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TimeZoneモデル「ミネルバ ピタゴラズ TZ限定モデル」
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シンプルなデザインの文字盤。インデックスのローズゴールドとマットブラックの文字盤、ステンレスケースの配色が新鮮だ
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インターネットには時計に関するサイトが数多く存在する。その中でも、もっとも有名なサイトが「TimeZone」だ。腕時計好きな個人だけでなく、ジャーナリストや時計産業関係者なども参加している掲示板の充実には目を見張るものがある。英語でのコミュニケーションが基本になっているが、日本語でやり取りできるページも存在する。筆者もたまにアクセスしてみるのだが、雑誌にも取り上げられない時計の話題などもあり、読みごたえのある内容だ。ただ詳しい知識を持つ人だけの閉鎖的な場所ではなく、初心者も快く受け入れてくれる心地良いやり取りが行なわれている。
この「TimeZone」が西暦2000年を記念して、限定モデルを企画、発売された。TimeZoneの企画を受けて、記念モデルを作成した時計メーカーはミネルバだった。ミネルバは一般にはあまり知られていないが、時計好きな方の間では有名なメーカーだ。創業は1858年で、機械をエボーシュメーカーから手に入れ、独自に磨きを入れたり、新しい機能を追加したりして、高品質な時計を市場に送り出している。また、ミネルバは独自開発の機械も持っている数少ないメーカーでもある。その時計は高品質ながら、リーズナブルな価格で提供されていることもあり、根強いファンを持っている。ただ、数年前に経営陣が変わり、現在では低価格なモデルはなくなってしまい、貴金属を多様した高価なモデルを揃えるメーカーに変貌している。
TimeZome限定モデルは、昔のミネルバの体制で作成されたもので、同社の「ピタゴラス」というモデルがベースになっている。黒文字盤と白文字盤の2種類が発売され、どちらもモデルも限定数50個である。センターセコンドの3針式のシンプルなデザインで、ケースはステンレス、革ベルト仕様になっている。
今回、紹介するのは黒文字盤のモデルだ。文字盤自体はつや消しの黒で、インデックスや針はピンクゴールドカラーとなっている。この文字盤がステンレスのケースに納めされており、ちょっとアンバランスな色使いがエキゾチックに感じられる。ケースの9時側の側面には、限定を示す番号が刻まれている。時計の裏からは、ミネルバが独自開発した「Cal.49」の動きを見ることができる。ちらネジ付のテンプは一時間に18,000振動するタイプで、現在発売されている時計と比べ、ゆっくりと動作する様子はクラシカルで優雅な雰囲気を醸し出している。
今後、ミネルバからこのようなモデルが発売されないのは、とても残念でならない。旧体制のミネルバで生産された時計は、このピタゴラス以外にもいくつか所有しているが、どれも大切なものばかりである。どういうわけなのか、筆者にとっては、ミネルバの時計はどれも身に着けて楽しむというよりは、大事にしまっておきたい宝物のような位置づけになっている。
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時計に付属した書類。TimeZone限定モデルであることが記載されている
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スケルトンバックのケースからは、ミネルバ Cal.49の動きが楽しめる。ゆっくり振動するチラネジ付のテンプは優雅な感じさえ受ける
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品名 |
発売元 |
購入価格 |
ピタゴラスTimeZone限定モデル |
ミネルバ |
約1,500ドル(2001年発売時) |
■ URL
TimeZone
http://www.timezone.com/
(うずまき天符)
2003/10/15 11:08
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