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俺的定番ディスクプレーヤー 「パナソニック DVD-LA95」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


決断!! 買う!! 今買う!! すぐ買う!!

パナソニックのポータブルDVDプレーヤー「DVD-LA95」。オープン価格だが、店頭価格は10万円前後

 欲しいモンを見つけたらスクッと立ち上がってタタタッとショップに走ってパッと買っちゃうからアイツって“スタパ”って言うんでしょとか言われがちな俺だが、時には猛烈に欲しくても手を出せないってこともある。ていうかその方が多い。

 例えば、東芝のポータブルDVDプレーヤーであるMED300ASがそうだ(った)。確か、2000年の夏頃、仕事がらみでそのポータブルDVDプレーヤーに触れたのだが、触れたと同時に俺の物欲ゲージが振り切れた!! ほほほ欲しぇーッ!! これはイイ!! イカシてる!! イカシ過ぎている!! そして欲し過ぎる!! と、速攻で[購入]ボタンをポチッと押したくなった。

 が、押さなかった。いや、押せなかった。……なぜならば、そのとき既に拙者は数台のDVDプレーヤーを持っていたから。ついでに小型テレビも持っていたのだ。MED300ASを買ったあかつきにはお外でDVDを!! とは思わず、MED300ASを買えば(家の中の)好きな場所でいつでもDVD観られてうれピーとか思っていた俺は、手持ちのDVDプレーヤーと手持ちのテレビで、いつでも好きな場所DVD再生環境を作れるのであった。すなわち、「MED300AS買わなくても目的は達成できるんだから買っちゃダメ!!」と俺を押さえつける第二の俺が大きく強く果てしなく存在しまくりやがったのである。

 それから約2年、月に1度くらい、俺はポータブルDVD欲しい病にかかったが、手持ちの小型テレビと小型DVDプレーヤーと第二の俺が、ポータブルDVDプレーヤー購入を許さなかった。

 ところが!! 先日突然、ある種の予定調和を実現させるかのように、出現したのだ第三の俺が!! その第三の俺は、俺が「壊れちゃえばいいのになー」とか思って使っていたミョーにタフな小型DVDプレーヤーをいきなり知人に売り払ってしまったのダ!! つまり!! 俺には“いつでも好きな場所DVD再生環境”がなくなった!!

 よっしゃぁ!! やった!! 今だ!! この時だ!! この瞬間を逃すな掴めヤれイッちまえ>俺!! そんな勢いで即座にチョー欲しかったMED300ASをネットでゲット!! ……と思ったら、どこにも売られていやしねえ!! 徹底的に探しまくったのにナイ!! ヤフオクにもない!! 全然ナイ!!

 買う気になったときに限って既にモノがない。マーフィーの法則っていうよりは秋葉原の法則を実感した俺は一時的に滅亡したが、二次的に気を取り直して、最新型のポータブルDVDプレーヤーの物色を開始した。そして「コレだ!!」と納得できる製品を発見。パナソニックの液晶搭載ポータブルDVDオーディオ・ビデオプレーヤーDVD-LA95である。DVD-LA95の詳細についてはパナソニックの製品紹介ページをご参照いただきたい。


実物見たらDVD-LA95しかないと思い

パナソニックのビデオ系製品ではおなじみのシャトルダイヤルがある。中央の青いLEDがカッコイイ感覚
 さて、ところで、ポータブルな製品ってのは、購入する段になって、例えばモノを見ずにネット通販で買っちゃったりすると、時として後悔したりもする。まあ、デカい製品もそうではあるが、ポータブルなハードウェアってのは、小さいし携帯可能なので、物理的に手に触れる時間が長かったりする。となると、サイズ、重さ、質感、デザイン、使用感などが、他の大きくて据え置きであんまり手に触れないで使うような製品よりも気になりまくるわけだ。

 そんなわけで、DVD-LA95、その実物の感触はどーなのか!? ということでショップを訪れ、触ってみた。その結果、質感もデザインも重さも、まずまずって感じで、悪くない。そう感じると同時に、実物を見てキョーレツに惹かれたのが、その液晶だった。このプレーヤー、現在も恐らく業界最大を持続していると思われる9型のワイド液晶を搭載しているのだ。

 実は、DVD-LA95が欲しいなぁとは思っていたものの、他に何か良さげな製品があればソッチでもいいかな~と、そんな中途半端な感覚でショップを訪れた俺であった。が!! DVD-LA95の画面を見たらもうダメ。他の製品は見えなくなってしまった。ショップのポータブルDVDプレーヤーコーナーには、何台か製品が並んでいて、デモ再生を行なっているわけだが、DVD-LA95の表示は他機種よりもずっと迫力があって魅力的。画面がデカいので当たり前っちゃぁ当たり前だが、相対的な“表示領域における開放感”は9型液晶のDVD-LA95がサイコーであって、他の機種がショボく見えたりするわけだ。

 実際は他にも8.7型とか7型とか、9型に迫るデカさの液晶を持つ製品も並んでいるのだが、そのわずかな画面サイズの違いを実際に目の当たりにすると、数値上のわずかさとは思えない差を現実世界の大きな差として体感してしまったりする。5.8型などググッと小さい液晶などは、既にミニ液晶であってオモチャに見えてきて購入意欲ゲージはマイナスを大きく下回る感覚だ。そのような魅力・印象に後押しされ、あーもうDVD-LA95にしようコレに決めたッてことで、迷わず購入した。

 購入後に「結局俺はコレを買う運命だったのだ」と改めて感じたのは、繰り返すが、そのデカ液晶の視やすさだ。DVD-LA95は、ちょうどA5ファイルサイズで、画面サイズはだいたいA5サイズ。この画面で16:9のDVD映画なんかを観ると、据え置きのテレビなんかと比べたら決して広くはないものの、「これじゃあ狭い」って感覚はほとんどない。「コレでオッケー!!」という満足感とまでは行かないが、「これならイイじゃん」と納得できる画面の広さがある。ポータブルとは言え、やはり画面はある程度大きく、「小さいなぁ」とは感じさせない余裕が必要なのだなぁ、と。


多彩なディスクに対応

 もうちょっと画面が小さくても、たぶんきっと俺がDVD-LA95を買っていたであろう理由としては、再生可能メディアの豊富さがある。再生可能メディアの詳細についてはココをご参照いただきたいが、フツーに「再生したいなぁ」と思うような種類のメディアは全部再生可能だ。具体的には、DVD-RAM、DVDオーディオおよびDVD-VIDEO、音楽CD、ビデオCD、CD-RおよびCD-RWである。

 まず、DVD-RAM対応ってのが俺にとって強力だ。俺はパナソニックのDVD-RAMビデオレコーダーのDMR-E10ユーザーで、このレコーダーを使って録画した動画をDVD-LA95で再生できやがるのだ。最近ではDVD-RAMビデオレコーダーでありかつHDDビデオレコーダーでもある複合機のDMR-HS1を買った俺としては、DVD-LA95がヤケに俺にマッチしたプレーヤーに思えてならない。ていうかDVD-RAMビデオレコーダーユーザーとしては、DVD-RAM対応のDVD-LA95に心を掴まれがちってわけです。

 パソコン野郎として気になるのは、DVD-LA95がCD-RおよびCD-RWにも対応している点だろう。これは、要するに、自作のビデオCDやMP3データ入りCDや音楽CDを再生できるということだ。まあ、こういったポータブル機でMP3サウンドを再生しまくるかどうかは微妙に疑問だが、再生できたほうが何かと便利なシーンが増えそうだと言えよう。

 ビデオCDに関しては、日本じゃイマイチ流行らなかったメディアではあるが、しかし、CD-Rの大普及およびハードウェアMPEGエンコーダの小普及とともに、例えばテレビ番組やホームビデオをビデオCDにして楽しむ方々も急増中。DVD-Rを使ってのオリジナルDVDビデオ作成が定着すれば、恐らく、ビデオCDってのはあんまり有り難がられないモンになっちまいそうだが、現在においてはまだまだコストパフォーマンス的に魅力のあるビデオCD。これを手軽に楽しめるってことで、やはりビデオCD対応は嬉しいところだ。って多くのDVDビデオプレーヤーはビデオCD再生可能だったりしますが……。

 ともあれ、手近にありそーなディスクはたいてー再生できちゃうDVD-LA95、ポータブルDVDオーディオ・ビデオプレーヤーとは名が付いてはいるものの、実はポータブルDVD・CD・動画・音楽プレーヤーみたいなオールマイティなハードウェアなのである。


使用感も上々!! 俺的定番のディスクプレーヤーに

ポータブルと言いつつ、実はリモコンもちゃんと付属する
 このほか、DVD-LA95はチューナー内蔵でテレビも観られたりして、ドルビーデジタルおよびDTSデコーダーも搭載してたりして、実はリモコンも付属していたりして、抜け目ない感じの製品だが、ところで、その使用感は実際どーなのか、と。

 まず、携帯感だが、230×28×170mm(幅×高×奥行)の本体は、ミニノートパソコンよろしく手軽に持ち歩ける容積だ。バッグなどに入れて持ち歩く……いやそんなに頻繁に持ち歩くようなモノでもないとは思うが、そうした時にも、さほどかさばらなくて良い。特に薄さが快適。俺の場合は室内の使用がメインなので、持ち歩くことはないが、その薄さは収納場所を選ばないのでナイス。使わないときは本棚か引き出しにスッとしまえちゃうあたりは、ポータブル機の大きなメリットっていうか気持ちよさだろう。

 また、その重量もイイ感じ。重量はバッテリー込みで999グラム。一見あんまり軽くないイメージだが、なかなかどうして、ノートパソコンなどと比べるとすげー軽い印象がある。また、液晶のヒンジ部分=バッテリーパック部分に指先が入るような隙間がある。この部分に指を入れて本体を持つと、ヒンジ部分を取っ手のようにして扱えて、携帯時のハンドリングがちょいと良い。

 ボタン類の使用感は、かなりイイと思う。パナソニックのビデオデッキなどに慣れ親しんだユーザーならば、迷わずスンナリと扱えて、ボタン位置が悪いとか機能的に使いにくいってことはないと思う。「思う、思う」ってなーんか歯切れが悪いのは、パナソニックのビデオ系製品を使ってないユーザーにとっては、例えばソニー系ばっかりみたいなユーザーの場合は、操作感やボタン配置、あるいはボタンの機能に違和感を抱くと思うからだ。このあたりは、メーカーの違いからくる操作感の違いで、いわば操作系の“文化の違い”ってやつだろう。これまでパナソニックのビデオ系製品を使ったことがないユーザーがDVD-LA95を狙うならば、一度その操作感をショップなどで体験してみるのが無難だと言えよう。

 それから、画質だが、液晶の画素のせいか、画面が少々荒く見えることがある。気になるってほどではないが、高画質を謳ったテレビを見慣れていたり、あるいはD端子接続でDVDビデオを見慣れていたりすると、DVD-LA95の画質は「ポータブル機だからこんなもんかなぁ」という印象の画質になるかもしれない。まあ気軽にDVDビデオを観たりテレビを観たりするには十分な画質ではある。

 画面に関してもうひとつ。DVD-LA95には明るさや色合いを簡単に調節できる(物理的な)ボタンがあるのだが、コレはなかなか便利。再生する環境によっては、周囲が明るいとか暗いなどで画質をちょいと調整したくなり、ポータブル機だとそーゆーコトしたくなるケースがさらに増えるのだが、そんな時に画質を手軽に調節できるボタンがあるのは有り難い。


 それと、DVD-LA95にはパナソニックのビデオ系製品ではおなじみのシャトルダイヤルがついているが、その中央のENTERボタンが青く光る。流行の青色LEDですな。これはカッコイイ感覚なのだが、しかし、やや暗い場所でDVDなんかを観るときには光りすぎて邪魔!! 青色LED明る過ぎ!! と思いきや、設定によってしっかり消灯させることができた。こういった細かな作り込みに関し、ポータブル機だからといって手を抜かないあたり、なるほどAV家電を作り慣れたメーカーだなぁと思わせる。

 あと、DVD-LA95にはステレオスピーカーが内蔵されているが、その音質はフツー。ていうか期待すればするほどよろしくない印象を得ると言えよう。何となく観る、楽しむ、使う、ってスタンスならば十分イイ音だが、じっくり視聴するには少々力不足かも。ヘッドホンの使用が吉ですな。

 最後に、付属のリモコンでDVD-LA95の多くの機能を操作できるってのは便利だ。リモコンのサイズはだいたい120×50×10mm(縦×横×厚)で、DVD-LA95を持ち運んで使うにはちょっとデカいと思われるが、室内で使うには邪魔にならないコンパクトさがあってナイス。ただ、欲を言えば、もっと薄くて小さなカード型リモコンとかにして、どーせならば本体のどっかのスリットにスコッと収納できたりして欲しいなぁと思った。

 欲を言うついでに他の欲も言えば、機能的にも性能的にも特に文句はないものの、本体もリモコンも、なんつーか、ちょっとチャチな感じ!? 実売10万円くらいするプレーヤーなのだが、もしかしたら同社のポータブルMDなんかよりも“触った感じが安っぽい”と感じられたりもする。もうちょっと所有時の満足感を高めるよーな質感にして欲しいなぁと思うわけだ。

 てなわけで、細かな部分に若干の要望はあるものの、機能、性能、使用感ともに実用的であってかつ快適と言えるDVD-LA95は、最近の俺のメインディスクプレーヤーになっているのであった。満足満足。


・ DVD-LA95製品情報(パナソニック)
  http://www.panasonic.co.jp/products/dvd/product_info/product_200_20.htm
・ スタパ齋藤常時出演中!! 「スタパトロニクスTV」(impress TV)
  http://impress.tv/it/article/stv.htm

2002/03/25 11:20

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