイルを開き、印字したい文字列を選択し、そこで右クリック等をしてショートカットメニューを呼び出すと、その中におもむろに印刷というメニューがある。あ、いや、“おもむろに印刷”じゃなくて単なる“印刷”なんですけど、ともあれ、それを選ぶと、選択しておいた文字列がビビビーッとラベル化されるのだ。
ラベル印刷ソフトFA-B10には、この他、ちょいと便利な機能がけっこうあって、ストック機能を使えば選択した文字列を次々とラベル化する候補として登録でき、後で一括してラベルを印刷することができる。また、定型句登録機能を使えば、よく印刷するフレーズをあらかじめ登録しておけ、必要な時にマウスクリック数発でサクッとお決まりのラベルを作ることができる。なお、ラベル印刷ソフトFA-B10は、後述の２機種のラベルプリンタにも対応していて、使用感はほとんど同じだ。
それから、印字速度だが、フツーのラベルライターと同様の速度。とは言え、ラベルライター全体を考えると、中にはすっげぇ遅くてヘボショボの製品もあるから、ネームランドPCはまあ速い部類なのではないだろうか。具体的には、VHSの背ラベルを１枚、“秘湯グルメ女子大生湯けむり殺人事件を家政婦は見た”という題名で作ってみたら、その印刷に約15秒かかった。パソコン用の一般的なプリンタと比べて考えると遅い部類に入るが、まあ、こんなもんだろう。具体的には、30枚40枚と多量にラベルを印刷するようなことをしなければ、印刷におけるストレスはほとんどない。
あと、使えるフォントや文字は、パソコン上で使用可能なもの(ワープロソフト等で表示可能なもの)なら全部使える。非常にクールでカッコ良いフォントのラベルを作ることもできれば、濃くてマニアで目を背けたくなるようなラベルも作れるわけだ。ちなみに、１枚のラベル中に複数のフォントを混在させるようなコトはできない。また、グラフィックを挿入することもできない。高度なレイアウトなんかもできない。ラベル印刷ソフトFA-B10は、実用的だけど、多彩な機能は持ってないのであった。ただ、今後もしネームランドPCに対応した新型ラベル印刷ソフトが出てきたりすれば、もっと多彩な印刷ができるようなことにもなるかもしれない……。
俺の場合、ネームランドPCを各種リムーバブルストレージやメモリカード、それからCD-RとかDVD-RAMとか、あるいはDVテープとか、そーいったメディアのラベル作成に使いた……と思ったらやっぱりラベル印刷ソフトFA-B10の中に、デフォルトでひな形（!?）が入ってました。なので、例えば８mmビデオカセットのラベルを作りたいと思ったら、テープ長の定型項目の８mmビデオを選べば、手間いらずで８mmビデオラベルが作れるのであった。
が、ネームランド等のラベルプリンタを使ったことのある方ならご存知＆気になる点だと思うが、ネームランドPCも、テープの前後（印字部分の両端）に、テープを切るための余白ができる。なので、前述のように定型項目から合致する項目（VHS用ラベルやDV用ラベルなど）を選んで印刷しただけだと、“完璧にスッキリ気持ちよいラベル”を印字することはできない。余白付きのラベルになっちゃう。なので、多少工夫し、ラベルの長さを自分で適宜計算して入力し、その設定で印刷し、ラベル作成後に余白を切り落とすなどしたほーがナイスだと言えよう。あ、余白が気にならない人はそのまんまで便利に使えますけど。
■付箋感覚でお手軽ラベリングの２機種
マウスプリンター（KP-C50）と、スマートエッグ（KP-C10）は、専用のロール紙を使うタイプのラベルプリンタだ。どちらも電源はUSBポートから取り、非常にコンパクトなので持ち運びも容易。
インストール方法は前述のネームランドPCと同様、非常に簡単。また、専用のロール紙（幅や１枚あたりの長さが固定）を使うので、テープ幅やテープ長の設定をする必要がない分、イージーに使える。
ところで、この専用のロール紙は、ネームランドPCのテープ（薄いステッカーのような感じ）とは違い、文字通り紙なのだ。紙の裏に弱めの粘着剤が付いてい、付箋紙のような感じのテープになっている。あ、もちろん、粘着剤部分は露出しておらず、これをカバーしている紙を剥がすことで、ペタペタと貼り付けられるようになる。
ちなみに、このロール紙の粘着力は、ビデオカセットやフロッピーディスクに付属するラベルよりはずっと弱い感じで、ポストイットのような粘着剤付き付箋紙と同等って感じ。まあ、手軽に貼ったり剥がせたりするラベルという印象だ。
そんなコトからもおわかりいただけるように、マウスプリンターやスマートエッグは、付箋感覚でどんどんラベルを作っちゃいましょうという製品だ。ネームランドPCは、豊富な（耐久性のある）ラベル向きテープが豊富に用意されている点、それから（ACアダプタ使用ってコトで）据え置き型って点で、これら２機種とは少々毛色が違う製品と言えよう。
で、まずマウスプリンター。コレは文字通りマウス（ホイール付き）であると同時にラベル(ていうか付箋紙)プリンタであるという複合製品で、一見すげー良さそう。常用するマウスにプリンタが内蔵された!! ということで、たぶんコレって最強に便利だと思いきや、結論から言うと、マウス自体がチョイとデカくて、少々使いにくい。まあ慣れの問題だとは思うが、重くてデカいという印象。まあ、重いから安定性が高いとも言えるが、なんがボッテリした感じだった。でもラベルプリンタを置く場所が省けるから多少ボッテリしててもいいじゃないかと思えるが、しかし、ん～、グローブのような手でお馴染みの俺がデカいと感じるあたりは……ちょっと、ね。
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マウスとしては比較的大きめの光学マウスと並べても、ちょっと大きめ
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シールのロール紙は、マウス底面に装着
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■これって意外に超便利かも!!
もうひとつのスマートエッグだが、これはヒジョーにイイ。すっごく便利。あ、ラベルプリンタとしての便利さにおいては、マウスプリンターもナイスなのだが、やっぱデカ……ってしつこいですか悪口ばっか言うなですかカシオに失礼ですか？ さておき、スマートエッグは、まずそのシンプルさが非常にイイ。
スマートエッグは、サイズとしては一般的なマウスのような感じ。転がしておいても小さく、付属の専用スタンドに立てておくと小型の携帯電話よりも存在感がない。デザインも、いわゆるひとつの“カワイイ系”で、サイバーとかスタイリッシュでない分、机上に置いてもゴーインな個性を発揮したりしない。この小さくてカワイくて奥ゆかしい物体が、実はいつでも即ラベルを印刷してくれるってあたりがイイ。
使い方としては、例えばまず、文字通り付箋印刷に役立つ。ちょっとしたメモをスケジューラ等からサクッと印刷できる。予定表の必要な文字列だけを選択し、ネームランドPCと同様に右クリックで印刷。パソコンの画面上の文字列を、いつでも好きなときにスグに付箋として実体化させられ、なんつーか、非常に手っ取り早くて良い。書類等へのメモ貼付、手帳へのデータ貼付、それから簡易的なラベル作りにも役立つ。
というわけで俺はネームランドPCとこのスマートエッグを買……ああっ!! 大切なことを書き忘れた!! マウスプリンターとスマートエッグの実際の印刷などについて。
実際の印刷は、手順としては前述のネームランドPCとほぼ同様。マウスプリンターとスマートエッグは専用ロール紙を使う点、そのことに関わる機能がネームランドPCと違うだけだ。このロール紙は、幅が13mmで、60mmごとにミシン目が入っている。実際に印刷できるサイズはこの13×60mmの中だけ。テープ長を60mm以上に長く印刷することができないのだ。まあ、付箋のサイズですな。それから、印刷速度だが、これは、まあ前述のネームランドPCと似たようなモン。ただ、短いラベルしか印刷できない分、クイックに使えるという印象がある。
あと、印字品位は、ネームランドPCに比べると落ちる。マウスプリンターとスマートエッグで使う専用ロール紙は、感熱記録紙になっているからだ。たぶん印刷時のdpi値は同じよーなモンもしくはおんなじだと思うのだが、ネームランドPCの方は印刷対象がプラスチックのテープで、熱転写方式で印刷するのでずっと鮮明に見える。
ともあれ、とにかく、俺はネームランドPCとスマートエッグを非常に気に入った。こりゃイイ!! ナイス!! 欲しいかもっと思うや否や、ヨドバシカメラのWeb通販にアクセス。速攻で［購入］ボタンを押してしまった。ていうか慣れれば実は使いやすいのかもーっなどと思ってマウスプリンターの［購入］ボタンも押そうとしたのだが、あいにくというか運良くというか品切れ中。
いやーやっぱラベルプリンタはたまりませんな。やはり買うでしょ。こんな面白くて便利なモン触ったら買……あっ!! ゲゲッ!! またクドーさんが振ってきたネタを買っちゃったのであった。クドーさんが「どうすかコレ」とか言ってくる新製品って、だいたいいつも気に入って買っちゃうんだよなぁ困るなぁ原稿料がヨドバシに素通りしていく感じだなぁという本日の拙者であった。
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大きさの参考に、名刺と並べてみる
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シールの装着は、パカッと開けて、レバーを引いて差し込むだけと簡単
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■ ＵＲＬ
電子文具EZ-USBシリーズ第１弾のニュースリリース
http://www.casio.co.jp/productnews/ez_usb.html
2000/11/06 00:00
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