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バッファローのUSBワンセグチューナー“ちょいテレ”購入!
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


俺とデジタル放送

 2003年12月から始まった地上デジタル放送。そして2006年4月から始まったワンセグ放送。この両方に対してモヤモヤした思いをしていた俺は、ソレ関連の俺的初のハードウェアとなるバッファローDH-ONE/U2、通称“ちょいテレ”を購入した。


バッファローのUSBワンセグチューナー“ちょいテレ”ことDH-ONE/U2のパッケージと本体。ウィンドウズPCでワンセグを視聴するために必要なものがひと揃いになっている。実勢価格は1万円程度


 ところで、イロイロと思うんですよ、個人的に。例えば、現行のフツーのテレビ放送こと“アナログ放送”は、本当に2011年の7月24日までに終了(停波)するのか!? テレビでは「2011年に地デジになります」とか「法令により地デジに」とか言ってはいる。が、アナログ放送とデジタル放送の違い、広く報じられているんだろーか? 女子アナだとかデジアナだとか地デジだとかって単語ばかりアピールしてないで、ちゃんと説明しないと2011年付近に激怒するフツーの人がいっぱいいるような気がする。「一応、○年前からテレビ放送でたびたび広報してましたが」と後から言われても聞く耳持たない人ってけっこーいると思うわけですな。

 ワンセグ放送に関しては、まぁモバイラーがテレビをちょい観できるというオモシロミや利便はあると思うが、そこまでしてテレビ観たいモンなんでしょうかねぇ、とか思ってしまう。また、地デジにしてもワンセグにしても、ていうかアナログテレビ放送にしても、「もっともっと観たい!!」と思わせるようなコトしないと、みんな観なくなっちゃうヨ!! そして巨大スポンサーが違うメディアにお金出すようになっちゃうゾ!! 力の入れ所が違うよーな気がするヨ、と。

 まあ我ながらウザめのオッサン的思いを述べたが、そういうモヤモヤ感があるにしても、デジタル放送には興味があったりする。ウチとか電波状況良くないんで、ハイクオリティなテレビ放送を観たいっちゃぁ観たい。また、ケータイやノートPCでデジタル放送をチョイ観できるワンセグも非常に気になることろ。

 そんなところへロジテックのUSB対応したワンセグレシーバーLDT-1S100Uが出てきた。個人的にはまだ地デジへの完全移行は考えていないので、とりあえず(規格上)低画質ながらもデジタル放送を体験できるこの製品はお手軽に見えた。それと一連のワンセグチューナー内蔵製品と違い、LDT-1S100Uは1万円少々出せば手持ちのPCでワンセグを観られるようになる。リーズナブルであり、デジタル放送お試しには良さげ。

 てコトで発売後に買おうとしたら速攻で品切れ状態。現在でも買いにくい状態っぽい。単体のワンセグチューナーが大人気ですな。

 さておき、LDT-1S100Uを買いそびれ、後発のバッファローちょいテレを速攻予約注文したところ、買えた。で、使い始めて2週間程度経ったので、その使い勝手なんかをレポートしてみたい。なお、ちょいテレの詳細についてはバッファローの製品紹介ページをご参照いただきたい。


やっぱ、ワンセグ、いいかも!?

 購入後、すぐにこんなニュースが報じられ、予約しといて良かった感が高まったがともかく、ちょいテレに対する俺の結論的印象を言えば、これ、価格のわりには十分楽しめるし使えると思う。フツーに“買い”ですな……電波が十分良く入るエリアで使うなら、だが。

 前述、デジタル放送に対してポジティブでないコトを書いた俺ではあるが、ちょいテレでのワンセグ視聴に関しては「こーゆーチューナーを接続するだけで今時的PCが全部ワンセグ放送受信機になるのはグレイト!!」とか感じたりしている。放送内容はフツーのアナログ放送と同じっぽいが、ていうか地デジと同じっぽいとも言えるが、小さなデバイスを挿すだけでPCがテレビ化するのは非常にイカシた方向性だと感じた。そう感じるとともに、USB接続の外付け型地デジチューナーとかも出して欲しいとか思ったが、な~んか著作権的にギョーカイが積極的じゃぁないみたいですな。


ちょいテレの本体部はこんなサイズ。USBフラッシュメモリにアンテナが付いた感じですな 専用ソフトことPCast TV for ワンセグの表示例。なお、これ以降のPCast TV for ワンセグ表示例写真は、液晶画面をじかに撮影したもの。なので、サイズや発色は実際の画像と若干異なるのでご注意をば

 さておき、ちょいテレを使ってみてまず良かったのは、非常に簡単に“使用中のPCをワンセグ放送受像器化できる”ということ。USB接続のワンセグチューナー製品ということで、当たり前っちゃぁ当たり前だが、実質、USBポートにちょいテレ挿すだけでパソコンでワンセグ観まくりの可能性(後述)が高まることは、ノープロブレムでありジョリーグッドと言えよう。
 使用開始手順もシンプルですな。ちょいテレを使うには、付属のドライバ・アプリケーションCD-ROMをPCに入れ、画面表示に従ってクリック&ちょいテレ本体をUSBポートに挿す程度。超簡単。ラク。また、専用ソフトのPCastTV for ワンセグも、多少のクセはあるものの敷居が低くて理解しやすく扱いやすい。
 ぶっちゃけた話、個性の強いワンセグチューナー内蔵PCを買うより、テキトーなノートPCとちょいテレをセットで買ったほーが、“ワンセグ視聴・録画も大きめの目的としたPC購入”においてはシアワセ度が高いかもしれない。ちょいテレがMac対応になったりすると、注文がさらに多く入ってメーカーも販売店も工場も絶叫的悲鳴かもしれない。


録画やキャプチャもできる

 ちょいテレでワンセグを観るには、前述の専用ソフト、PCastTV for ワンセグを使う。動画の表示画素数は320×180ピクセル(放送サイズ依存)で小さいが、細かい文字もまあまあ見える解像感がある。動画のビットレートやフレームレートは高くないが、十分滑らかに番組が表示される。


PCast TV for ワンセグの表示例。左が最もシンプルな表示で、中央はプレイヤーの各機能を表示させた状態。右は番組表や予約録画項目まで含めて表示させているところ


 CastTV for ワンセグでの動画表示は、上記のいちばん小さいサイズからフル画面に近いサイズまで自由に設定できる。基本的な画素数やビットレートが低いので、あまり大きく表示させるとMPEG感激UPでキタナく見えるが、ま、それはワンセグの仕様上しょうがないコトであり、キレイに観たいなら地デジってコトであろー。

 さて、先発のロジテック製USB対応ワンセグレシーバーLDT-1S100Uを買いそびれて、結果的にちょいテレを買い、でもそのほーが良かったカモ!? とか思えるのは、ちょいテレは録画も可能であり、付属品がかなり実用的であったこと。ちなみに、ロジテックのLDT-1S100Uも2006年12月に“録画に対応するためのソフトウェアアップグレード”が予定されている。


ちょいテレの付属品一式。外部アンテナ(台座部分はマグネット)、アンテナ取り付け用吸盤、USB延長ケーブル、本体とそのキャップをつなぐストラップ等が含まれる 本体のロッドアンテナはこのよーに伸びる ロッドアンテナを外して外部アンテナを接続したところ。外部アンテナを窓際等の受信状態の良い位置に設置すると、ずいぶん受信感度が上がる

 さて、拙者のちょいテレ利用スタイルだが、モバイルしてまでテレビ観たいと思わない奴なので、仕事場=室内でデスクトップ機にちょいテレを挿して使っている。仕事の合間に何となくニュース番組、とか、世の中でヤバめのコトが起きている時に画面端にワンセグ放送を音消しで表示、みたいなスタイルだ。

 なので、録画とか場面キャプチャとかはしてナイんですけど、試しにやってみると、まあフツーにPCがワンセグレコーダーとなり、好きな時に番組を再生できて愉快かもしんない。PCastTV for ワンセグを自体も、全体的にカンタン度が高いですな。初期のバージョンではプレイヤーウィンドウとサブウィンドウが一部連係しない等の使いにくさがあったが、最新バージョンではそういう細かいところも直ってきているようだ。

 予約録画も可能で、具体的にはワンセグで受信した番組表からの予約やiEPG対応(テレビ番組表系の)サイトからの予約を行なえる。ワンセグで受信可能な番組表は現在から数時間先程度までのものなので、予約録画しまくるユーザーはiEPGサイトを多用するんだと思う。


PCast TV for ワンセグのみで予約録画操作をしているところ。けっこー細かな予約録画設定が可能だ 右クリックで表示されるメニューから、あらかじめ設定したiEPGサイトを開ける iEPGサイト上の特定のボタンをクリックすると、番組情報がPCast TV for ワンセグへ受け渡される。つまりiEPGサイトを使ってPCast TV for ワンセグの予約録画設定を行なえる

 もちろん、録画ボタン一押しでのリアルタイム録画(!?)も可能だ。またスナップボタンをクリックすれば、放送中動画の場面キャプチャも行なえる。最初、キャプチャしてどーすんのか? とか思ったが、フツーに番組中の電話番号とかURLをメモるのに便利であった。


電波入んねェ~!!

 PC=ワンセグ放送受像器になるという点に、なんかこう、ちょいとスゴめの可能性を感じたりしている俺であり、最初にちょいテレにてワンセグ放送を視聴した瞬間は「あと2個くらい注文しちゃおう!!」とか思ったが、追加購入はまだまだ先になりそうである。

 前述のとおり、俺の場合はちょいテレを室内で使っている。で、肝心要の受信感度がどーなのかと言えば、ちょいテレのロッドアンテナだけでは一切放送を受信できない。壁は鉄筋だし窓も鉄線入りなんで、しょうがないですな。

 でも……モバイル時にはイイかも!! とか思って近場(東京と埼玉の県境付近・国道16号線内側あたり)を少々移動しつつ使ってみたが、結論から言えば(俺が試した場所だと)良好に受信できる場所よりあんまし受信できない場所の方が多かった感じ。ま、緻密に検証したわけじゃなくて、ザッと試してみた程度だが。

 都心部在住のユーザーのレポートなんかでは、わりと良好に受信できていることが窺えるが、俺の仕事場や近場の移動先ではまだまだワンセグの電波状況がよろしくない様子。郊外方面在住の人だと、どこでもテレビ!! は、まだ無理な感じ!?

 室内では、ちょいテレ付属の高感度外部アンテナを窓際に置いて受信している。が、常時受信可能なのは、フジテレビだけ。時々、突然受信しまくれるようになるのがテレビ埼玉で、一瞬だけ受信できたりするのがTBS。実質、俺のちょいテレはフジテレビワンセグ放送専用テレビ受像デバイスとなっている。非常に寂しい。


拙者の仕事場にて受信可能なハズのテレビ局一覧。7局あった。なお、チャンネル設定は[自動取得]ボタンをクリックするだけで自動的に設定される 7局のうち、いつも受信可能なのはフジテレビだけでした~(悲) 他6局は、いつもだいたいこのよーな表示になる(寂)

 てなトコロへ、マスプロから地上デジタル対応のUHFアンテナが発売されるそうなので、コレのケーブル部を加工したりなんかして、ちょいテレに接続してみてはどーだろう? なんてなことを考えとる拙者ですけど、あ、別にそこまでデジタル放送観たいとは思ってないんだよなぁと思いつつ、でも地デジをビシッと観られるようにしてハイビジョンな薄型テレビも買ったりしたら楽しいのかもと思いつつ、でも番組内容が進化するわけじゃねーからやっぱどーでもいいや、みたいな歪んだストレスを感じ中である。

 ちょいテレ自体は非常に使いやすいハードウェアだと思うし、スゲく普及しているPCを片っ端からデジタル放送受像器に変身させるという観点では強い力を秘めた製品ジャンルだとも感じる。のだが、ワンセグ放送自体のカバーエリアが狭いし、エリア内でも電波状態がまだまだ好ましくない地域も多いフィーリングである。ので、拙者のようなガッカリ感もあり得るのダ、っちゅーコトを意識しつつ、ちょいテレや、他のワンセグチューナー関連製品に手を出すべきであろー。



URL
  “ちょいテレ” バッファロー「DH-ONE/U2」製品情報
  http://buffalo.jp/products/catalog/item/d/dh-one_u2/
  D-pa(社団法人地上デジタル放送推進協会)
  http://www.d-pa.org/1seg/

2006/11/06 14:43

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