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非常に小さい!! すげぇ小さい!! ビクターのDV「GR-DVP3」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


ちょっとコレけっこー良くなくなくなく……

ビクターのデジタルビデオカメラ、愛称“e-movie!”こと「GR-DVP3」。希望小売価格23万5000円、アクセサリーキット2万8000円。コンパクトなボディとMPEG4動画メモリー機能が特長だ

 んーボカぁ何だかビデオカメラが欲しい気分だなぁ、などと毎年、このような青葉の季節になると思ったりする。光学系ガジェットには最適の季節の始まりなのである。なんつったって被写体が多い。そして活動するに良い気温。条件が揃っている感じであって愉快。


 てなわけで、良さそうなビデオカメラはないものかと、ウェブサイトを閲覧。すると、おっイキナリありましたよソニーの新型。155万画素のCCD搭載のスゴい奴ことDVハンディカムTRV30。むむむー。155万画素かぁ。んむむむ……でもなぁ。

 俺にとってのTRV30の魅力は155万画素ってあたりだけだったりするなぁ。既にソニーの超小型ハンディカムことDCR-PC5持ってるし。そんでアレだ、結局小さい方を常用するようになるよーな気がする。かと言ってPC5よりも小さいのってないしなぁ……。

 やや物欲の増幅傾向が低い拙者。引き続き別のビデオカメラを物色しつつ、いや待てよTRV30やっぱすげぇじゃんイイじゃん強まってんじゃんとか思ったり、んーでも大きさ的にはPC5の方使うんだよそーに決まってんだよ>俺、という感じで優柔不断を繰り返していたら、お!! ちょっと良さそうなビデオカメラを発見。

 それは、ビクターのDVカメラ、GR-DVP3という製品。GR-DVP3の紹介ページをご覧いただければわかるとおり、このDVカメラ、なーんかヤケに小さそう。紹介ページのGR-DVP3を掴んでいる人の手が非常にデカいであろうことは、小型をウリにする製品の広告における常套手段だと思えてならないわけだが、世界最小・最軽量だとか書いてあるし、ソレってPC5よりもちっこいってコトですよねぇと興味が沸いた。

 コレってどんくらいちっこいのかなぁ、と思ってGR-DVP3のスペック表にある寸法を参照し、紙工作し、実物に近い箱を作ってみた。そしたら、これがけっこー小さい。紙工作を手持ちのPC5と比べてみたら、高さはDVP3の方がちょい高いが、幅も奥行きもDVP3の方がかなりコンパクト。ふぅぅぅぅん、小さいじゃん。やるじゃん。

 そう思ってDVP3のウェブサイトを読み進めると、いくつか強い魅力を感じる点があった。例えば本体前面のスライド式レンズカバー、それからパソコンとUSB接続できて静止画や動画を転送できる点。さらにMPEG4とかMP3とか。小さいのになかなか多機能なのであり、これは非常に気になるのだが、お値段がちょいと張る。興味がある程度では購入に踏み切れない雰囲気。てなわけで、メーカーさんにお願いし、一式借りて使ってみた。


小さい!! 非常に小さい!! すげぇ小さい!!

 DVP3の詳細についてはビクターの紹介ページを見ていただくとして、まず!! 最初イキナリの第一印象は!! これがすっげぇ小さい!! 非常に小さい!! ヤケに小さい!! ていうかやたら小さく感じる!!

 実際、そのコンパクトさで人気のあるソニーのDCR-PC5と並べて比較してみると、DVP3の方が圧倒的に小さく感じられる。他のどのビデオカメラとも比較しちゃダメ??ていうかそんなコトすると他のビデオカメラがかわいそうって感じのコンパクトさがある。


レンズ側正面(上)と背面(下)

 なのでデジカメと比較してみた。まず、デカめのコンパクトデジカメであるキヤノンPowerShotG1と比較すると、驚いたことに、DVP3の方が確実に小さい。G1を持ち歩いている俺としては、DVP3なんか持ち歩けまくりじゃんと感じてしまう。次に、富士フイルムのFinePix6800Zと比べた。高さと厚みにおいてDVP3の方がほーんの少し大きいが、見た目はだいたいいっしょ。パンツのポケットに入れて持ち歩けるサイズだと言えよう。

 ちょっとDVカメラっぽくないコンパクトさなのである。前述のソニーDCR-PC5も、携帯するには十分小さいのだが、DVP3にはさらに超強い小ささを感じさせる要素が多々ある。例えば本体に大きな凹凸がない点。ツルッとしている。非常にスッキリした外観・手触りなので、置けばよりコンパクトに見えるし、出し入れ撮影など使用時のハンドリングも非常に滑らかだ。んぬぬぬぅ~。このサイズ、コンパクト感でとりあえず欲しくなってしまうDVカメラだ。


 使い始めてみて良かった点も多い。ひとつは、本体前面のスライドレンズカバー。まあ便利かもしれないけど大したことなかろう的に思っていたが、使ってみたら惚れた。ていうか同感。ていうか賛同。ていうか他の小型ビデオカメラもこの方式にして欲しい感じ。

 スライドレンズカバーは、上下に動かして使う。撮影時は下にずらしてレンズを露出させ、携帯時は上にずらしてレンズを保護させる。高級感と堅牢性を兼ね備えた金属でてきているので、見栄えもよくレンズ保護も確実だ。が、それ以上に、撮影時にレンズのフタがブラつかないのが気持ちよい。また、撮影開始・終了時にレンズキャップをレンズにハメるという、やや煩雑だし外見的にもダサさの残る行為とオサラバできる点も非常にイイ。

 クイックパワーオフ機能も便利だ。これは電源ダイヤルを撮影モードに合わせておけば、液晶の開閉(もしくはビューファインダーの出し入れ)に応じて電源が自動でオンオフされるという機能。あっ撮りたいと思ったら液晶画面を開くと約3秒程度で撮影スタンバイ。で、撮影し、ああ取り終えたと思ったら、パコッと液晶を閉じばおしまい。こういう超小型ビデオカメラの場合、えてしてバッテリーの持ちがイマイチ良くない。が、こういう手軽な電源オンオフ機構を持っていると、バッテリー節約のための頻繁な電源オンオフも苦にならない。

 あと、液晶ディスプレイもとても見やすい。2型のポリシリコン液晶(20万画素)を搭載していて、発色も明るさも非常に良好。それとは別に、この液晶がヤケに薄くてカッコ良いのであった。なお、バッテリーはリチウムイオン二次電池の薄型のもの(厚みが液晶ディスプレイと同じ)。

 それから、付属の2WAYストラップもちょいと便利。フツーのビデオのストラップというと、けっこう太かったりして、意外に邪魔な存在になったりする。が、DVP3付属の2WAYストラップは、細身で長くて平らなヒモ。なのだが、これが一工夫あって、従来のストラップのように(厚ぼったくないので)邪魔にならないわりには、かなりしっかり本体をホールドでき、さらに肩掛け用のストラップとしても併用できたりする。このストラップの存在感のなさのおかげで、DVP3はそのコンパクトさを損なわずに済んでいるようだ。他の超小型系DVカメラは全部ストラップ部分で(サイズ感を)損しているあたり、2WAYストラップはナイスアイデアだと感じた。


パソコンとの親和性も高い

「GR-DVP3」はSDカードスロットも装備。MMC(マルチメディアカード)も利用できる。SD/MMCには、動画はMPEG4で記録される

 DVP3もやはり今時であり最先端のDVカメラなので、静止画撮影機能などもしっかり搭載し、外部メモリとしてSDメモリカードおよびマルチメディアカードが使えるようになっている。

 撮影できる静止画画素数はVGA(640×480)サイズとXGA(1024×768)サイズで、それぞれの画素数とも画質はファインとスタンダードから選べる。また、撮影したビデオ動画を静止画としてメモリカードに記録することも可能で、このときの画素数はVGAサイズとなる。


 おもしろいのは、メモリカードに記録する動画がMPEG4フォーマットである点。DVテープ上の動画を、MPEG4動画として変換し、メモリカードに記録できるのだ。本体ではDV動画が撮れて、もちろんDV入出力端子があるので、DTV目的など高画質で動画をパソコンに転送したい場合はIEEE1394端子を使えばいい。もっと手軽に、例えばメールに添付したりウェブサイトで公開するための動画としてパソコンに転送する場合は、圧縮率の高いMPEG4動画としてメモリに格納・利用するというわけだ。パソコンとDVカメラを連携させたい向きには嬉しい仕様だ。

 ちなみに、メモリカードはPCカードアダプタやカードリーダを使うか、あるいは別売アクセサリキットに同梱のドッキングステーション経由(パソコンとはUSB接続)で、データを読み出すことになる。なお、セットアップや使用感はイージーで、最初に専用のUSBドライバをインストールすれば、あとは一般のリムーバブルドライブと同様に(DVP3内のメモリカードを)扱えるようになる。

 ところで、この“USB接続ドッキングステーション”だが、ウェブサイト上などで見ると、なーんかもしかしたらFinePix6800Zにおけるクレイドル的役割かも!? とか思って期待してしまう。だが、実際はDVP3にUSBポート(およびヘッドホンやS端子など)を持たせるためのポートリプリケータ的存在だ。つまりドッキングステーションにDVP3を置いても充電されるわけでもないし、DVP3を置いた瞬間にパソコンがDVP3を自動認識してなんかやってくれるわけでもない。やや残念感の残るドッキングステーションだと言えよう。

 話を戻して、けっこー楽しめるのが、効果音付加機能。これは、メモリカード上の効果音(MP3形式)を、DV動画にアフレコしたり、撮影中に挿入したりできるというもの。別売アクセサリキット付属のSDメモリカード(8M)内には12種類の効果音が入っているのだが、どれもけっこー愉快。また、効果音はビクターのダウンロードサイトであるデジタルサウンドスクエアから新たに入手することも可能。ちなみに、同サイトで前述の12種類の効果音を聴ける。


どれが欲しいかって言われればGR-DVP3

「GR-DVP3」の撮影時はこんな感じ

 余談っていうかややマニアックな話を少々。DVP3は、つまり、機能的には簡素なもののデジカメとして使えるし、DVカメラとしての多彩な性能を使ってMPEG4動画を生成でき、さらにMP3データを効果音として利用できる。JPEGデータ、MPEG4データ、MP3データを(メモリカード経由で)扱えるわけだ。じゃあ!! 各データを再生するためのプレイヤーとして使えるかも!! ということで、ちょっと試してみた。

 手持ちのJPEGデータとMPEG4データとMP3データをSDメモリカードの所定の場所に所定っぽいファイル名として入れ、DVP3に挿して再生してみた。ら、JPEGデータとMPEG4データは再生できなかった。が、MP3データはフツーに再生できまくり。効果音というよりもむしろ音楽として十分長時間再生することができた。たぶん、JPEGデータやMPEG4データも、画素数や圧縮率などを(DVP3が生成するそれと)うまく合わせれば再生できるような気がするが、今回ちょっと製品の貸出期間が短かったのでテストできず。すまんす。

 ともあれ、簡易的だがMP3プレイヤーとしての機能も備えていて、MPEG4も生成できて、XGAサイズの画像が撮れるデジカメとしても使えるってあたり、なーんか非常に強い物欲が出てきませんかこの製品!?

 というわけでですね、拙者、もう非常に最強にこのGR-DVP3が欲しまっているんですよダンナ!! 比較的に短期間の借用ということもあって、触ってると良い部分ばかり見えてきてコーフンしてるってのもあるが、それにしても期待以上のカナリのデキだゼこのDVカメラ。一昔前のヘッドホンステレオみたいなサイズでまず欲しいのであり、それからJPEGとMPEG4とMP3のデータを扱えるところで強く欲しいのであり、DVカメラとしての性能も使用感もサスガって感じでかなり良いので思いっきり欲しいのであった。細かい点を見れば、アクセサリに電源供給可能なインフォシューを(このボディサイズなのに)搭載していたり、内蔵ステレオマイクが本体の前のほーに付いていて音の拾いも良かったりして、全体的に非常に良くできているあたり、買っちゃいそうな感じ!!

 ちなみに、先ほどヨドバシのウェブ通販でチェックしてみたら、本体は18万8000円、絶対必要なアクセサリキットは2万2400円。税抜きで21万円超えてしまうのかぁ。んーんーんーんーんー。もうしばらく悩んでいきたい!!


・ GR-DVP3製品情報
  http://www.jvc-victor.co.jp/dvmain/DVP3/index.html

2001/04/23 00:00

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