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けっこーイイ感じの触り心地。
ソニーのリニアPCMレコーダー「PCM-D50」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


ソニーのリニアPCMレコーダー

PCM-D50はリニアPCM 96kHz/24ビットの録音が可能なデジタルサウンドレコーダー。4GBのフラッシュメモリーを内蔵し、最高音質で約1時間55分の録音が可能だ。メモリースティック PRO-HG デュオにも対応し、MP3ファイルの再生も可能
 ニャニャニャ!! これはニャイスな価格!! こういう値段で出てくるのを待ってたゼ!! てなわけで発表後即座に予約購入したのが、ソニーの新型リニアPCMレコーダーことPCM-D50である。

 コレ、音を録音する機材ですな。単に録音できるだけでなく、非常に高いクオリティで録音可能。ライブ演奏録音〜音楽製作のためのサウンド素材録音あたりまで活用可能なステレオ録音機材で、本体内蔵メモリ等に非圧縮のデジタル録音がなされる。生録派〜ハイアマチュア〜プロ向けのポータブルなデジタルサウンドレコーダーである。

 ソニーからは、PCM-D1というリニアPCMレコーダーも発売されている。んだが、PCM-D1はずいぶん高価。実勢価格で16〜18万円くらいする。拙者的にはPCM-D1が激欲しかったが、んぬぬ〜、スペックの観点で他メーカーから出ているポータブル系リニアPCMレコーダーと比べると価格差あり過ぎ=高価過ぎ。また、似た価格帯の他社製リニアPCMレコーダーとPCM-D1を比べると、ミョーに機能・性能的に見劣りしちゃうPCM-D1であった。


携帯可能なリニアPCMレコーダーの代名詞ことローランドR-09。48kHz/24ビットの録音が可能で、高品位なステレオマイクを内蔵する。実勢価格3万4000円前後で購入可能ってあたりで“イイ音で録音したい人”にバカ売れ中の製品だ ソニーのワールドバンドレシーバー(ラジオ受信機)のICF-SW55。俺的にはカッコ良過ぎるラジオだが、非常に感度の高いBCLラジオとしても人気アリ。この外観、すげぇ好きなんですけど、PCM-D1やPCM-D50と通じるところがあるなぁ、と思い、写真を掲載してみた ICF-SW55とPCM-D50を並べてみた。デザインから時代の違いを感じるが、どちらも拙者的には“ソニーらしい良い外観”だと思ったりして

 外見的には物凄く魅力的なPCM-D1であり、マニア心をくすぐるギミックにも興味津々。でも高い。「18万とかは出せないよねぇ、アレで8万とかだったら絶対買うけどさぁ」とか仲間内で何度も話したモンである。

 そんなトコロへPCM-D50が登場。ぶっちゃけ、PCM-D1の廉価版というイメージで登場したが、その廉価さにインパクトがあった。本体の実勢価格は55,000円前後!! PCM-D1の弟分的存在と考えると、ヤケに庶民的なブラザーって感じ!! ともかく、指をくわえてPCM-D1を見ていた俺は、まずその価格的魅力に惹かれて購入したっつーわけであった。

 で、少々イジってみたので、早速、PCM-D50(以下、D50)の使用感をレポートしてみたい。なお、使用開始後日が浅いので、音質に関してはまだ細かく検証できていないんでスイマセン。主に操作性や機能についてご報告していきますヨ。


けっこーイイ感じの触り心地

 兄貴分の高級レコーダーことPCM-D1が18万円くらい。弟分は55,000円くらい。D50は上位機種の1/3以下の値段。……もしかしたら、実物は、想像よりもショボい触り心地かも!? と、ポチッと注文した後で、心配になってきた。

 が、実物を触ったら、かなり満足できた。というのも、D50の作りが想像以上に良かったから。また、ボタン類の押下感、ボリュームツマミの感触等々にも、安っぽさがあまり感じられないし、実践向けな感じ。


PCM-D1を一回りちいさくしたようなサイズで、ボタンやパネルの実装密度が高い感じがする。細部も作りも精密な印象で、チープさは感じられない。前面と背面にアルミ素材を、側面にはマグネシウム素材を採用しているが、一部のパネルやボタン等はプラスチック。外見からの印象よりも軽め!? かもしれない


マイク部は90度(X-Yポジション)および120度(ワイドステレオポジション)に回転・固定できるタイプ。100度の位置(真正面に向けた状態)にも固定できるようだ。ボタン類はプラスチックで、感触そのものは平凡なものの、適度な硬さ・押下感があって扱いやすい


 触り心地がイイですな、モノとして。イジりたくなり、ボタンを押したくなり、ツマミを回したくなる、みたいな。ガジェットにおける所有感満足度がかなり高いんじゃないかしら、とか思う。

 D50購入時、思わず専用オプション品である“XLR-1以外全部”も購入したので、これらオプションのコトも少々。

 まず、リモートコマンダーRM-PCM1だが、録音時にD50本体に触れず、録音・一時停止・停止・分割ができ、機能的には非常に便利。だが、もーちょっとこう、D50の質感・外観にマッチしたデザイン・素材を採用して欲しかった感じ。失礼な話だが、このリモコンだけ見ると、980円とかで売ってそうな……。


リモートコマンダーRM-PCM1はD1本体の専用コネクタにジャックをさせば使える。リモコン経由では、録音開始、録音停止、ポーズ、録音中のファイル分割を行なえる。便利だが触り心地はショボめ。


 キャリングケースCKL-PCMD50は、シンプルな構造ながらも一工夫アリのケースだ。通常は単純にD50を保護するためのケースとして使い、開いた状態ではD50を斜めに立てられるスタンドとして機能する。臨機応変にD50を収納・使用するケースとしては物足りなさがあるが、単なる入れ物にとどまっていないのは良い。


本革製のキャリングケースCKL-PCMD50。D50のサイドを除いた面を保護する。前面にはSONYのロゴが、背面にはホック式のベルトストラップがある D50の背面にある三脚穴へネジ固定するタイプのケースなので、頻繁な脱着ができないという面ではやや不便 このようにD50を立てておくこともできる。後方、ケースが折り重なった部分にはマグネットが入っており、ピタリと折り重なる。また、手前にもマグネットで仮固定できるギミックがあり、立てた状態でもわりあい安定する

 三脚のVCT-PCM1は、意外なほど高級感みたいなモンがありますな。写真で見ると軽いアルミ三脚てな印象になりがちだが、一体成形っぽい脚部は頑丈で、ネジや雲台の部分もわりと緻密に作られているという印象。シンプル&オシャレでいいですな。


オプションの三脚ことVCT-PCM1。マットなアルミ質感があり、頑丈ながらも柔らかな手触りだ このよーに使う。D50専用置き台って感じですな。三脚とD50はガッチリと固定できるが、同時に、振動が三脚を伝わり、D50のマイクで拾われてしまうのも確か。このあたりはユーザー側の工夫が必要だ 小型三脚としてカメラを載せることも、もちろんできる。この三脚、ぶっちゃけ、ちょっとカッコイイ&触り心地が良い、てなあたりが魅力。なので、D50でより良い録音をするために、サードパーティーのカメラ用三脚を物色するのも楽しいですな

 なお、製品説明では「円柱状に足を閉じて手持ちの録音も可能」とあり、確かにそーであるが、D50にこの三脚を付けて手で持っても、手と三脚が擦れる時のノイズを避けられるわけではない。実質的には、D50を単独で置いて録音するための三脚ですな。三脚付けて手持ち録音……ってしないでしょ。だったら外部マイク装着で録音だと思う。

 ウィンドスクリーンのAD-PCM1は、D50にジャストサイズの風防なんですけど、実勢価格4,500円前後でこーゆーオプションを買えるのは有り難い。D50のマイクはかなり感度が高く、髪が少しなびくくらいの風が吹いても「ボゥッ」と風切り音を録音してしまう。人の吐息が当たっても同様。本体のみで録音する時は風防&ローカットフィルターの使用が必須だと思うわけだが、このタイプの風防って業者から買うと高価だしサイズも合いにくい。そいうい観点から、コレはかなり買い度の高いオプションだと思う。


D50専用ウィンドスクリーンAD-PCM1。D50の本体内蔵マイクを多用したいなら必須と思われるオプションだ。溜息くらいでも風切り音が入るD50なので、本体のローカットフィルターをオンにした程度では実用的な屋外録音byD50内蔵マイクができないと思うっス


問題なさげな操作感

 さて、実際にD50を少々使ってみた。D50の使い方は簡単で、電源を入れて[REC]ボタンを押し、録音したい時に[PAUSE]ボタンを押せば録音開始。リニアPCM方面のレコーダーとしてフツーな感じですな。

 録音方式はリニアPCM方式のみで、音声は.WAVファイルとして保存される。サンプリング周波数および量子化ビット数は44.1/48/96kHzそれぞれで16/24bitを選択可能。サンプリング周波数が22.05kHzの場合は量子化ビット数が16bitに限られる。


本体前面の[REC]ボタンを押せば録音開始スタンバイに。この状態で[PAUSE]ボタンを押せば録音開始となる D50のメニューへは[MENU]ボタン長押しでアクセスできる サンプリング周波数、量子化ビット数の組み合わせからひとつを選ぶ。なお、メニュー項目の移動は[FF]や[FR]ボタンで、決定は[PLAY/ENTER]ボタンで行なう

 D50では、細かな機能設定──リミッターのリカバリー時間やローカットフィルターのカットオフ周波数といった詳細設定をメニューで行ない、それらをオンオフするような操作は本体のボタン類で行なう。通常使用時、即使えると便利な機能変更をボタン類で操作でき、一度設定してしまえばあまり変更しないような機能設定はメニューにアクセスして行なうわけですな。


ボタン類は、使用頻度に応じたサイズ・位置となっており、拙者的には小さすぎる大きすぎる位置が悪いてなコトは(まだ)感じていない さほど多用しないが、時には切り替えが必要なスイッチ類は、誤操作しにくい位置に小さなボタンとして実装されている 電源ボタンはこんな感じ。不意にオフにしてしまわないよう、誤操作防止の突起がある

 D50には、独自の機能・仕様も少なくないので、多少は説明書を読む必要がある。が、使い始めればわりと単純なボタン操作で録音しまくれる。イージーとまではいかないかもしれないが、わりあいシンプルかつスムーズな操作系統だと感じる。

 少々使っていくと、多用するボタン類や表示の利便も見えてきますな。例えば録音レベル調整のためのボリュームだが、適度な硬さがあり、アナログ式なのがナイス──[+]や[−]ボタンによるデジタル式のレベル調整よりもスムーズかつ感覚的にレベル調整を行なえる。ライン入力等も可能な機種なので、左右チャンネル個別のレベル調整ができないのはやや残念なんスけど。

 液晶パネルの使用感・視認性も良いと思うが、レベル表示変化に若干液晶表示が“ついてこない”のはプチ残念。表示が追従しきれていないように見えることがあるわけですな。ただ、ピークホールド表示がされ、またレベルオーバーは液晶表示と赤色LEDで示される。入力レベルの目安を示す(-12dB)緑色LEDが点灯するのも使いやすい。有機ELなんかを搭載してくれたら超見やすかったんだろうな〜とは思うが、D50の表示でも実用上問題はなさげ。

 恐らくヒジョーに便利であろーと思われるのが、プリレコーディング機能だ。これは、D50を録音スタンバイ状態にしておくと、音を5秒間バッファリングし、録音を開始すると5秒過去から録音がスタートされた結果が得られるという機能だ。

 例えばいつ鳴くかわからない動物の声を録る場合でも、鳴いてから余裕で録音スタートして録れる。ずーっと録りっぱなしにせずとも、ジャストタイミングで録音を開始せずとも、後出しジャンケン的に狙った音を録れるわけですな。ま、予期できないほど大きな(小さな)声で鳴かれちゃうと困るんだが、生録音におけるハードルをグッと下げてくれる機能である。

 D50には他にも役立ちそうな機能(デジタルリミッターやスーパービットマッピングあたり)があるが、フィールドに出て録音する機材として十分使いやすく、また、より容易・効率的に録音を行なえる機能を備えている。実際に録音する時には、もちろんより良好に録音するための知識や周辺機材も必要だが、D50は比較的に平易&快適に使っていけるリニアPCMレコーダーなんじゃないだろーか、と思う。


パソコンとはUSB接続

 D50はパソコンとUSB接続できる。パソコンとUSB接続する場合、D50はUSBマスストレージクラスデバイスとして認識されるので、つまりパソコンからは外付けディスクに見えるD50。D50内のファイルをパソコンに転送する場合、ファイルのコピペをすればいいだけですな。

 ちなみに、D50はメモリースティックデュオスロットを搭載し、メモリースティックPRO-HGデュオもしくはメモリースティックPRO デュオ(High-Speed)も使用できる。てなわけでD50をパソコンと接続した場合、D50の内部メモリの他、メモリースティックもディスクとして認識される。


D50をパソコンとUSB接続したところ。マスストレージクラスデバイスとして認識され、外付けディスクと同様にD50内メモリ等を扱える。ドライブとしてはPCMRECORDERという名前になっていた。下に見えるリムーバブルディスクは、メモリースティックデュオスロット 本体内メモリのHIFIフォルダ下に、録音されたWAVファイルが保存されるサブフォルダが並んでいる 録音されたファイルはこのように保存される。FOLDER01〜FOLDER10があり、フォルダ名は変更不可のもよう。なお、M.I.A.やMadonnaといったフォルダは、MP3ファイルを入れてコピーしたもの。これらは読み出し専用フォルダとなる

 それから、D50はWAVに加え、MP3ファイルの再生にも対応している。MP3ファイルのID3タグにも対応しているので、本体内メモリやメモリースティックに音楽を入れておけば、ポータブルオーディオプレーヤーとしても使える。


D50の内蔵メモリにMP3ファイルを入れたところ。アーティスト名、アルバム名、の階層で作られたおなじみのフォルダ構成をそのままコピーしただけ D50にコピーしたMP3ファイルを再生しているところ 同じく再生中画面。ポータブルオーディオプレーヤーのインターフェイスとしては少々プリミティブだが、MP3のID3タグもしっかり表示され、実用上の問題はない

 あとですね、SonicStage Mastering Studio Recorder Editionが付属してるんですな。DSD(Direct Stream Digital)対応っていうかつまりスーパーオーディオCDを作れちゃうっぽい!! スゴイかも!!

 とか思ったのだが、Q&AによればDSD関連の機能は「オーディオデバイス SoundReality が搭載されたVAIOにインストールしたときのみお使い頂けます」とのこと。ただ、音声加工・音楽CDマスタリングソフトウェアとして比較的に容易に使えたりするので、なかなか美味しいオマケソフトと言えそうだ。

 てな感じで、駆け足にてD50を見てきたが、世代のギャップを感じますよ俺はマジでええ。今時のヒトには「けっこー安いけどまあフツーって言えばフツーな機材」とかでしょこのD50。しかし拙者的には、5万ナンボで96kHzで24ビットで操作性も外観も良くてポータブルなデジタル録音機材が手に入るっつーのは、はァ、楽しい時代ですのう。ともかく年末年始は、身近な音をアレコレと録音しまくっていこうと思う。



URL
  リニアPCMレコーダー「PCM-D50」製品情報(ソニー)
  http://www.sony.jp/products/Consumer/linearpcm-rec/PCM-D50/

2007/11/19 14:44

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