ケータイ Watch
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さらなる進化を遂げた カシオ「リストカメラ WQV-3」
広野忠敏 広野忠敏
昭和37年新潟に生まれる。仕事はライターとプログラマの2足のわらじを履いている状態。どちらかといえばハードウェアよりはソフトウェアや技術的なものが得意である。ちなみに、2足はきこなしているかどうかはちょっと疑問。また、怪しげな小さいものと怪しげなプログラムと新しいものには目がないけど最近はちょっとパワーが落ちてきているかな。
(写真:若林直樹)


 リストカメラといえば、カシオから発売されているデジカメ機能を内蔵した腕時計のことである。今回、取り上げるのはリストカメラの二代目にあたる「WQV-3」シリーズ。初代モデルの「WQV-1/2」シリーズと比べると、どこがどのように進化したのだろうか。


カラーになったリストカメラ

 リストカメラはデジカメの機能を搭載した腕時計。さまざまなギミックを組み込んだ腕時計をリリースしているカシオのお家芸とも言える最先端のハイブリッドウォッチだ。腕時計といえば、最近は時間がわかればいいだけって人や、ケータイの普及のせいか腕時計をしなくなっている人も多いと聞く。だが、こうしたハイブリッドな腕時計は腕時計としての機能に加えて、「遊べる」機能が追加されているのが特徴。単機能な腕時計が好きな人も、腕時計をしない人も「遊び」ついでに現在時刻もわかるというスグれものなので、ぜひ使ってみて欲しいのである。

 ところで、デジカメ内蔵腕時計と聞いて真っ先に思いつくのは古きよき時代の「007」。カシオのリストカメラにはジェームズ・ボンドが「Q」から支給されるMI6支給品の「スパイカメラ」のニオイがそこはかとなく漂う。リストカメラを持って20年前にタイムスリップすれば、ジェームズ・ボンドが腕に巻いているかもしれない。そして、「ターゲットの写真をとり終えた彼は、アストンマーチンのコンソールボックスにMI6支給の腕時計を放り込んだ。すると腕時計の赤外線ユニットが自動的に動作(赤外線は見えないので赤色レーザー光線エフェクト付きで)。つづいて写真に関する詳細な情報がカタカタと音をたてて出力される……」なんていう情景が容易に頭に浮かぶのである。

 そんなわけでスパイカメラもといリストカメラであるが、初代からの大きな変化は撮影できる画像がカラーになったことだ。デジタルカメラ部分は2.5万画素カラーCMOSセンサー(有効画素)を採用。176×144ピクセルのフルカラー画像を、時計に内蔵されたメモリ(1MB)に最大80枚まで保存できる。さらに、時計本体には赤外線インターフェイスを搭載し、リストカメラで撮影した画像をパソコンに転送可能。パソコンで撮影画像を編集・加工できる。

 腕時計本体には初代リストカメラと同様に、120×120ドットのモノクロ16階調STN液晶ディスプレイを搭載。時刻の表示やアラーム設定、ストップウォッチなど標準的な時計の機能が液晶ディスプレイに表示されるほか、撮影した画像のプレビューや、撮影時のファインダー代わりに使うこともできる。

 プレビューに関しては、撮影した画像自体はフルカラーであっても、時計本体ではモノクロで表示される。撮影画像をカラーで見るためにはパソコンに画像を転送する必要があるのだ。また、カメラ部は176×144ピクセルで液晶表示は120×120ピクセル。実際に撮影できる画像はリストカメラの液晶画面よりもやや大きくなる。このように、見かけは初代リストカメラとたいした違いはないのだが、内容はまさに大違いなのである。


大きさは普通の腕時計と同じだ カメラ部分。横には赤外線ポート

手軽になったリストカメラ

 パソコン転送まわりの仕様が劇的に改革されたのも、二代目リストカメラの特徴のひとつ。初代リストカメラは、画像をパソコンに転送するには別売りのPC接続キットが必要だった(同梱されているモデルもあるが)。このPC接続キットは発売当初、シリアルインターフェイスのみしか用意されていなかったのだ。そのため、多くのノートパソコンユーザーはそのままではノートパソコンにリストカメラの画像を転送できないという状況に陥った。しかし、その後USBに対応した赤外線アダプタが同梱されることになる。二代目リストカメラには、オプションでUSB用とシリアル用、両方の赤外線アダプタが用意されているため、ほとんどのパソコンで利用できるのだ。

 さらに、ノートパソコンなどに搭載されている赤外線ポートをリストカメラがサポートした点も評価できる。ノートパソコンに搭載された赤外線インターフェイスを使えば、オプションを使うことなくリストカメラ本体だけで、撮影した画像をパソコンに転送できるのである。ただし、最近のノートパソコンには赤外線ポートが用意されていないものも多いのが残念なところ。赤外線ポートが搭載されていないノートパソコンで使うためには、USB対応の赤外線アダプタが必要になるので注意しよう。


 実際に赤外線ポートを搭載したノートパソコンでリストカメラを使ってみたが、これがなかなか快適。使用したノートパソコンはActiveSync 3.1が赤外線ポートを占有していたため、リストカメラのデータ転送ソフト「WQV Link ver.2」を使った画像転送ができなかったが、この問題はActiveSync 3.1の赤外線接続機能をオフにすることで解決できる。Pocket PCやHandheld PCを赤外線経由で使っていて、リストカメラの画像が転送できないって人は確認してみよう。

 ちなみにデータの転送はというと、時計上部の赤外線アダプタ部とパソコンの赤外線インターフェイスを対面になるように置いてWQV Link ver.2を起動するだけ。WQV Link ver.2では、リストカメラからパソコンへの転送だけではなく、パソコンからリストカメラに画像を転送することもできる。この機能を使えば、メモをパソコンで作ってリストカメラに転送するといった使い方も可能だろう。

 WQV Link ver.2にはリストカメラの時刻合わせをするという機能もある。たとえば、パソコンの時計をインターネットのNTPサーバで合わせておいて、WQV Link ver.2で時刻合わせをすれば、完璧に正確な時刻を手軽にリストカメラに設定することが可能なのである。「オレのスケジュールは秒単位っ!」という人にはオススメの機能だといえるかもしれない。

 また、撮影した画像をパソコンに転送できるだけではなく、リストカメラ同士によるデータ転送もサポートされている。ただし、二代目リストカメラ同士での転送は可能だが、初代リストカメラとでは転送はできない。

 なお、カシオによると、リストカメラ同士やパソコン以外にも、PDAや携帯用ゲーム機とリストカメラ間で相互通信させる予定もあるそうだ。実際、時計の赤外線通信メニューには「ワンダースワン」らしきアイコンがあり、それを選択すると「SWAN SEND」と表示されるのでワンダースワンとデータ転送ができるようになるのは間違いない。


赤外線ユニットと連携している時はこんな感じ WQV Link Ver.2を使うと、リストカメラとパソコン間で画像の送受信ができる。撮影画像については画素数が少ないため画質はそれなり。暗めの場所は苦手だが、メモと考えれば我慢できる性能ではある

便利なリストカメラ

 液晶表示はモノクロだからあんまり意味ないじゃないか、という声も聞こえてきそうだが、たとえモノクロだろうと撮影した画像をいつでも表示できるというのは大きな意味を持つ。それはメモ的な使い方をするときだ。たとえば、駐車場にクルマを止めるとき、買おうとしている商品の価格調査、不動産の現地調査などなど、とりあえずこういうときはリストカメラで撮っておけば、あとでいつでも確認ができるから便利。おまけに、撮影した画像には英数字でメモを入れることもできる。メモを画像に加えておけば情報量はさらに増え、簡単な画像データベースとして使うことも可能。いつでも撮れる、いつでも消せるというデジカメならではのメリットを120%活かせるのも、コンパクトで身に付けられるリストカメラならではのことだろう。

 それに、液晶表示はモノクロでも、パソコンに転送すればカラーになるので、まさに1粒で2度美味しいというわけ。モノクロの時は捨ててしまった画像も、カラーになると多少写りが悪かろうと、かなりピンが甘かろうとなぜか取っておきたくなるものだ。ケータイの待受画像に使ってもいいしね。

 そんなわけで、リストカメラを持っていれば「便利」っていうシチュエーションは、実はそのへんにたくさん転がっていたりする。リストカメラは使う人のアイディア次第で、日常生活をかなり便利にしてくれる、そんなアイテムだといえるだろう。

■ 評価(最高点は★5つ)

イバリ度 ★★ カラーで撮影できるとは言ってもしょせん表示はモノクロ。イバるためには、赤外線インターフェイスを搭載したノートパソコンを用意しなければならないので、かなり重装備になりそう。
実用性 ★★★★ 必需品というわけじゃないけど、持ってて良かったと思うシチューションが多いです。
お値段 ★★★★ カラー化して約1万円高。なかなか優秀。ちなみに、赤外線アダプタは1万円とちょっと高めですね。
価格 3万3000円 外見は初代とそれほど違いのないリストカメラだが、中身はまったく違うので、まさにネコをかぶったライオン状態といえます。で、初代と二代目の違いを考慮した上で1年後の三代目を大胆にも予測! Bluetooth、200×200ドットの有機EL液晶を搭載なんてのはどうでしょう。さらに、G-Shockの性能と時計の画面表示はG-Shockライクにするってことで、G-Cameraなんてネーミングはいかがでしょ。集積度、消費電力、コストなどさまざま問題があるとは思うけれど、是非とも実現して欲しいものです。できれば3~4万円くらいで。というかカシオの技術ならいつかきっとやってくれるでしょう。
利用期間 1年くらい
1日あたり単価 90円くらい


・ ニュースリリース
  http://www.casio.co.jp/release/wqv_3.html
・ 「リストカメラ WQV-3」 製品情報
  http://www.casio.co.jp/ww/wc/wqv-3/

カシオのリストカメラにカラーCMOS搭載版登場


(広野忠敏)
2001/09/12 02:37

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