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「勝負カクテル」を加速する「ICE CUBE」って!?

ICE CUBE

マドラーと比較して大凡のサイズも分かるが、「ICE CUBE」は一辺約25mmの使い捨てのダミー氷だ
 男女の距離を一瞬にして近づけるマジックアイテムに、「勝負」という形容詞の付くモノは多く存在する。テクノロジー大国の日本ではその勝負グッズにもいろいろと新手が登場してきている。ここ一番、なんとしても彼女の興味を惹きつけたいときにさし出す得意の「勝負カクテル」をより加速する「ICE CUBE」(アイスキューブ)と呼ばれる「使い捨てIC氷」もその最新グッズのひとつだ。

 「ICE CUBE」は、昔流行った冷やすだけが目的で何回も使える「溶けない氷」の「リメイク版」だ。しかも単なるリメイクではなく、21世紀のテクノロジーをうまく活用している。生半可なことでは納得したり感動してくれない、強く賢くなった平成女性の平均像を仮想敵として生まれたナンパ小物ともいえるニューアイテムなのだ。

 なかなか氷には見えない少し不細工な形状をしたプラスチックのCUBE内部には、2個のボタン電池と、種類によって異なる色を発光するLED基盤、光を柔らかく拡散させるために少しクシャクシャにした小さなビニールシートが封入されている。プラスチックでできた氷の表面には金属の丸い端子が近距離に2個露出しており、グラスに入った飲み物の中に「ICE CUBE」をチャポンと入れると、自動的に内部のLEDがキラキラ光って、透明度の高い本物の氷とのコンビネーションでグラス全体が超ゴージャスにキラキラと光る仕組みなのだ。

 防水処理のために密封された「ICE CUBE」は分解不可能なので、内部のボタン電池が放電しきってしまうと、ボタン電池の交換はできず、もうそれ以上は使えない。販売単価が1個400円で、マニュアルによれば60時間の電池寿命。これで狙い通りの効果が上げられれば、低コスト商品と言うことができるだろう。問題は、それなりにインパクトが強いアイテムなので、同一人物にはたった1回しか試すチャンスがないことだ。しかし、もしも努力の結果が残念ながら駄目でも、気落ちすることはない。1人の女性に2時間使ったとしても、なんと約30人分のパワーリザーブが可能な高付加価値商品だ。

 しかし、ポピュラーサイエンス誌等を愛読しているテクノロジーに興味のある彼女なら、その光る原理を聞かれたりする危険性も極めて高いので、「ICE CUBE」に関しての事前調査や予習は必須事項だろう。また清潔好きの彼女なら、使用可能時間を問いただされて、結局、「使い捨て」=「何回も使う」と簡単に結びつく危険性が極めて高く、それだけで拒否される危険性も十分高い。「ICE CUBE」は「勝負アイテム」としてその可能性は無限のように思えるが、同時にその扱いも非常に難しいモノだ。大量に買い込んで自宅プールにたくさん浮かせ、10人くらいガールフレンドを呼んでパーティをするなんてことができれば良いのだが。少なくとも、ITオタクの男友達同士で集まって、「テクノロジー自慢で夜が明けた」という最悪の事態だけは何としても避けたいモノだ。

 読者諸兄の健闘を祈りたい!


内部にはボタン電池2個とLED、そしてその光をぼんやりと拡散するために小さなビニールシートが少しクシャクシャにされて封入されている 少し速い周期で点滅し、2個の氷がぼんやりした妖しい光を放つ。夜光虫の入った感じだ。筆者はもう少し光にシャープさがあった方が良いと思った。周囲の照明とのバランスが重要だろう。夏には冷麺にも応用できるかも……
品名 購入価格 購入場所
ICE CUBE 400円 大阪ナンバシティ南館 グラマー



(ゼロ・ハリ)
2003/03/18 11:21

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