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久々の面白インターフェイス!「SpaceNavigator PE」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


久々の面白インターフェイス

3DconnexionののSpaceNavigator PE本体。WindowsPCとUSB接続・バスパワー動作する入力インターフェースで、3Dオブジェクトを自在に動かすことができる。多くの(プロ向け)3Dソフトウェアに対応する。小型だがズッシリとした重みがあり、高級感漂う質感を持つ
 今回は3DconnexionのSpaceNavigator PEについて。パッと見、ソレ何なの? てな感じのハードウェアですな。

 このSpaceNavigator PE、ナニをするモノなのかと言えば、3D系アプリケーションの操作を効率化するための入力インターフェイスである。コレを使うと、3Dアプリ上で扱う3Dオブジェクトを、片手で上下・左右・前後に動かせて、さらに回転させたり傾かせたり表示を拡大・縮小できたりする。

 例えばGoogle SketchUpのような3Dモデリングソフトの場合、仮想空間に立体物を描いていくわけですけど、マウスによる操作だとツールをわりと頻繁に切り替える必要が出る。視点を変える時はOrbit、Panといったツールをクリックしてマウス操作を行ない、程よい視点になったら今度はRectangle等で図形を描いてPush/Pullなんかを使って図形を立体化していく。

 Google SketchUPに限らず、多くの3Dアプリでは、こんなふうな視点の切り替えと描画という操作モードの切り替えを行ないがち。視点変えて、描画して、また視点変えて、また描画して、てな感じで3Dオブジェクトを眺めつつ作っていくんですな。もちろん三面図から描画していくというパターンもあるが、扱う対象が仮想的な3Dオブジェクトだけに、いろいろな角度から眺めること=表示させ方を多々切り替えにゃぁならん。

 で、このSpaceNavigator PEを使うと、前述のように3Dオブジェクトを自由にグリグリと動かしまくれるようになる。例えば左手でSpaceNavigator PE、右手でマウスを使えば、左手で表示をグリングリンと変化させつつ右手でサクサクと描画を行なえるってわけだ。


キーボードの左にSpaceNavigator PE、右にマウス、というふうに配置すると左右の手で3Dソフトウェアを効率よく操れる。3Dソフトウェア使用時の作業効率をスゲく高めるデバイスだが、コンパクトなので配置の自由度も高い


 そんなふーな入力インターフェイスなんですけど、じゃあ3D CG作成アプリユーザー向けなのかと言われれば、ソレはソレでそうなんですけど、いきなり俺的結論から申し上げれば、Google Earth常用ユーザーの快適さ楽しさを約256倍に増幅してくれる面白インターフェイスなのである。SpaceNavigator PEとGoogle Earthを組み合わせた瞬間から、毎日ドップリGoogle Earth!! 楽し過ぎて目が痛ぇ!! みたいな。


SpaceNavigator PEでGoogle Earthを堪能するの図。基本的にはSpaceNavigator PEのみで空中散歩を楽しめるが、マウスで操作した方が手っ取り早いケースや機能もある。検索や登録・入力をする時は当然キーボードを使用する


 なお、今回紹介するSpaceNavigator PEは、パーソナルエディション──個人・アカデミックユーザー向けのバージョンですな。他に、お仕事(てか金儲け)に使ってもイイですヨ的バージョンのSpaceNavigator SE(スタンダードエディション)がある。ライセンスの違いで実売価格が異なるわけですな。


Google Earthの世界を“飛び回る”

 最近ではバッチリと日本語表示に対応して便利になったGoogle Earth。特に日本国内の住宅(の立体表示)が充実しており、航空写真も道路図もイマイチ詳細ではないエリアでも、ナゼか建物の立体表示がビシッと行なわれたりして驚く。都内の航空写真&建物とかはかなり緻密に表示されますな。地図好きとしてGoogleとZENRINに感謝。

 さて、こーゆーコトができるとなると、思わずヤッちゃうのが“Google Earthの世界を立体的に駆け抜ける”というトライ。3Dゲームよろしく、例えば低空の視点で左右に建物を眺めつつ、道路に沿って進んでいく、みたいな。……しかし、スのGoogle Earthでプレイ(!?)すると、マウス操作のみでは難しく、キーボードのカーソルキーを使ったり、時にはGoogle Earth上のナビゲーションコントロールボタンをクリックしたりと忙しい。また、そんなふうに頑張っても、思うようにスムーズにGoogle Earth中の空間を進んで行けなかったりする。


マウス操作でGoogle Earth上に東京都庁を表示させてみよう!! の図。都庁をお気に入りに登録していない場合、東京あたりを表示させるまでにマウスボタンやホイールを何度も操作することになる。また、うまく立体表示させるまでには、ナビゲーションコントロールボタンを地道に操作する必要も


 が!! しかし!! SpaceNavigator PEを使うと!! もー超滑らかにGoogle Earthの世界を飛び回れるのダ!! まるで鳥のように……いや、飛行感覚としてはUFO? 映画AKIRAのテツオ状態? 超納涼力ですよゾッとするってヤツですよ!! これは未体験の浮遊感覚であり、これがSpaceNavigator PEの力なのかぁ〜ッ!! てな斬新なる体験となる。

 例えばGoogle Earthの地球表示状態から急降下しつつ東京を目指し、都庁前まで一気に突っ込んでぶつかる瞬間に建物すり抜け新宿駅西口をかすめて新宿駅南口まで飛行するようなことがデキる。近辺をよく知っているなら、ヨドバシカメラ新宿西口本店前を通過することもできよう。さらに国道20号線に沿って進み、高い建物が減る様子を眺めながら、高尾山のほーまで飛んでいくのも一興だ。


こちらはSpaceNavigator PEでGoogle Earthを操作したところ。マウスやキーボードには一切触れずに一連の操作を行なえる。地球を鳥瞰する状態から、東京を目指して滑空・高度を下げ、さらにビルの谷間を抜けつつ都庁の前に出ることができる。左手はSpaceNavigator PEの上に軽く置いたまま、である


地上スレスレ&道路沿いにで都庁〜新宿駅西口〜新宿駅南口へと向かっているところ。この高度を維持しつつ左右の角度をコントロールしつつ前進できるのってスゴいですな いったん上空へ上がり、八王子手前で再度道路付近まで降下して前進。操作に慣れてくると、上がるも下がるも前進も後進も自由自在だ 向こうの山は高尾山。都市部を遊覧飛行するのも楽しいが、標高データを立体的に表示してくれるGoogle Earthなので、自然の山々の中を飛ぶのも爽快である。グランドキャニオンとか、凄いスよマジで

 ともかく、こういう飛行というか表示操作を、SpaceNavigator PEのみで(マウスにもキーボードも触れずに)行なえる点がヒッジョーに素晴らしい。それだけで楽しめるし、SpaceNavigator PEを買う価値があると感じた。

 でも……SpaceNavigator PEは単にGoogle Earthの世界を飛んで楽しめるだけなの? と言われると、そーではない。結論から言えば、Google Earthの操作自体が快適になる。表示のズームアップ・ダウン、回転、立体表示のチルトが、片手で扱えるひとつのデバイスで可能になるので、操作時の煩雑さが激減する。拙者的にはGoogle Earthを遊びまくるためのSpaceNavigator PEというイメージだが、Google Earthを地図として活用する向きにも便利に使えるデバイスだと思う。

 ただ、SpaceNavigator PE、慣れるのにちょいと時間がかかるかもしれない。まずSpaceNavigator PEで一度に扱える“軸”がマウス等と比べると多いこと。3DソフトならX軸Y軸Z軸を同時に扱えるので、SpaceNavigator PEの操作と表示の変化を把握するにはちょいと時間がかかる。またSpaceNavigator PEは非常にセンシティブな入力インターフェイスなので、ちょっと力むと思わぬ方向へ画面が移ってしまったりする。


SpaceNavigator PEのドライバ(3Dconnexion Control Panel)で各種設定を行なえる。デバイス上部のノブをどの方向に動かすと、ソフトがどんな挙動をするかあたりまで設定可能。ズーム等々の動作速度も細かく調整できる。またデバイス本体左右にはふたつのボタンがあるが、その機能もカスタマイズできる


 てなわけで、使い始めたら即、楽しめるし遊べる、ってわけでもない。また3Dゲームは大の苦手って人にとっては、なんか使いにくい入力インターフェースだと感じられるかもしれない。でもマジ愉快なので一度触れてみて欲しい。後述のGoogle SketchUpでSpaceNavigator PEの機能および操作感に慣れ、それからGoogle Earthを操作していくとより慣れやすいと思う。


3Dソフトの門戸を大きく開くデバイスかも!!

 SpaceNavigator PEをいじくっていて思うのは、拙者が3Dソフト使いまくりのデザイナーとかだったら、このデバイスによってホントに効率が高まるだろうなぁということだ。例えば、Google SketchUpとの相性の良さである。

 Google SketchUpは3Dオブジェクトを作るソフトですな。仮想空間に建物とかを作り、これをユーザー間で共有したり、オブジェクトをGoogle Earth上で利用することができるわけだが、非常に容易かつわかりやすく3Dオブジェクトを作成していける。

 とは言っても、前述のように、3Dオブジェクト作成時には度々視点等を変えつつツールを持ち替えることになる。感覚的に使っていけるGoogle SketchUpだが、操作上の煩雑さが少々あったりする。だが、SpaceNavigator PEと組み合わせると、その操作性が急に向上するから驚く。もともと扱いやすいGoogle SketchUpだが、それでも残るこの“煩雑さ”を大きく低減してくれるのだ。

 既にチラリと前述したが、SpaceNavigator PEがGoogle SketchUp等の3Dアプリにもたらす利便を大雑把に言えば、3Dアプリ上のX軸Y軸Z軸をSpaceNavigator PEにてダイレクトに扱えるようになることだ。感覚的に言えば、X軸Y軸Z軸をを直接指先で動かせるようになる、といったイメージである。

 SpaceNavigator PEの操作と、Google SketchUp上の表示は、以下のような関係になる(が、SpaceNavigator PEの動作設定により、これとは異なるケースもある)。


Google SketchUpをSpaceNavigator PEで操作しているところ。デバイス本体上部のノブを左右に動かすと、表示されている3Dオブジェクトも左右に動く。XYZ軸の交点がデバイスのノブの中央にある、と考えるとわかりやすい


ノブを上下に動かしたところ。ノブを上に上げると、オブジェクトも上方向に移動する(視点は下がることになる)。XYZ軸交点を持ち上げたり押し下げたりする感覚でノブを動かす。軸とノブの関係は反転させることもでき、その場合、自分の視点を動かす感覚になる

ノブを上下に動かしたところ。ノブを上に上げると、オブジェクトも上方向に移動する(視点は下がることになる)。XYZ軸交点を持ち上げたり押し下げたりする感覚でノブを動かす。軸とノブの関係は反転させることもでき、その場合、自分の視点を動かす感覚になる


ノブを前後に動かすとズームアップ・ダウンの操作になる。手前に引けばオブジェクトが近づいてきて、正面方向に押せばオブジェクトが遠のく


オブジェクト上方から右側に移動し、さらに下に回り込むカタチで操作したところ。こういった一連の表示を、SpaceNavigator PEの操作のみでスムーズに行なえる。てか、行なっているだけで楽しかったりする


 要は、軸の原点を中心に、立体的に軸を動かせるんですな。感覚としては、SpaceNavigator PEの操作ノブが軸の原点で、これを好きな方向に動かせば、その操作に伴って画面上の表示も動く。言葉で理解しようとすると混乱しがちかも。何人かの人にSpaceNavigator PEでGoogle SketchUpを操作させてみたところ「あ、そういうコトね」とすんなり飲み込んだ。やはり一度実機に触れてみて欲しい。

 ともあれ、SpaceNavigator PEと組み合わせることで、Google SketchUpは格段に扱いやすくなる。左手(SpaceNavigator PE)で視点・表示を変え、右手(マウス)で描画していく。感覚的に言えば、左手でモノを持ち、右手でそのモノに書き加える(あるいは加工を施す)ような、そんなリアルフィールがソフトウェアとデバイスの間に生まれる。ツールの持ち替え頻度が下がり、3Dオブジェクト作成スピードが明らかに高まる、し、3Dソフトを扱う時にありがちなイライラ感も減少する。

 こーゆーデバイスありきで3Dソフトを使い始めると、もー最初から効率イイんでしょうねえ、とか思った俺。この際、SpaceNavigator PEを使うコトを前提に、再び3Dソフトに本腰入れようかしらと考えた(←以前手を出したが面倒さ&CPUの非力さで挫折)。

 んですけど、残念なことに、SpaceNavigator PEがサポートする3Dソフトはやや特殊。プロが使う高価なソフトウェアばかりに対応しており、フツーの人が手を出しやすい3Dソフトには未対応のようだ。ただ、SDKも公開されているようなので、今後SpaceNavigator PEがフツー的3Dソフトに対応する可能性もありそう!? つーか、3Dconnexion社や3Dソフトのソフトハウスが積極的にSpaceNavigator PEのプラグインを多々出してくれると嬉しいんですけどネ。

 てなわけで、現在のところ、我々フツー的パソコンユーザーがSpaceNavigator PEで楽しめるのは、Google EarthとGoogle SketchUp程度である。が、前述のようにコレでGoogle Earth使うと非常に楽しいし刺激的なので、ぜひ一度ご体験を。実勢価格は1万円くらいですな。バーチャルリアリティ指向な方へのプレゼントとしても喜ばれそうである。



URL
  「SpaceNavigator PE」発売元3Dconnexion社サイト
  http://www.3dconnexion.jp/Top-JC.HTM

2006/12/25 17:13

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