記事検索
連載バックナンバー

第570回:Windows RT とは

大和 哲
1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我 ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連の Q&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)


 「Windows RT」とは、マイクロソフトのパソコン向け次期OSである「Windows 8」の姉妹版と言えるOSです。以前は“Windows On ARM”とも呼ばれていました。現時点(2012年7月3日時点)ではまだ、Windows RT搭載製品は発売されていません。

 「Windows 8」がインテルのx86系CPUを搭載したマシンで使うことを前提に設計されているのに対して、「Windows RT」はスマートフォンやタブレットでよく使われているARMアーキテクチャ向けのOSとなっていて、ARM CPUを搭載したタブレット機に始めからインストールされた形で販売されます。つまり、パソコン向けの「Windows 8」に対して、モバイル機器向けのOSが「Windows RT」になるわけです。さらにスマートフォン向けには「Windows Phone 8」も発表されています。

 ちなみに、マイクロソフト自身が発売する予定のタブレット端末「Surface」にも、このWindows 8版とWindows RT版が存在し、併売される予定になっています。
2012年6月に発表された「Surface」

Metroアプリは「Windows 8」と共通

 「Windows 7」までのWindows OSでは、あくまでも「デスクトップ」上で駆動する「デスクトップアプリケーション」のみサポートしていましたが、Windows 8ではこれに加えて「Metro(メトロ)アプリ」を動かすための「Metroスタイル」と呼ばれる新しいインターフェイスに対応しています。Windows RTも、基本的に、Windows 8と共通の「Metroスタイル」で操作するOSです。

 「Metroスタイル」はタッチ操作に最適化されたユーザーインターフェイスで、今までのWindowsのデスクトップとは見た目だけではなく、根本的に動作や操作が異なります。アプリは全画面表示での動作になり、Windowsでの基本動作だった、さまざまな大きさのウィンドウをデスクトップ上で展開するというような表示は行いません。

 技術面では「.NET Framework」という仕組みが用いられており、この技術に基づいて作成されたアプリケーションは、どのCPUでも動作するように設計されています。このため、Metroアプリは、Windows 8、Windows RTの両方で使うことが可能になっています。逆にいうと「Windows RT」は、新しいユーザーインタフェイスのMetroアプリは動作しますが、既存のWindows用アプリは動作しません。

アプリケーション入手は「Windows Store」から

 Windows RT搭載機器には、これまでのWindowsと比べ、いくつか違いがあります。その1つが「Windows Store」です。ユーザーは、Windows RT搭載端末でアプリを追加する場合、「Windows Store」経由で入手する形になると見られています。iPhoneの「App store」、Androidの「Google Play」に相当すると考えればいいでしょう。

 タッチ操作向けのMetroスタイルを採用していますが、Windows 8およびWindows RT搭載の「Surface」はどちらも一般的なパソコンと同じくキーボード、マウスによる操作も可能です。

 なお、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteといったオフィスアプリ、ブラウザのInternet Explorerなどがプリインストールされた状態で出荷されます。ごくごく標準的なパソコンでの用途と同程度の使い方であれば、Windows RTタブレットを購入した直後から、差し支えなく利用できると見られます。




(大和 哲)

2012/7/3 12:11