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2006年音楽産業リストラクチャー〜パッケージからネット&ライブへ
KDDI総研 藤原正弘
 KDDI総研 第二市場分析室。専門は情報通信全般の社会・経済分析ということになっているが、まだネットワーク経済を勉強中の学生の身でもある。最近は、コンテンツ産業の調査にも手を出しており、「アキハバラ」にも馴染みたいのだが、なかなか踏み込めない二人娘の父親でもある。最近のレポートは、KDDI総研R&A誌「ヘドニック価格分析による携帯電話の機能評価」(2005年11月号)、「プラットフォームビジネスにおける企業連携」(2006年3月号)など。


 あけましておめでとうございます。本年も当コラムをご贔屓に!

 さて、クリスマスにお正月。ワクワクした2週間はあっという間に過ぎてしまった、トホホ。気を取り直して2006年を振り返ってみると、私のケータイミュージック生活はLISMOに始まり、ケータイ1台で“痛勤電車”もご機嫌な毎日を送っていた。もともとレコード/CD派であるので、オンラインで購入することはなく、もっぱらCDからケータイに落として聴いている。音質も思いのほかよく、MDやMP3プレーヤーには戻れないと思っていた。ところが、2006年も押し迫った師走の25日、サンタがiPodを届けてくれたものだから、さあたいへん。

 サンタと同じRedなガウンをまとったスマートなiPodくんは家族じゅうに大モテ。確かにシンプルな操作性、iTunesとの連携もよく、携帯音楽プレーヤーのトップシェアを占めるのも納得。しかし、我が家の場合はもうひとつポイントがあった。

 「ボイスメモ」。オプションのマイクをワンタッチで装着すると、普段はプレーヤー然としたiPodが高音質かつ長時間のボイスレコーダーに変身するのだ。スピーカーも内蔵しているのでその場で再生もできる。これが、子どもたちの楽器の練習に好都合なのだ。

 というわけで、2006年の我が家のケータイミュージックバトルはがっぷり四つのまま2007年を迎えたのだが、海の向こうのアメリカの音楽産業について、Boston Globeが気になる記事(2006年12月31日付)を書いている。

 それによると、北米の音楽コンサート市場は2005年に比べて大きく伸びているのだ。米国でも日本と同様、オンライン配信の市場は伸び、CDの売上は落ちているのだが、ケータイ音楽配信を市場開拓者と位置づけている。ケータイ音楽配信は、1曲あたりの販売価格は2〜2.5ドルとネット配信に比べて安くはないが、まだまだとどまることがないと報じている。

 確かにPollstar社のニュース(2006年12月28日付)をみてみると、2006年のコンサート市場の市場規模は36億ドルと16%も伸びている。ローリングストーンズやバーブラ・ストライサンドなど、大物のツアーが相次いだことが理由に挙げられているが、音楽=レコードという長年続いたパッケージの時代から、ネット&ライブの時代へのシフトがハッキリしてきたのが2006年の状況といえよう。

 わが国の場合も似たような傾向で、2006年の着メロ、着うた、着うたフルを合わせたケータイ音楽配信の市場規模は前年度比20%増の1,670億円(インプレスR&D「ケータイ白書2007」の推計値)と大きく伸びているし、2005年の音楽コンサートの市場は前年比4.8%増の1,429億円(ぴあ総研「エンタテインメント白書2006」)となっており、着実にネット&ライブへ向かっているようだ。

 レコード/CD派にとっては、パッケージの衰退はちょっと寂しいが、思いも寄らない音楽ビジネスが出現するかも知れないと思うと、正月明けのトホホ気分も少しは晴れてくるのであった。



KDDI総研 藤原正弘)
2007/01/19 11:22

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