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サラ・ブライトマンのために「BeoSound1」をゲットする!

「BeoSound1」
交換式のフロントグリルの色は数色ある。筆者は明るいブルーをチョイス。イジェクトボタンを押せば、水平に回転していたCDがサンライズの様にせり上がってくる

背面のボタンを押すだけですべるように出てくるFM専用アンテナ。「快感」の一語である
 二十数年間はまっていた「プチ大型オーディオ」を2~3年前に手放してから、妙に「重厚長大なラジカセ」に興味が引かれるようになった。特にBOSEの「現場の音」づくりに引かれて、街の骨董屋や中古のオーディオショップを訪れては、同社の「AWM」や「AWD1」、「AVI」などのラジカセを聴き比べ、それらの幾つかを衝動買いしてしまった。しかし人間の耳は実にいい加減なもので、理想だったはずの「図太いステージサイドの音」に慣れてくると、今度はキメ細やかで、デリケートなサウンドが欲しくなってしまう。

 スペースシャトルにも搭載されたBOSEの製品は、読者もご存知の通り、そのハイ・テクノロジーの極みのような素材活用や、あっけにとられるような斬新な音響構造、先進の工業デザインなど、先端人間を強く引き付ける個性の強いオーディオ装置だ。そのアタック感の強いアクティブなサウンドは、実際の音響現場の経験者なら、少なからず一度は感動し、手に入れたいという衝動に駆られるだろう。

 しかし、中域にボリューム感のあるパッシブでエネルギッシュなエレクトリック・サウンドなどに適したAWMなどでも、よりキメ細かなデリケートさを求める小規模編成のクラシック音楽などには多少ミスマッチ感が残ってしまう。

 今回ご紹介させていただく「BeoSound1」は、AWMと同じジャンルの「大型CD・FMラジオ」とはいえ、北欧デンマークのB&O(バング・アンド・オルフセン)で一番安い製品だ。マルチアンプ+マルチスピーカーという構造はBOSEのAWMと似ていても、そこから出てくるサウンドの表情はまるで異質だ。曲線をベースにしたエレガントな外観も、小型の石油ファンヒーターや空気清浄機のように無骨で、「機能目的最重要視型」のAWMとは大きく異なっている。

 筆者の短い体験から言えることは、どちらかといえば、BeoSound1はヘビーロックやJ-POPなどには不向き。だが、ボブ・ジェームズなどのライトウエイトなジャズや小規模のクラシックミュージックにはその実力を余すところなく発揮できるはずだ。とりわけ、ミュージカルの「キャッツ」や「オペラ座の怪人」でデビューしたソプラノ歌手のサラ・ブライトマンの歌う「アヴェマリア」を圧倒的な繊細さで聴かせてくれて感動モノだ。彼女の熱狂的なファンなら、彼女の声を聴くだけの為に「BeoSound1」を購入しても損はないかもしれない。

 米国の生み出した頑固なまでのテクノロジーの塊であるBOSEの「AWM」、テクノロジーを感性のオブラートで包んだB&Oの「BeoSound1」、いずれも値段・クオリティともラジカセの枠を大きく超えた哲学のある一品だ。日本のオーディオメーカーが見習うべき点は多いだろう。B&OのBeoSound1がすでに実現している「テクノロジーと感性」、両立は極めて難しいが、今後の日本にとっても、とても重要な2つのエレメントだ。


質実剛健型の「BOSE AWM」(右)とのツーショット。いずれも捨てがたい魅力を持った地球を代表する「CD・FMラジオ」ユニットだ メッシュのフロントグリルの背景に遠慮がちに表示されるLED感覚のCDステータス(写真ではCDの5曲目を再生中……と表示している)
品名 発売元 購入価格 購入場所
BeoSound1 B&O(デンマーク) 170,000円(本体)
30,000円(専用スタンド)
秋葉原 ヤマギワ



(ゼロ・ハリ)
2003/06/24 11:01

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