ケータイ用語の基礎知識

第621回:ファブレット とは

 「ファブレット」は、電話を意味する英語「Phone」と、タブレット(Tablet)とを合わせて作られた造語です。「Phablet」とつづります。

 その名の通り、スマートフォンとタブレットの中間に位置するような、ディスプレイサイズのデバイスを指す言葉として、最近、広まりつつあります。具体的にはおよそ5インチ〜7インチのディスプレイを搭載したデバイスを指すことが多いようです。

 スマートフォンやタブレットと同じOSを搭載しており、タッチパネルでの操作など基本的な使い勝手もスマートフォンやタブレットと同じような形になっています。

 たとえばサムスン電子の「GALAXY Note」「GALAXY Note II」やソニーモバイルの「Xperia Z Ultra」などが“ファブレット”の代表的な機種でしょう。

日本では2012年冬モデルとして登場した「GALAXY Note II」
6月下旬、上海で発表された「Xperia Z Ultra」

 2012年頃から大型画面のスマートフォンが次々と登場し始め、ひとつの製品カテゴリーを指す言葉として、国内外のメディアで使われるようになってきました。特に、日本以外のアジア圏で人気が出てきているようです。

 一般的に、電子デバイスのディスプレイサイズは、“インチ”で表します。テレビなどは「型」という単位で表しますが、これはインチと同じ大きさです。このインチ数は、画面に対角線を引いたときの長さです。1インチはおおよそ2.54センチメートルですので、5インチは12.7センチメートル、7インチは17.78センチメートルです。大人の男性で手のひらに乗せれば隠れるくらいのサイズと言えるでしょうか。

スマートフォンより大画面、タブレットより軽く

 ファブレットが作られるようになった背景としては、ユーザーにとって、以下のようなメリットがあったから、と考えられます。

  • 画面に表示される文字サイズが大きく見やすい

 最近では専用のレイアウトのページが表示されることも最近は多くなりましたが、一般的にはスマートフォンでWebページを表示しようとすると、パソコン用ページが表示されることが多くあります。しかしスマートフォンでは、画面が小さいため、非常に見づらいことがあります。いちいちピンチ操作でズームインして見るのも面倒です。Webブラウジングでは、画面サイズは大きいにこしたことはありません。

  • 映像コンテンツの再生が、スマートフォンより迫力を感じられる

 動画を見たいときに、スマートフォンの小さい画面でみるよりも少しでも大きい画面でみたほうがユーザーエクスペリンスは上だというのは、誰もが納得いく説明でしょう。もちろん、ファブレットの画面より、タブレットのサイズのほうがさらにいいことは言うまでもないのですが、しかし……

  • タブレットより持ち運びが楽

 そう、タブレットは大きい分、重いという弱点があるのです。朝夕の出勤・通学・帰宅時間帯の電車の中など、持って使いたいときになどは少しでも軽いほうが楽です。携帯電話の重さで、画面サイズはタブレットというガジェットがあれば……と思ってしまいます。

 つまり、ユーザーニーズとしては、スマートフォンよりも大きな画面の方がいろいろ便利でよいのだが、タブレットでは重過ぎるので少し小さなものを……という思いがあるわけです。

 また、タブレット端末では通話するにはサイズが大きすぎるという問題もあります。そのため、ほとんどのタブレット端末には通話機能はなくデータ通信にモバイル回線を用いるケースが多いのですが、ファブレットにカテゴリされる機種には通話機能がある、というような分け方をすることもあるようです。