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ドライついでにクールになれるか「コンビニクーラー」
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シャープの「コンビニクーラー」。除湿機としてはかなり優秀な機械だ。ただし、クーラーとして過剰な期待をしてはいけない
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今回紹介する「コンビニクーラー」は「冷風・衣料乾燥除湿機」というジャンルの機械だ。構造的には、筐体の内部に超小型のエアコンの室内機と室外機が一緒に詰んだようなもので、コンプレッサーを動かして熱交換を行ない、機械の前面からは冷風を、背面からは温風を噴出する。室内の水蒸気をぐんぐんと吸い込み、室内の除湿も行なう。筆者の購入した機種には、シャープ独自のプラズマイオンクラスター技術による空気中のカビ菌除去機能までついている。インターネット上の書き込みなどを見ていると、非常に買った人の評価が高い家電製品だ。
この4月から使い始めた筆者の仕事部屋には、エアコンというものがなかった。1人しかいない部屋にエアコンを入れるのはもったいないし、「まぁ、夏の暑いのなんて7月の終わりから9月の頭までの2カ月くらいだし、そこだけ我慢して乗り切れば……」などと当初は思っていたのだが、実際のところ、6月ごろには部屋の暑さに参ってきていた。これではさすがに仕事にならんので「それでは一人分だけ冷やす機械を導入しよう」ということで、「コンビニクーラー」を購入するに至ったわけである。
値段は近所のジャスコで30,000円弱、エアコンに比べるとかなり安い。除湿機能がある、というのも購入の一因になった。ちなみに、同程度の値段で販売されている「冷風扇」という製品もある。こちらは筐体内に水が循環しており、これにファンで風を当てて冷風を出す、という機械。どちらにしようか、かなり迷ったのだが、部屋の湿度があがってしまうのはパソコンを使う部屋には問題があるように思えて、コンビニクーラーのほうを選択したのだった。
「コンビニクーラー」を使ってみたところ、確かに前面からは室温マイナス10度の風が出てくる。従って、足や腹に“限定すれば”涼しい。しかし背面からは、前面からの冷気の威力を上回る温風が噴出してくるので、室内の温度自体は、2～3度ほど暑くなるのである。したがって、足はエアコンの効いた部屋の中のように涼しいのだが、体全体で感じる暑さはかなりのものだ。
「局部的に涼しいが、全体的には暑くなる」という現象、実は「コンビニクーラー」のカタログにもちゃんと注意書きされていて、店頭でもそのように店員が説明している。「除湿すれば、多少温度が上がったところで大丈夫だろう」と考えていた私が甘いと言えよう。
もしかしたら、今年のような猛暑でなければ、結構快適だったのじゃないかとも思う。ちなみに、筆者はそれほど暑がりというわけではなく、熱帯夜でもエアコンで除湿を効かせていれば割とぐっすり眠れてしまう性質である。
なお除湿に関しては、非常に優秀で、ぐんぐん湿気を吸い込んでくれる。私の仕事部屋は和室の４畳半だが、湿度が80％以上という状態が数時間で60％以下まで落とせる。これは、「暑い時期の個人用クーラー」として期待するより、「梅雨時など洗濯物を部屋干ししたいときに乾かす」という使い方をすべき機械なのだろう。持ち運びやすい小型の筐体なので、たとえば部屋の隅に動かしたり、あるいは、脱衣所辺りに持っていって使ったりということもできる。実際、このコンビニクーラーは我が家では我が仕事部屋から脱衣所にあっさり移されて、雨の日の洋服乾燥のお手伝いとして役だっているようである。
「エアコン代わりに」なんて間違った期待さえ持たず、除湿機として使えば非常に使い勝手の良い機械だと言えるだろう。嗚呼、それにしても今年の夏は暑いなぁ。
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エアコンでも室外機から水がしたたるが、このコンビニクーラーの場合は、発生した水はタンク内に収納される。湿度80％の部屋で連続運転すると5時間ほどでいっぱいになるようだ
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筐体前面から室温マイナス10度の冷風が、背面からは温風が吹き出す。締め切った狭い部屋で使うと2～3度ほど室温が上がる。前面から噴出す風自体は冷たいのだが
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| 品名 |
発売元 |
購入価格 |
購入場所 |
コンビニクーラー
（CV-R63CX） |
シャープ |
29,800円 |
ジャスコ |
■ ＵＲＬ
製品情報
http://www.sharp.co.jp/products/cvr63cx/
（大和 哲）
2004/08/06 11:16
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