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何録っても愉快!リニアPCMレコーダー・オリンパス「LS-10」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


オリンパスのリニアPCMレコーダー

オリンパスのLS-10。16/24bit(44.1/48/96kHz)のPCM録音ができる他、MP3/WMA形式での録音にも対応する。本体にステレオマイクを内蔵し、2GBの内蔵メモリもしくはSD/SDHCカードへ録音できる。実勢価格は43,000円前後
 またもや高音質録音デバイス衝動買い。オリンパスのLS-10っス。てゅーか、かなり狙って買ったのであり、予約購入なのである。

 アッという間にリニアPCMレコーダー市場デキちゃった感がある昨今だが、使ってみるとオモシロさを再認識できるリニアPCMレコーダー。大雑把に言って、どのレコーダーでも非常に高品位な音質で録れるのであり、リアルタイムで聴いている音と勘違いするほどの臨場感がある。ので、何録っても愉快なんですな。そして、あらゆる音がターゲットに。

 さておき、多々あるリニアPCMレコーダーの中で特にLS-10を“狙って買った”理由はいくつかある。まずサイズ。長さ131.5×幅48×厚み22.4mm。少し大きめのボイスレコーダー、というか、プチ太ったVoiceTrekという感じ。電池2本を含む質量は165g程度だ。


携帯電話(W53CA)と比較 VoiceTrek DS-50と比較

ソニーPCM-D50(左)とケンウッドMGR-A7(右)と比べてみた。サイズはボイスレコーダー的だが、中身は本格派のリニアPCMレコーダーなのだ

 LS-10では、サンプリング周波数44.1/48/96kHz・量子化ビット数16/24bitで録音できる。かなり本格的なPCMレコーダーだが、ポケットサイズってところが良さそうだよネ、と。

 あと、リニアPCM録音に加え、MP3やWMA形式での録音もできるのが良さそう。内蔵メモリ2GBで、SD/SDHCカードにも対応ってあたりもナイス。ついでに拙者、VoiceTrekシリーズ愛用者だったりして、操作性も(外観から想像するに)VoiceTrekライクなのかも、と。

 てな感じで様々な後押し要素があって購入したLS-10。今回はコレの使用感をレポートしてみたい。


うっ!! いい質感してるかも!!

 購入直後、まずLS-10の触り心地に喜んじゃった俺。金属質感や高級感についてはソニーのPCM-D50も良かったが、LS-10もかな〜りイイ感じ。ボディは金属で、ディテイルの作りも良く、ボタン類もしっかりした感触である。


予想以上の高級感があったLS-10。メーカーロゴは立体的な刻印 ボディは金属製

ボタン類にもチャチさがなく、本体横のボリューム等も実用的な感じ

 てか、LS-10のカタチを写真とかで見ちゃうと、VoiceTrekシリーズとよく似ているので、その質感もVoiceTrekシリーズっぽいのかナ!? とか勘違いしがち。だが、LS-10を持った感じ、操作した時の感触は、VoiceTrekシリーズとは別物だという印象だ。意外なほどイイ作りしてるんで、LS-10に興味のある方は、売り場で実機に触ったほーがイイすよ。

 あと、付属品もわりとゴージャス。LS-10のパッケージには、本体以外に、専用ケースやストラップ、専用の風防等が付属するが、どれもオマケ以上の品質って感じで、ちょっとした高級感がある。


LS-10には、専用の風防やストラップ、ケース等が付属する。この他、単3アルカリ電池2本、USB延長ケーブル、コネクティングコード(両端がステレオミニプラグのケーブル)も付属する 付属の風防を付けたところ。ちょっとカワイイ。が、やや強い風があるとボボボボッとノイズが入っちゃったりするので、風防としての効果はあまり大きくない

専用ケースや専用ストラップのメーカーロゴが入った部分は、革のような素材だ

 それから、サウンド編集ソフトのDigiOn Sound5 Express for OLYMPUSが付属している。DigiOn Sound5のライト版という位置付けだが、(LS-10に付属するバージョンは)96kHz/24bitのWAVファイル編集も可能。LS-10で録音したファイルを自由に加工・編集できるわけですな。


DigiOn Sound5 Express for OLYMPUSの表示例。Expressの名がつくが、生録サウンドを加工・編集するなら十二分な機能を持つ高機能ソフトだ 扱えるトラックはモノラル×6トラック分。ステレオトラックなら3トラックを同時に扱える。LS-10で録った音をミキシングしたりして遊べますヨ!!

LS-10に付属するバージョンは、DigiOn Sound5 Express Vistaと比べて量子化ビット数24bitにも対応しているのがミソかも!? 試したところ、96kHz/24bitのファイルを加工できた

 このソフトが付属する点、LS-10でのリニアPCM録音〜ファイル活用のハードルを下げてるかも!? DigiOn Sound5 Express for OLYMPUSは汎用のサウンド編集ソフトだが、国産のソフトでもあり、(この類のソフトウェアとしては)かなり扱いやすく、機能的も豊富。LS-10をさらに愉快に活用できるソフトだと思う。


シンプルで扱いやすいLS-10

 質感も付属品も好感触なLS-10だが、使用感もイイですな。電源入れてRECボタンを押す程度の操作で、即、録れる。手っ取り早さ的にはVoiceTrekシリーズと同様である。

 録音レベルの調整は、自動と手動から選べる。自動にした場合、録音レベルが自動的に調整されるのに加え、リミッターも自動的に動作する。手動の場合、本体右側面のダイヤルで録音レベルを調整する。リミッターのオンオフも任意だ。


録音は簡単。RECボタンを一度押すと録音スタンバイ(RECボタン周囲が赤く点滅)、もう一度押せば録音開始。その後、RECボタンを押すと録音はポーズ状態になり、STOPボタンを押した場合は録音が終了する 録音レベル調整はAUTO(自動)とMANUAL(手動)から選べる

過大入力による音声の歪みを防ぐリミッターも利用できる。録音レベルAUTOでは必ずリミッターが働き、MANUALではリミッターのオンオフを選べる

 録音モードの多さも好印象。LS-10はリニアPCM録音(WAV形式)に加え、MP3形式やWMA形式での録音も可能である。ので、サイコーに良い音で録る時は96kHz/24bitのWAVで、ボイスレコーダー的にとりあえず録れればいいやって場合は64kbpsのWMAで、てな感じで使い分けられる。……けど、マイクが高品位でノイズも少ないので、MP3やWMAで録ってもかなり高音質なフィーリングっす。


メニュー画面はこんな感じ。VoiceTrekシリーズや、あるいはオリンパス製デジカメと似ているカテゴリ分類タイプで、階層を下っていくと細かな機能設定を行なえる 録音モード(ファイル形式)は3種類から選べる

リニアPCMを選んだ場合、サンプリング周波数が3種類(96kHz/48kHz
/44.1kHz)×量子化ビット数が2種類(24bit/16bit)=計6種類の組み合わせから録音品質を選ぶ

 ちなみに、録音設定は、リニアPCMが96kHz/24bit、96kHz/16bit、48kHz/24bit、48kHz/16bit、44.1kHz/24bit、44.1kHz/16bitの6種類から選べる。MP3の場合はビットレート320kbps、256kbps、128kbpsから、WMAの場合はビットレート160kbps、128kbps、64kbpsから選べる。

 WAVで本気で生録、MP3で高音質録音、WMAでボイスレコーダー、てなイメージなんでしょうか? ともあれ、適材適所的に録音ファイルフォーマットや録音品質を使い分けられるのは良いですな。

 全体的な操作性は総じてシンプルでわかりやすい。VoiceTrekユーザーだったりすると、LS-10のエフェクト類や立体音響効果やマイク指向性設定以外、触ってれば理解できる感じ。このあたりの平坦な使用感についても、ぜひ実機に触れて確かめて欲しい。


音質は良好!! 電池の保ちもイイ!!

 音質に関しては、これはまあユーザー毎に印象は違うとは思うんですけど、ノイズ僅少(というか殆どナイ!?)であり素直&ダイレクトな音が録れるというイメージで、生録マシンとしては問題ナシって気がする。

 内蔵ステレオマイクの感度も良く、10畳くらいの室内で場の雰囲気の音を録るとか、1〜2mくらいの近距離で演奏や人の声を録ると、総じて好ましい録音結果となる。ローカットフィルターも使えるので、若干のノイズ(換気扇とかパソコンとか)なら抑えられる。が、DVM機能を使ってマイクの指向性を変えた時と同様、音質の変化が少し気になるところ。やはり、音声加工系の設定一切なしで録るのがいちばんスッキリした良い音になりますな。

 マイク端子もあるので、外部マイクも使える(プラグインパワータイプのマイクにも対応)。内蔵マイク、品質は非常に高いと思うが、屋外で役立つケースはさほど多くない。特定の音源をやや遠くから狙うとか(鳥の声とかクルマの音等)、少々距離のある対象を録る(やや遠目で行なわれる演奏等)という場合、指向性の強い外部マイクが必要になるだろう。

 てか、ポータブルのPCMレコーダーは全てそうだが、内蔵マイクだけであらゆるシチュエーションの録音を済まそうとするのには、やはり無理がある。音源に十分近づけるなら内蔵マイクを使い、音源から少し離れている場合は(周辺雑音をなるべく録らないために)指向性アリの外部マイクが便利っス、と。

 でもしかし、改めて考えてみると、この手のひらサイズのリニアPCMレコーダー、存在としてスゴいのかもしんない。ポケットから出した機材で96kHz/24bitの録音がデキちゃう。また、この機材、96kHz/24bitで録音した場合、アルカリ電池で約8時間、ニッケル水素電池なら約10時間も電池が保つ。

 拙者はニッケル水素電池で使っているが、録音して遊んだり記事のための機能検証・設定したり、あるいは音楽ファイル入れて内蔵スピーカーで音出したりとイロイロ試しているが、まだ3回くらいしか電池交換をしていない。断続的な使用ではあるが、LS-10使い始めてから3週間くらい経つんですけどネ。音質もそうだが、サイズやバッテリー持続時間において大きな実用性を発揮する小さなレコーダーと言えよう。


多少残念な点も……

 拙者的結論から言えば、LS-10にはかなり、いや、チョー満足している。単純明快に使いやすいし、小さいし、音も十二分に良い。店頭でイジったりしてみて、違和感がなければ買っちゃってシアワセになれる度が高いんじゃないかと思われる。

 しかし、細かいトコロに「?」が残ったりする。

 例えば、録音先フォルダ関係。録音先フォルダ(や再生ファイル入りフォルダ)はLISTボタンで選べる。使えるフォルダは、本体内メモリおよびSD/SDHCカードにあるフォルダA〜フォルダEまでの5種類。ま、このあたりはVoiceTrekと同じ使用感なので違和感ナシなのだが、フォルダ名を変更できないのが寂しい。録音フォーマット別にわかりやすくフォルダ名変えるとかしたいんだが、そのよーな細かなコトはできない。ついでに、ファイル名も変更できず、ファイル名は通し番号。録音の日付&時間がわかるファイル名なら便利なのにナ〜、とか。

 あと、内蔵メモリとSD/SDHCカード間でファイルのコピーや移動ができない点。LS-10はPCとUSB接続した時、USBマスストレージクラスデバイスとして認識される=内蔵メモリもSD/SDHCカードもPCからフツーにアクセスできるので、大きな問題ではないのだが、そのくらいデキて欲しい気が……。

 他、VoiceTrekユーザーのスタンスで見ると、多々、細かい疑問が残る。低ビットレート録音時にノイズキャンセル機能使いたいとか、音声フィルター機能もナイみたいとか、逆にDVM機能やEUPHONY MOBILEをナゼ(ピュアな音重視のリニアPCMレコーダーに)付けてきたのか、みたいな。……でもまあ、LS-10はVoiceTrekシリーズじゃナイんだヨ、と言われれば、忘れ去れるような違和感ではある。

 VoiceTrekシリーズ絡みを忘れてLS-10を使った時、拙者的に唯一残る残念感は、液晶表示ですな。慣れれば実用上差し支えないと思うが、例えばローランドのR-09は有機ELで(特にレベルメーターの)視認性が高いし、ソニーのPCM-D50の液晶は大きく見やすい(特にレベルメーターの刻みの細かさは良い)。LS-10の場合、ちょっと表示が細かすぎで、レベルメーターの刻み幅もやや大味で、ライバル機と比べるとちょいと見づらいってのが本音である。

 が、慣れれば「ま、いいか」と思える範囲。逆に、液晶デカくされたりしたら、LS-10の大きな魅力であるコンパクトさが失われるんでしょうな。

 てなわけで、ユーザーによっては多少の違和感・使いにくさも見え隠れするLS-10だが、ポケッタブルで電池保って質感・使用感も良い上で96kHz/24bitクオリティで録れるレコーダーを探している人は、要チェックの一台ですな。大雑把に見れば「近い価格帯のライバル機より高価なレコーダー」とも思えるが、細かな仕様やスペックまで考えると、価格分の良さ有利さは十分感じられる。ゼヒ一度、LS-10をイジってみて欲しい。



URL
  製品情報
  http://olympus-imaging.jp/product/audio/ls10/

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