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ソッコーで買った最新電子ドラム「ローランド V-Drums Lite HD-1」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


ソッコーで買った最新電子ドラム

ローランドのV-Drums Lite HD-1。ドラムのスネア、キック、シンバル、タムといった打楽器を電子的なセンサとし、これをスティックで叩くことでドラム等のサウンドを再生する、いわば電子ドラムだ。2007年6月28日発売。実勢価格8万円弱。実際に使用するには、HD-1本体の他に、ドラム・スローン、ドラム・スティック、スピーカーもしくはヘッドホンが必要
 んゴっ!! こりゃ楽しい!! メチャ楽しい!! ヒジョーに楽しい超楽しいったらありゃしない!! すなわちローランドのV-Drums Lite HD-1である。現代的な電子ドラムですな。

 電子ドラム、とか書くと'70〜80年代あたりに聞こえまくっていた「ピュ〜ン、テュ〜ン、トォ〜ン」みたいなポップな感じの“シンドラ・サウンド”を思い出すという昭和生まれの方も少なくないと思う。が、HD-1はカタチこそ電子楽器的であるものの、その音や演奏感はずいぶん打楽器的。生ドラムに近い感覚で楽しめるデジタル楽器なのである。

 ていうかですね、数年前からローランドのV Drumsシリーズ買うゼ!! とか意気込んでいた俺。大昔にちょっとドラムをかじったことがある拙者なんですけど、V Drumsを始めとする最近の電子ドラム、音が超リアルだし叩いた感じも生ドラムライク。これは絶対欲しい!! と思っていた。のだが、アレコレと訳ありで、いつものように物欲を昇華させられないでいた。

 そこへ登場したV-Drums Lite HD-1。電子ドラム欲しいけどぉ〜、やっぱりちょっとぉ〜、現実的にはぁ〜、買えないっていうかぁ〜、と煮え切らずに指をくわえてショーウィンドウ越しに電子ドラムを見ていた拙者を決意させるだけの要素が揃っていた。ので、即購入!!

 V-Drums Lite HD-1を叩き初めてまだ日が浅いが、実に楽しくかつ現実味溢れる電子ドラムなので、以降、使用感等をレポートしてみたい。なお、V-Drums Lite HD-1の詳細についてはローランドの製品紹介ページ特設サイトをご覧いただければと思う。


なぜ電子ドラム? どうしてHD-1?

 拙者、ホントに欲しいのは生ドラムである。が、その良さを云々する以前に、個人で所有するにはハードルが高すぎる。

 生ドラムを叩くと、フツーに平然と激やかましい。住宅地の個人宅内で思いっ切り叩いたりすると当然のように警察に通報されるレベルの騒音となる。し、生ドラムはデカい。非常にシンプルなセットでも、2〜3畳のスペースを占有する感じ。また、豊富な音色を求めるとか、追求するとか考えていくと、チューニングはタイヘンだし各パーツ(打楽器)それぞれがヤケに高価だったりする。退職後の趣味として本格的に生ドラムを……なんてなコトすると熟年離婚の可能性さえあるだろう。

 音質的に欲を出すと高価、というのはプロやマニアのコトと度外視しても、音のデカさや設置スペースをどうにかしようとすると、防音室+専用スペースとかなんとかで、やはりお金がかかるのだ。自分+家族がマジ超本気でドラムに対し理解していないと、このよーなハードルは超えられませんな。

 そこで電子ドラムですよ!! 第一、音量を抑えられる。パッドを叩いてもソコからドラムの音が出るわけではなく、音源装置から音が出るゆえ、電子ピアノ的にボリューム調整が利くわけですな。

 今時的なデジタル音源から音が出る、というコトは、省スペース性やコストパフォーマンス向上にもつながっている。例えばある程度少ないパッド(打楽器となるセンサ)数でも、そこに割り振れる音色が豊富。ロックもテクノもジャズも、音色を切り替えることで同じパッドで演奏できる。用途に応じてチューニングや打楽器種類を変更する生ドラムと比べたら、場所を取らない・安い・しかもラク!! な電子ドラムだ。

 てなわけで、前述のようにローランドのV Drumsシリーズあたりを狙っていた俺だが、それでもなおハードルが高かった。理屈の上では生ドラムより“個人宅で趣味的に叩きまくるに適した”電子ドラムである。が、音色求めればやっぱり高価。わりとカンタンに30〜40万円オーバー(と言っても生ドラムで欲を出した時に比べれば安価)。また、生ドラムよりずっと静かに演奏できるとは言え、パッドにスティックが当たる音やビーター周辺の振動はある。それと、生ドラムよりは省スペースではあるが、やはり最低2畳くらいのスペースは必要になる。

 そこへ出てきたV-Drums Lite HD-1(以下、HD-1)。登場した瞬間、HD-1は拙者のようなヤツにとって最もハードルが低い!! と感じた。従来の電子ドラムよりずっと安価で、省スペースで、実はさらなる静粛性を持っていたからだ。


省スペースで低騒音のHD-1

 HD-1を買った最大の理由は、その省スペース性だ。

 HD-1のメーカー公称スペックでは、サイズが幅85×奥行き56×117cmとなっており、HD-1本体は半畳少々のスペースに置けることになる。これにスローン(ドラム用の椅子)を置いて、演奏者が座るスペースを考えて(腕をダイナミックに振り回さないとして)、一畳に収まるじゃん!! と。

 実際にHD-1購入直後、HD-1一式が入ったドでかい箱を見て「この中に冷蔵庫でも!? ていうかマジ一畳で収まるのかなぁ」と不安になったが、HD-1を組み上げてみて、その前に座ってみて、叩いてみたりしたら、あらホント!! 一畳くらいあれば置けて演奏できますわよ奥さん!! てな印象である。


HD-1を設置したところ。左右の幅(左側のハイハット〜右側のタムやシンバル)で85cm以内に収まる。奏法によってはさらに少々幅を狭くできるだろう。手前に居るのは普通サイズのねこちゃん。ねこの頭から尻尾程度の幅の電子ドラムって感じですな 壁にほぼピッタリと設置できるのもHD-1の良さ。キック(バスドラム)部のビーター(ドラムを叩くヘッド機構)がない点も、省スペース性の高さにつながっているように思う シンバル・アーム部の高さ調整機構。タムやハイハット、スネア等も同様に、高さ、傾き、位置を調整できる。各パッドは、生ドラムと違ってどれも薄く、共鳴や干渉の心配があまり要らないので、パッド位置調整の自由度は高い

 ただ、奏法にもよるとは思う。縦ノリ汗ダクでハードかつダイナミックに叩く人だと、空中を舞うスティックは、一畳の短辺方向からはみ出すだろう。逆に、クールでクワイエットなノリで叩くのであれば、左右スペースが一畳の短辺より少し狭くても、十分叩けると思う。ちなみに、上記のメーカー公称サイズ(設置スペース)の幅は85cmとなっているが、HD-1の各パッドの位置、パッドを支えるアームの開き方は調節可能なので、これよりやや狭いスペースでも設置できる。

 HD-1は購入後に組み立てが必要だが、これは容易であった。ふだん電子楽器類をイジってる人なら、15分で組み立て終了レベルのわかりやすさである。超初心者であっても、付属の説明書(紙およびDVDビデオ)を見て進めれば、30分くらいで完成&叩き始められると思う。


フレームにはあらかじめ配線が施されている。フレーム上部と下部(キックペダル部)をネジ止めした後は、シンバル類3枚とスネアをネジ止め(手回し)する。タムは最初から装着されている。フレームから伸びるケーブルは、各パッドに差し込むだけでよい

 HD-1の音源からは、各パッドに向かってケーブルが伸びているが、そのほとんどはあらかじめアーム部分に収納されている。ので、電子楽器にありがちな配線の煩わしさもほとんどナイ。買って箱開けて、組み立ててつないで、叩いて音を出して楽しむまで、ずいぶんイージーな電子ドラムだと感じた。


まずまず静音だが……

 HD-1を買った第二の理由は、室内でさらに静かに演奏できるであろーと考えたからだ。

 電子ドラムでは、各打楽器の音が音源から出力される。スピーカーから大音量で鳴らすことはもちろん、ヘッドホンのみで聴く=外のドラムの音を漏らさずに叩くこともできる。とは言え、パッドをスティックで叩く時の音は出る。カタカタ、パンパン、トントン、という少々の打撃音が騒音となって聞こえてしまう。

 HD-1は、この騒音の面にも一工夫ある。現在の電子ドラムの多くがそうであるように、タムやシンバル類の打点はラバー製なので、わりと騒音が少ない。スネアはメッシュ製で、これもさほどウルサくない。各パッドともベロシティ対応なので、叩く強さによって音の大きさ(や音色)が変わる。


HD-1のシンバル部となるパッド。手前の逆扇形の部分がラバー製のベロシティパッドだ。チョーク奏法はできない。叩くとコンコンという感じの音がする タムの部分。上面の丸い部分全部が打点となる。ラバー製。叩くとトントンという感じの音がする スネア部。V Drumsシリーズでもおなじみのメッシュ構造のパッド。メッシュの張りの強さは6本のボルトで調整できる。叩くとパンパンという感じの音がする

 注目したいのは、キック(バスドラム)の部分。ビーター(バスドラムを叩くためのハンマー)がない機構なので、シンバルやタムよりも打撃音が小さい。また、ビーターを持つキックと比べると、踏み込む力も少なくて済むようで、これにより、床に伝わる振動が少ない。


ビーターレスと呼ばれるキック部のセンサー機構。バスドラムを叩くためのハンマー(ビーター)がないので、騒音を出しにくい。下に敷いてあるのはHD-1専用マットのTDM-1。これ便利スよ。HD-1からの振動を抑え、床面に傷が付かないというのもあるが、HD-1+TDM-1ごとズルルル〜っと短距離を移動させるのがラク(引きずるわけですな)


 でまあ、ぶっちゃけ、新宿とかの某店で試した他のV Drumsシリーズと比べたら、キックを文字通り蹴り込む感覚で踏んでもダッとかドッという音が出にくい。これは個人宅に置いて楽しむ電子ドラムとしては大きなメリットだと思う。

 だが、パッドを叩いたりキックを踏み込んだりする音は、それなりに出る。叩き方にもよるが、シンバルやタムを強く叩いていると、隣室では「テーブルの上で何かを叩いている音」っぽく聞こえる。キックの音は「裸足のかかとで床を踏む音」のようにも聞こえる。何にせよ、まったくの無音ではなく、少々の打撃音は聞こえるのだ。

 HD-1と同時に、いくつかのオプションも購入した。そのひとつが、HD-1を設置するのにちょうど良いサイズのマットであるTDM-1。HD-1からの振動(が床に伝わるの)を極力抑え、かつ、床面に傷が付かないというもの。これを敷くと、特にキックの打撃音がだいぶ和らぐが、それでも無音というまでにはいかない。ただ、HD-1のキックは激しく踏み込まなくてもしっかり音が出るという感度なので、演奏者の気遣い次第で、より静かにHD-1を叩くことができると思う。

 でもまあ、やはりというか、そうかそうかというか、こういう電子ドラムはすこぶるジョリーグッド。真夜中だと叩くのがは多少はばかれるものの、昼間ならけっこー思いっ切り叩きまくれる──たぶん少々気合いの入った掃除機がけよりはずっと静かである。電子ドラムでなければ有り得なかった状況。また、省スペースであることを改めて考えると、HD-1でなきゃデキなかった“自宅ドラミング@住宅地”と言えよう。


肝心のサウンドは?

 さて、HD-1の音色・音質だが、音源としては専用のものが付属する。音源はMIDI対応で、MIDI OUT端子をひとつ持っているので、HD-1(のパッド類)による外部音源の演奏も可能だ。


HD-1の音源部。本体左側にはMIDI OUT、MIX IN、ラインおよびヘッドホン出力端子がある。MIDI OUT端子に外部音源をつなげば、HD-1の各パッドで外部音源を鳴らすことができる。MIX INにポータブルオーディオプレイヤー等をつなげば、音楽に合わせてドラムを叩くこともできる。音色は丸い数字ボタンで選ぶ。VARIATIONボタンと併用し、合計10種類の音色セットから選べる


 音色は全部で10種類。ボタンの1〜5がそれぞれ、アコースティック・ドラム、パワー(リバーブ付きのロック向けドラム)、ドラムとパーカションのキット、リズムマシン音色のドラムキット、人の声のドラムキットとなっている。1〜5のサブセットとして、バリエーションボタンを押して呼び出せるジャズ、ダブルバス、ワールド、ダンス、ドロイドが用意されている。

 これらの音色・音質・実際の演奏は、HD-1特設サイトで聴くことができるのでお試しあれ……っていうかプロモーションムービーなので、メチャ達人な方が楽勝で叩いてるわけだが、うまく叩けば十分ホンモノっぽい音が出ちゃうわけですな。色物系(!?)のドロイドとか人の声とかも、パッド搭載サンプラー感覚で叩けば、十分遊べる音色だ。

 ただ、多少は残念な点もある。まず音色数がちょいと少ないスよね。ベーシックなドラムキットをもっと多くして欲しい気持ち。それから、操作の難易度が高まるかもしれないが、パッドに対する音色アサインの自由度を高めて欲しい──例えばジャズドラムの中にひとつだけロック系の音を入れるようなことはできない。各パッドを個別に感度調整できない点も残念。ま、そーゆーコトしたいなら外部MIDI音源で、ということなのかもしれないが、8万円弱で10種類のプリセット・キットしか使えないってのは寂しい。

 他、シンバル類がチョーク奏法非対応だったりと、細かい部分を見れば見るほど、HD-1よりずっと高機能(だけど高価格な)V Drums上位機種が、やはり、案の定、羨ましくなってくる。

 しかし、HD-1は非常に楽しいのである。数分叩けば気分が晴れ、さらに叩けばハマり、もっと叩けばダイエットにも!! という感じで愉快&ハイテンションで叩ける電子ドラムだ。

 HD-1の楽しいトコロとして、叩けばとりあえずマトモな音が出ることだ。ホントのドラムは叩けばイイ音が、なんてなわけにはいかない。安定してイイ音出すまでがわりとタイヘン。また、実は、上位機種のV Drumsシリーズも、例えば叩く位置により音色が変わる等々、より繊細に反応するパッドを採用しているので、HD-1ほど気軽に楽しめるものでもない(設定により気軽に楽しめる高級電子ドラムにもなるが)。そういう観点で、安価で省スペースで誰でも気軽に叩いて楽しめる電子ドラムとして、HD-1はかなりイケてるんじゃないかな、と。

 実際、拙者、HD-1を買ってから、気が向くままにウチん中でドラムスティックを振り回し中。周囲に気を遣わず、また、思ったとき即座にドラムで遊べるってのは、想像以上に痛快。そのうちドラムを、家でちょっとドラムを、と考えているなら、一度HD-1に触れてみるといいかも。



URL
  ローランド「V-Drums Lite HD-1」製品情報
  http://www.roland.co.jp/products/jp/HD-1/

2007/08/20 13:26

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