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2009年、Arduinoの現在
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


2009年、Arduinoの現在

 イキナリですけど今回は、世界も日本でも流行りつつあるマイコンボードことArduino。本連載の1年くらい前のバックナンバー「Arduinoでマイコンしよう!!」でも紹介したんですけど、状況がずいぶん変わった……というか成熟してきた。ので、2009年のArduinoの現状てな感じで、Arduinoの今をレポートしてみたい。


現在最も新しい部類のArduinoでありかつ定番となっているArduino Duemilanove(のATmega328P版)。2009年発売のArduinoを意味する名が付けられている。国内でもわりと容易に入手可能 入出力ポートもメモリ容量もほかのArduinoを圧倒するArduino MEGA。大きめ&高価めだが、外部回路が多かったり規模が大きめのプログラムを書きたいユーザーには便利かも Sanguino互換のREDUINO-GHOST644R。ブレッドボードに装着しやすかったり、拡張性が豊富だったり、周辺機器(LCDや7セグやマトリクスLED)も用意されていたりするゴージャスなArduino互換機だ。国産であり、当然、国内で購入できる。ただし、Sanguinoおよびその互換機は、ATmega168搭載のArduino互換機としては機能しないので、Arduino IDEに都度パッチを当ててSanguino対応版に修正したうえで使う必要がある。そのあたり、ググるとイロイロ情報が得られる

 Arduinoの基本的な事柄に関しては、本連載バックナンバーのArduino記事1回目2回目をお読みいただきたいが、Arduinoが定着してきたので、その読み方も定まりつつあるようだ。Arduinoは「アルドゥイーノ」と書くのが一般的みたいですな。Arduino Duemilanoveの発音を聞くと、なるほど、確かにそうかも、と。

 さて、現在、海外はもとより、日本国内でもArduinoが浸透中。日本では、以前だとごく一部のショップでしか購入できなかったArduinoだが、有名どころの電子工作系ショップが取り扱いを開始したり、海外でも販売店が急増したりしている。手に入れやすくなったわけですな。また、Arduino互換機の機種も増え、安価なものも出ている。

 それから情報。Arduinoはマイコンボードなので、買っただけでは楽しめない。プログラミングが必要(と言ってもハードルは低いっス)。なので、去年とかだと「オレはArduinoをこう使ってるヨ」的な情報が(日本語では)得にくかった。が、Arduinoが買いやすくなったことも相まって、日本人ユーザーがBlogなどでビシバシと作例を大紹介したりして、国内(てか日本語)でもArduinoのプログラム例や工作例が容易に探せるようになった。
 情報と言えば、フニャ田さんが公開したArduino日本語リファレンスも大きいですな。コレはArduinoのプログラミングに使うコマンドの説明(英文)を翻訳したものだ。Arduinoの開発環境はプログラミング初心者でも扱いやすいものだが、初めてのプログラミング+コマンドの説明が英語だと、やっぱタイヘン。日本語リファレンスの登場が、Arduinoに躊躇していた人の背中をドーンと押してくれたと思う。

 ほか、Arduino関連の書籍も増加中。例えばオライリー・ジャパンからは「Arduinoをはじめよう」というArduino入門書が発売された。また、電子工作関連雑誌にもArduino記事が多々掲載され、Arduino入門ワークショップやセミナーも開催されたりしている。


オライリー・ジャパンの「Arduinoをはじめよう」。Arduinoにもマイコンにも触れたコトなんてナイ!! てな人向けの入門書。Arduinoの使い方や初歩の電子工作が超平たく解説されている良書だ こんな感じで、Arduinoのセットアップ、プログラミング、周辺回路の作り方までやさしく解説している。また、この本には上記の日本語リファレンスも含まれている

 てなわけで、モノも情報も活用実例も増えまくり中のArduino。これからもっと流行りそうな雰囲気なので、以降、現行Arduino各機の違いなんかを紹介しつつ、Arduino入門のお役に立てれば、みたいな。


Arduinoはいっぱいアル!!

 1年前と比べると、Arduinoおよび互換機の機種数がドーンと増えてますな。入手性のよい製品だけでも10種類以上あり、やや古いものや独自性の高いものまで含めれば……スゲくた〜くさんある感じ。

 てか、初めてArduinoを知る人にとっては、「え? Arduinoってヒトツのマイコンボードのコトじゃないの!?」とか思う気がするので、ちょっと整理を。

 非常に大雑把に言って、Arduinoとか呼ばれちゃうマイコンボードは2つに分けられる。ひとつは公認のArduino。それからArduinoと互換性のあるボード(Arduino互換機)。

 公認のArduinoは、Arduinoの本家ことArduino.ccが正式にArduinoと認めたマイコンボードだ。公認ボードにはシッカリとArduinoという名称が付いている。Arduinoの開発環境ことArduino IDEにその名前が登録されているのが公認ボード、と考えちゃってイイと思う。


Arduinoにプログラムするためのソフトウェア(開発環境)。Arduino IDEとか呼んじゃってます。Windows、Mac OS X、Linuxに対応する。Windows Vistaでもシッカリ動くようになった Arduino IDEで使用するボードを選んでいるところ。公認ボードには全て“Arduino”という名が付いている

 公認ボード以外のものを、拙者は“オレドゥイーノ”とか呼んでいる。表記はOreduinoなのかーッ!? って話はどーでもイイんですけど、Arduinoのハードウェアもソフトウェアもクリエイティブ・コモンズ(Creative Commons)やGNU(GNU's Not UNIX)などに基づくオープンソースである。

 ので、互換ボードを誰でも自由に作ってOK。で、現在多くのメーカーなどがArduino互換機を作っている。個人でも自作しまくられ中。で、だ〜いたいArduinoと互換性があるフィーリングのボードがオレドゥイーノですな。

 オレドゥイーノのなかで、公認Arduinoのどの機種と互換性があるかがより明確になっているのが、Arduino互換機(互換ボード)てな感じだろうか。……ただ、こういう分け方は人や団体(の視点)によって大きく異なる。ゆえ、ココでは、ま、本家公認のArduinoと、それ以外の互換機がある、てなユル〜いイメージで。

 あ。流れというかお約束というか、Arduino互換機の名称には何となく共通点がある。決してArduinoという名称は付いていないのだが、しかし「○○ドゥイーノ」てな名が付いている(付いてなかったりもする)。例えば、Sanguinoとか、Seeduinoとか、StickDuinoとかネ。わかりやすくてイイですな。

 ちなみに、Arduino IDEを使う場合、どのArduinoボードに対してプログラミングを行うのかを指定する必要がある。Arduino互換機を使っている場合、当然、Arduino IDEのリスト上にボードの名前が現れない。でも、まあだいたいの互換機はArduino IDEから使える。互換ボードのマイコンチップ種類やクロックを調べ、それと同じかほぼ近い公認Arduino名を選べば、動くことが多い。

 さておき、そーゆーふーな自由に作りまくってOKマイコンボードなので、世界中に超多種類のボードが存在するんですな。多様性はトキメキの源泉!! 選び放題で愉快!! とは言っても、いきなり怪しいボードから入るのはナンなので、以降、入手性が良く、定番的に使われているArduinoおよびその互換機を紹介したい。


どれもカッコイイぜ!! ○○ドゥイーノ!!

 Arduino大好き人間のフニャ田さんと、それと拙者が持っているモノのなかで、入手性が悪くなく、互換性方面で大きな問題がなさゲなものをババッと挙げてみたい。以下、リストな感じで。


Arduino Duemilanove (328)

現在、最もベーシックな公認Arduinoと言えるArduino Duemilanove。写真のものはマイコンチップとしてATMEL ATmega328Pを搭載していて、少し前のArduino Duemilanove(ATmega168搭載品)の2倍のメモリ容量となる32KBが使える。クロックは16MHz。電源はACアダプタもしくはUSBバスパワー。USBコネクタはBタイプ。当然、シールド(後述)使用にも対応するので、初めて買うならコレかも。国内のショップから通販などで購入可能で、2009年5月現在の実勢価格は3200円くらい。


Arduino Nano

標準的なサイズのArduino(Duemilanove、Diecimilaなど)と比べると、グッと小さい公認ArduinoボードことArduino Nano。シールド非対応だが、ブレッドボードに直接挿せるのは魅力。マイコンチップはATmega168。クロックは16MHz。電源はUSBバスパワー。USBコネクタはmini-Bタイプ。国内ショップからも購入可能。2009年5月現在の実勢価格は6000円くらい。


Arduino Pro Mini (328)

Arduino Nanoよりもさらに小さいArduino Pro Mini。ただしUSBコントローラチップや各種ピンは取り付けられていないので、外部のUSB〜シリアル変換アダプタや、ピンのハンダ付けなどが必要。ピンのハンダ付け後はブレッドボードに直接挿せる。現在はATmega328P搭載バージョンが主流となりつつある(写真は旧バージョン)。また、3.3V駆動品(クロック8MHz)と5V駆動品(クロック16MHz)がある。ある程度Arduinoを知り、多少の外部回路接続ができる人向け。国内ショップからも購入可能。2009年5月現在の実勢価格は、3.3V/8MHz版も5V/16MHz版も2100円くらい。


Arduino Pro (328)

薄型でUSBコントローラチップが省かれているArduino Pro。これもATmega328P搭載バージョンが主流となりつつある(写真は旧バージョン)。Arduino Pro Miniとの違いは、こちらはブレッドボードに直接挿せないが、シールドには対応することと、労せずして別売のリチウムポリマー電池を電源とできることで、ほかの仕様はほぼ同じ。使いこなすには多少の知識が要りますな。国内ショップからも購入可能。2009年5月現在の実勢価格は、3.3V/8MHz版も5V/16MHz版も2300円くらい。


LilyPad Arduino 03 (6pin)

衣類への組み込みっていうか縫い付け用のArduino、LilyPad Arduino。立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花、ってフレーズを知っていたか不明だが、端子を花びらに見立ててデザインされたカワイイArduinoなのだ。写真は旧バージョンのもので、現在主流なのはLilyPad Arduino 03と呼ばれる6pinの端子を持つものとなっている。USBコントローラチップ非搭載なので、使用するにはLilyPad向け6ピンのUSB〜シリアル変換アダプタ(USBバスパワー給電可能)があると便利。ちなみに、衣服などに縫う場合、花びらのような端子と外部回路をコンダクティブスレッド(Conductive Thread)や導電糸と呼ばれる“電気を十分に通す糸”を使う。購入の際はそういった糸と専用周辺パーツ(これも縫い付けに最適化されている)を一緒に買うのがいいかも。国内ショップからも購入可能。2009年5月現在の実勢価格は細かな仕様差により異なるが、オートリセット機能付きのもので2600円くらい。


Arduino MEGA

ミョーにでっかいArduino MEGA。その名の通り、ベーシックなArduinoと比べるとメガ多数の入出力ピン(デジタル入出力54本/アナログ入力16本)と大容量メモリ(128KB)を持つArduinoだ。ピン数やメモリ容量は大きいが、Arduino DuemilanoveのようなベーシックなArduinoと同様の感覚で使える。また、一部のシールドを除き、これまでのシールドにも対応する。……でも、これの値段、ベーシックなArduinoの2〜3倍するんですな。国内ショップからも購入可能で、2009年5月現在の実勢価格は7400円くらい。


Funnel I/O (FIO)

LilyPadをベースにして作られたFunnel I/O(略してFIO)。Gainerで知られる小林茂氏によるArduino互換機である。XBee(無線通信モジュール)ソケットやリチウムイオンポリマー電池の充電器を搭載している。XBee経由でのプログラム書き込みなどにも対応。なお、USB端子を搭載するが、この端子は充電専用。USB接続でのプログラム書き込みには対応しない。XBeeモジュールおよびリチウムポリマー電池と組み合わせて使うことを想定した無線指向のArduino互換機だ。国内ショップから購入可能。2009年5月現在の実勢価格は2900円くらい。


USB Boarduino (328)

ブレッドボードに直接挿せて便利なUSB Boarduino。名前のとおり、USBコントローラチップも搭載している。ただし、キット品なのでハンダ付けなどの作業をして作り上げる必要がある。現在はATmega328P搭載バージョンが主流となりつつある(写真は旧バージョン)。なお、ブートローダが書き込まれたATmega328Pが単体で売られていたりもするので、USB Boarduinoに限らず、ATmega168(DIP)を載せた旧バージョンArduinoからATmega328P搭載の最新バージョン(というかメモリ容量UP版)へ移行するのもわりと容易ですな。国内ショップからも購入可能。2009年5月現在の実勢価格は3800円くらい。制作者のショップサイトadafruits industriesでの価格はUS$25.00となっている。


Seeeduino

Arduino Diecimilaとほぼ互換性のあるArduino互換機、Seeeduino。USBポートがmini-Bだったりボタン位置が手前にあったり電源端子も小さかったりと、扱いやすさと実用性を高めた互換機だ。ただし、電源端子など一部が特殊な仕様なので、使う前には回路図を見てご確認を。わりあい安価だが、国内ショップからの入手性は低い。メーカー(ショップ)サイトはSeeed Studio Depotで、2009年5月現在の実勢価格はUS$27.50となっている。


StickDuino

ボードごとパソコンのUSB(USB-A)ポートに挿せるStickDuino。ヘッダピンをハンダ付けすればブレッドボード上にもそのまま挿せる。マイコンチップはATmega168、クロック16MHz、5V駆動。超薄Arduino互換機だが、Arduino DuemilanoveなどのベーシックなArduinoに近い仕様だ。国内ショップからの入手性は低い。2009年5月現在、カナダのFundamental Logicにて1986円で販売されている。


REDUINO-GHOST644U

マイクロファン製のREDUINO-GHOST644U。マイコンチップとしてATmega644Pを搭載し、16MHzで駆動するArduino(Sanguino)互換機だ。メモリ容量は64KB。あらかじめタクトスイッチも実装している。また、基板下部にピンヘッダをハンダ付けすればブレッドボードにもそのまま挿せる。同ショップのオプションを使うと、グラフィックLCDや文字LCD、7セグメントLEDやマトリックスLEDを容易に追加できるのが大きな特徴。2009年5月現在、日本のマイクロファンネットショップから4410円で購入できる。ちなみに、写真の液晶パネルは秋月電子通商で購入して装着したもので、マイクロファンのオプション品ではない。


 てな感じですな。ゼヒ!! 全部!! 買いそろえて!! Arduinoマニアになっておくんニャさい、的な。

 てか、上記の多くのArduinoおよびその互換機は、日本国内のネットショップで売られている。販売店はリンクしきれないので、[ボード名]と[価格]とかでググってショップを探してみておくんニャさい。

 海外から買うのも手。というのは、やっぱ結局、現在やや円高だし、海外だとボードそのものが安めで売られていたりするからだ。Arduinoボード1枚だけ、という買い方だと送料により割高になるが、Arduinoボードに加えてキットやパーツなども買えば、まあまあお得感のある価格になったりする。

 ちなみに拙者がよく使うArduino関連の海外通販サイトは、Adafruit IndustriesSeeed Studio DepotSparkFun ElectronicsMaker SHEDあたり。何度も使っているが、大きなトラブルはない。……小さなトラブルとしては、SparkFunさんから一部パーツ届かニャい!! みたいな。でも「届いてナイんですけど〜」的な(英文メール)を出せば、もちろん追加送料とかナシでサクッと送ってくれる。

 蛇足だが、海外通販時の初歩的な英文メールについては、PC Watchの「武蔵野電波のブレッドボーダーズ・海外通販での決済と英文メールを考えよう」に書いたので読んだりしておくんニャさい。


どのArduinoを選べばいいのかニャ?

 Arduinoおよびその互換機をズラリと並べたが、さて、いったいボクはドレを買えばいいの? と、なりますな。そこでまず、現行のメジャーめなArduinoの主な仕様を下記にまとめてみた。

ボード名 参考価格 完成品 ブレッド
ボード
シールド ハンダ付け USB IDE マイコン クロック メモリ 動作電圧 電源端子 *1
Arduino Duemilanove (328) 3200円 × 不要 B ATmega328P 16MHz 32KB 5V USB/ACアダプタ
Arduino Nano 6000円 × 不要 mini-B ATmega168 16MHz 16KB 5V USB
Arduino Pro Mini 3.3V (328) 2100円 × × ATmega328P 8MHz 32KB 3.3V なし
Arduino Pro Mini 5V (328) 2100円 × × ATmega328P 16MHz 32KB 5V なし
Arduino Pro 3.3V (328) 2300円 × × ATmega328P 8MHz 32KB 3.3V LiPo
Arduino Pro 5V (328) 2300円 × × ATmega328P 16MHz 32KB 5V LiPo
LilyPad Arduino 03 (6pin) 2600円 *2 × × 不要 × ATmega168 8MHz 16KB 2.7〜5.5V なし
Arduino MEGA 7400円 × 不要 B ATmega1280 16MHz 128KB 5V USB/ACアダプタ
Funnel I/O (FIO) 2900円 × mini-B *3 × ATmega168 8MHz 16KB 3.3V USB/LiPo
Freeduino US$27.50 *4 × × mini-B × ATmega168 16MHz 16KB 5V USB/ACアダプタ
StickDuino 1986円 × A互換 × ATmega168 16MHz 16KB 5V USB
Sanguino - × × × × ATmega644P 16MHz 64KB 5V ACアダプタ
REDUINO-VALKYRIE328U 3360円 × × mini-B × ATmega328P 16MHz 32KB 5V USB/ACアダプタ
REDUINO-GHOST644U 4410円 × × mini-B × ATmega644P 16MHz 64KB 5V USB/ACアダプタ
*1 電源端子が「なし」の場合はピンに直接供給します
*2 オートリセット機能付きLilyPadの価格です
*3 電源端子として機能します
*4 Seeeduinoの価格です


 表のなかでチェックすべき点だが、ボード名や参考価格はいいとして、まずは完成品であるか否か。完成品のところに×があるボードは、キットで販売されていて、自分で各部品をハンダ付けして完成させる必要がある。

 それから、ブレッドボードという項目。これが○なら一般的なブレッドボードに直接挿せるArduinoボードとなる。ブレッドボードへ直挿しできなくても大きな問題ではないが、これができると配線をやや省けたりして成果物がスッキリとまとまったりする。

 シールドの項目は、各種のArduino向けシールドに対応しているかどうか──Arduinoボード上にシールド(ボード)を直接挿せるかどうかを示している。シールドについては次回に詳しく紹介する予定だが、具体的には以下のようなボードである。


Motor Controlと呼ばれるシールド(いわゆるモーターシールド)。Arduinoボード経由でモーターを制御するための外付け基板だ こちらはWave Shield。SDカードに入れたサウンドファイル(.wav)をArduino経由でならすためのシールドですな ArduinoボードにWave Shieldを装着したところ。最小限の手間で、ArduinoからSDカード上のサウンドを再生できるようになる

 シールド対応のArduinoなら、いくつか存在する愉快だったりサイバーだったりするシールド類をわりとスグ試せるってわけですな。

 それからハンダ付けの項目。キット品は全て要ハンダ付けだが、完成品でもハンダ付けが必要になるArduinoボードがある。例えば、ボードとしては完成品だけど、入出力ピンが未装着のもの(Arduino ProとかFIOとか)は、必要に応じて(てゅーかきっと必要になる)入出力のためのピンヘッダなどのハンダ付けが要る。ハンダ付けはなるべく避けた〜い!! という場合、完成品でありかつハンダ付け不要のボードを買うといいですな。

 USBの項目は、USBポートがあるかどうか。Arduinoボードはパソコンと接続してプログラミング(パソコン→Arduinoへプログラム転送)を行うことになる。その際、基本的にはUSB接続するが、USBポートを持たないArduinoボードの場合は、別途USB〜シリアル変換アダプタを用意する必要がある。

 IDEの項目は、Arduino IDEにボード名が登録されているかどうか。だが、この項目が×になっていても、Arduino IDEからプログラミングできることが多い。てか、できないことの方が少ない。方法は少々前述したとおりだ。

 ほか、マイコン、クロック、メモリあたりは、搭載されているマイコンチップの仕様ですな。用途によっては高クロック(16MHz)で大容量メモリが欲しい、てなコトになるかもしれない。が、8MHz/16KB仕様のArduinoボードでも、多くの既成プロジェクトを問題なく試せたりする。また、低クロック(8MHz)で動作電圧3.3Vだと、より少ない電源(電池)で使えるので便利だったりする側面も。

 あと、電源ですけど、パソコンとつなげっぱなしで使う場合は、USBバスパワーで動作するArduinoボードを選ぶといいかも。電源端子にUSBとあるものがそれだ。ただし、Funnel I/O(FIO)の場合、そのUSB端子は電源端子としてしか使えない(USB端子経由でプログラミングできない)のでちょいと注意を。

 また、こういったマイコンボードは、使い方に応じてユーザーが電源を工夫するのが普通だ。どのArduinoボードにも電源端子があるので、そこに適切な電圧の電源をつなげば動作する。手回し発電器つなげて自家発電Arduino、名付けてPrivatepowergeneruino(名前、長っ!!)とかするとウケるかも。


初めてならArduino Duemilanove

 Arduinoについていろいろと説明してみたが、やはり、初めてArduinoを買おう使おうって人にとっては、上の表を読むことすらカッタリぃステップだと思われる。そこで、拙者が安心してオススメできると思うArduinoをひとつ。

 Arduino Duemilanoveである。理由は、最もベーシックなArduinoの系譜であり、いちばん新しい(不都合や面倒が多々解消されている)Arduinoだからだ。

 Arduino Duemilanoveなら、過去の様々な作例をほぼ問題なく試せるし、既存のシールドも使える。完成した状態で売られているので、ハンダ付けも不要。実質、ブレッドボードとArduino Duemilanoveと電子部品があれば、多くのArduinoプロジェクトをハンダ付け不要で試すことも可能だ。

 また、前述のArduino日本語リファレンスや「Arduinoをはじめよう」もこのArduino Duemilanoveをひとつの基準として書かれている。

 てなわけで、モノとしても周辺状況としても、いわば“テッパン”で使えるArduinoがArduino Duemilanoveだと思う。そんな観点から、初めての人にはコレがオススメである。


 それと、実際に各種Arduinoボードを使っていると、時々予想どおりに動かなかったりする。例えば、既存のプロジェクト(のスケッチや回路図)をそのまま使い、それをほかのArduino互換機で試し……たら、ニャんか動かニャい!! みたいな。

 ドコが問題なのか? ドコが間違ってるのか? を検証する必要がある。そんなとき、スタンダードなArduinoと言えるArduino Duemilanoveでその既存プロジェクトを試せば、Arduino互換機の問題なのかそのほかの問題なのかを絞り込みやすい。基準としてのArduino Duemilanove、一枚あると便利って話ですな。

 なお、Arduino Duemilanoveには、搭載するマイコンチップの違いでATmega168版(168版とも呼ばれる)とATmega328版(328版とも呼ばれる)がある。両社の違いはメモリ容量。ATmega328版はATmega168版の倍のメモリ容量を持つ。ちなみに現在、急速にATmega168版が消えつつあり、急激にATmega328版が増加中。ナニも考えずに買ったらATmega328版だった、てなことになるかも。

 どちらのバージョンを買っても(入門向けには)ほとんど問題ナシだと思うが、どーせ買うならATmega328版がイイかも。例えば、次回で紹介予定のWave Shieldを少々バリバリと使った(長いスケッチを書いた)場合、ATmega168版だとメモリ不足になる恐れがあると言われている。ATmega328版ならそういった心配がより少ない。

 次点で選ぶとしたら、USB Boarduinoが便利かも。キット品になるが、SMD(表面実装部品)があらかじめハンダ付けされているので、ハンダ付け工程もそんなに難しくはない。出来上がったUSB Boarduinoはブレッドボード上に載る(各ピンが挿さる)ので、配線の手間が少なくて快適だったりする。

 そんな感じで、とりあえずArduino Duemilanoveから始めて、後は好き勝手試せばいいんじゃないか、と。


 さて、次回はシールドについて、実際に誰でも作れちゃいそうな既存プロジェクトを交えてご紹介したい。けっこー作りたくなる感が高い&容易に作れちゃう度も高いプロジェクトなので、ぜひご期待を!!



URL
  Arduino
  http://www.arduino.cc/

2009/05/25 13:07

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