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近未来のトレーディングカードゲーム!?　「アヴァロンの鍵」

スターターパックとスリーブパックの箱。スターターパックにはカードが30枚とICカードが、スリーブパックにはカードスリーブが40枚入っている

　2003年である今年は、Magic:The Gathering生誕10周年にあたる。Magic:The GatheringはアメリカのWizards of The Coast社が1993年に出したゲームで、TCG（Trading Card Game）という新しいゲームの形を生み出したことでも有名だ。何をかくそう、筆者がこの業界に入ったきっかけは、Magic:The Gathering関連の本に寄稿したことだったりもする。

　そんなTCGに因縁浅からぬ筆者が、これは!!　と思えるようなゲームに遭遇した。それは、ヒットメーカーがこの夏に出す「アヴァロンの鍵」だ。

　このゲームの売りは何と言っても、カードだろう。なんと、美麗なイラストで彩られたさまざまなカードを使って30枚のデッキ（トランプの山札のようなもの）を作成し、それを直接コンピュータに読み込ませ、ゲームを行なう。ちょうど、アニメや漫画でおなじみの遊戯王のようなことが実際にできるわけだ。これはやらねばなるまい。

　というわけで現在ロケテスト中の渋谷GIGOへ行き、なんとかカードをゲットした。

　カードはちょっと特殊なつくりをしている。と、いうのも通常のカードゲームの場合、次にどんなカードを引いてくるのか、今現在自分の手札には何があるのか相手にわからないよう、カードの裏面は全く同じ模様にしてある。だが、このアヴァロンの鍵のカードの場合、ゲーム開始時にカードをゲーム機に読み込ませてしまうので、自分が次に何を引くかも、相手に自分が何を持っているかも裏面からばれる心配が無い。そのため、カードの表全体にイラストを描き、裏面にはそのカードの能力が記入されているという、今までのカードに無いスタイルになっている。これが美麗なイラストとあいまって、実に収集欲をかきたててくれる。

　また、綺麗なカードを汚してしまわないよう、専用のカードスリーブも同時に売られている。このカードスリーブはどうやら着用をほぼ義務付けられているようだ。機械がカードを読み取りやすくするのかもしれない。

　ゲームのデータはICカードに保存される。このICカードを持ち歩けば、どこのゲームセンターでも続きを行なうことが可能だ。

　新しくカードを手に入れる方法は2つ。1つはゲーム開始時にスターターセットと呼ばれるものを購入する。ここには30枚のカードが入っていて、これを買うだけで誰でもすぐにゲームができるようになる。もう1つは、実際にアヴァロンの鍵をプレイすることだ。プレイ終了時に、プレイした数だけカードが排出される。つまり、ゲームをやればやるほどカードが増え、自分自身を強くすることができるのだ。

　カードを手に入れるのに最大の障害は「アヴァロンの鍵」自体の人気の高さだ。筆者が行ったときは朝10時30分から配られる整理券をゲットしたが、実際に順番が回ってきた時は19時を回っていた。本格的に全国で稼動すればもうちょっと手に入れやすくなるとは思うが、ロケテストに行こうとしている人は注意しよう。


アヴァロンの鍵で使うカード群。美麗なイラストが収集欲をかきたてる	アヴァロンの鍵のICカード。ここにプレイヤーのデータが保存される


ICカード裏面。精密機械なので慎重に扱おう	近未来のトレーディングカードゲーム!?　「アヴァロンの鍵」

品名	発売元	購入価格	購入場所
アヴァロンの鍵スターターパック	ヒットメーカー	1,000円	渋谷GIGO（ロケテスト）
アヴァロンの鍵スリーブパック	ヒットメーカー	200円	渋谷GIGO（ロケテスト）

■ ＵＲＬ
　アヴァロンの鍵
　 http://www.a-key.jp

（杉村啓）
2003/06/04 11:06

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