≪新刊立ち読み≫スマートフォンのはじめかた
「Androider+」12月号

達人石野が指南する 省エネMAX講座


 本コーナーでは、「できる」シリーズをはじめとしたスマートフォン関連の新刊を立ち読み形式で眺めながら、スマートフォンの基本的な使い方や便利な使い方をご紹介していきます。

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(112~113ページより)

石野純也(いしのじゅんや)
ケータイジャーナリスト。雑誌や書籍など、幅広い媒体で執筆活動を行う。主な著書に「ケータイチルドレン」(ソフトバンク新書)ほか。

第3回 無駄づかいはアプリで防ぐ省エネに効く

アプリマニュアルBEST5

 アプリはまさに諸刃の剣。自動通信が頻繁だと電池の消費が激しくなる半面、アプリで操作を短縮できれば省エネにつながる。ムダを抑えて、効果的なアプリを導入する――この2つが節電への近道だ。(Text 石野純也 Illustration 関谷学)

設定の見直しと操作の効率化がカギ

 特に設定も変えてないのに買ったときより電池が持たなくなった……。そう思ったら、まずはアプリの「自動通信」を見直してみよう。見逃しがちだが、SNS系のアプリは多くが定期的にコンテンツを更新する機能を備えており、初期設定で有効になっていることもある。3G通信はAndroidの中でも電池を消費する機能。無駄な更新を減らせば、省エネにつながる。SNS系以外にも自動で通信するアプリはあるので、インストールしたものを総ざらいでチェックしてみよう。

 ただし、設定の見直しはあくまでマイナスをゼロにするもので、スタート地点に戻ったにすぎない。ここから、各種アプリを導入して、節電効果を高めていきたい。代表的なのが、「エコモードアプリ」。ディスプレイや通信といった、電池の消費が激しい機能を自動的に抑制してくれるため、導入しておけば手軽に省エネ効果を得られる。ウィジェットやショートカットを駆使して、操作を簡略化するのもオススメだ。

マニュアル1 自動更新は必要最低限に!

TwitterアプリのTwiccaは、頻繁に自動更新が可能。省エネ重視なら「チェックを行わない」に設定

 TwitterやFacebookなどを閲覧するためのSNS系アプリは、多くが自動通信機能を搭載している。自分宛のツイートやメッセージがすぐに分かるのは確かに便利だが、この間隔が短すぎるのはNG。通信が頻繁に行われ、電池が激しく減ってしまう。省エネの観点からは、手動で更新することをオススメしたい。ただし、利便性を損なってしまっては意味がないので間隔は要検討。天気予報アプリの場合は、大元の更新頻度を考えることも重要だ。

Facebookアプリは通知ランプの有無も変更可能。徹底したいならこれもオフにしよう
天気予報アプリは元データを確認。気象庁発表は基本5、11、17時。それ以上の更新はムダだ

マニュアル2 エコモードアプリで一括節電

 スマホによっては、輝度の調整や自動通信のカットで電池の消費を抑えるモードを備えているが、アプリを使えばさらに詳細な設定が可能だ。特にドコモが開発した「エコモードアプリ」は秀逸。電池残量に応じて、画面の明るさやバックライトの消灯時間、Wi-Fiのオン・オフなどを調整できる。このアプリ一つで、自分好みの省電力設定を実現しよう。ドコモユーザー限定のアプリだが、導入しておいて損はない。

ecoモードアプリでは、項目ごとに有効となる電池残量を設定できるなど、かゆいところに手が届く多機能ぶりecoモード
無料
NTT DOCOMO
Wi-Fi、Bluetooth、画面の明るさ、画面の自動回転などの設定を、電池残量に応じて変更できる

マニュアル3 電池残量は数字で確認すべし!

 Androidは電池残量表示がアバウトなため、残りがどれくらいあるのか正確にわからない。予想以上に電池が減っていて、気づいたらバッテリー切れということがないように、電池残量は数値で把握しておきたい。どのホーム画面でも確認できる、通知エリア常駐型アプリがオススメだ。

通知エリア常駐アイコンで、電池残量を正確に把握。電池残量に応じて、設定を調整しようZDbox
『正点ツールボックス』
無料
ZDworks CO.,LTD
さまざまなツールをまとめたアプリで、電池残量の表示だけでなく、タスクや通信量まで管理できる

マニュアル4 ON/OFF切替はウィジェットで

 Wi-FiやBluetooth、GPSといった、頻繁にオン・オフを切り替える設定は、ウィジェットで管理するのが鉄則。設定から呼び出すより、画面が点灯している時間が短くなるため、節電につながりやすい。必要な設定だけを1つのウィジェットにまとめられる、「SwitchPro Widget」が便利だ。

OS標準の設定ウィジェットは少々不便。そのような場合はアプリを活用しようSwitchPro Widget
約76円
DROID SHOGUN
最大8つまでの機能、アプリを、1つのウィジェットとしてまとめることができる。サイズは全部で4種類

マニュアル5 詳細設定はショートカットを作る

 Wi-FiやBluetoothのように、オン・オフの二者択一しかない設定にはウィジェットが便利だが、画面の輝度のように細かく調整したい機能もある。そこで活用したいのがショートカット。ワンタッチで特定の設定画面を呼び出すことができ、短い操作で詳細設定が可能になる。ただし、ショートカットが作れるのは特定の設定のみ。標準では呼び出せない画面へのショートカットを作成するアプリもあるので、合わせて活用したい。

ショートカットを置けば…輝度設定も楽チン!「ホーム長押し」→「ショートカット」→「設定」でショートカットを作成できる。「サウンド」なども設置可能タップ一発で設定画面を呼び出せば省エネにつながる。電池残量に応じて、輝度を調整しよう

石ちゃんのOne-pointadvice タスクキラーアプリは逆効果になることも

 無駄なタスクを自動的にカットして、電池の節約になるといわれるタスクキラーだが、アプリの仕組みを深く理解していないと、むしろ逆効果になることもある。たとえば、自動的に立ち上がるタスクを無理やり終了させると、その都度再起動して電池が一気に減ってしまう。タスク管理はOSに任せておくのが得策だ。

自動的に常駐するタスクやアプリを無理やり終了させると、再起動によって電池の消費量が増えてしまう消したのに復活してる!?
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書名Androider+ 12月号
価格780円(税込) 電子版600円(税込)
判型A4変形 128ページ オールカラー
付録スマホ活用のコンプリート30 A5 64ページ
発売日2011年10月19日(木)
発行株式会社インプレスジャパン
発売株式会社インプレスコミュニケーションズ

書籍の詳細

(編集部)

2011/11/4 10:00