指紋認証でプライベートデータをセキュアに使う

2009年1月19日 11:00
(関口聖)

 「SH-01A」の決定キーは、指紋認証センサーでもある。ケータイの指紋認証といえば、ドコモの「F」がずっと採用してきて、充実したセキュリティ機能が特徴の1つとされているが、今度の「SH」のセキュリティ機能もなかなか良い感じだ。

 暗証番号代わりに指をスライドさせて指紋認証、といった使い方になるのだけれど、使えるシーンは端末全体のロックやICカードロックといったところ。また、特定のメールフォルダやiモーションフォルダを普段は隠しておき、いざというときだけ表示させる、という場合も指紋認証は使える。バンキングアプリやおサイフケータイを頻繁に使うため、「機能別ロック」でiアプリ機能そのものをロックしている。この部分に関しては、アプリ個別にロックできたほうが嬉しいのだが、取扱説明書を見ても、そういった機能はないようだ。

 ケータイは個人情報の塊、という指摘が為されて久しいが、実際そういったデータを守る手立ては限られているし、セキュアにケータイを使うというのは面倒なことだ。指紋認証は、スッと指を滑らせるだけと「解除手段」としては手軽な部類だと思う。一方で、手軽にロックするという機能も重要だが、「SH-01A」ではそのあたりがちょっと不満。時間帯によってロックしたりしなかったり、とかいった機能があればなぁとよく夢想している。シークレットモードを自動解除する、つまり隠しているフォルダを見えるようにして(シークレットモードON)、その後省電力モードになるとフォルダが隠れる(シークレットモードOFF)という機能はあるのだが、もう一声! といったところ。ちょっと贅沢かもしれないが。

 もう1つ、指紋認証を使うには、事前に自分の指紋を登録することになる。最大10個まで登録できるが、私の場合、10個登録してようやくスムーズに使えるようになった。だが、どの登録データがイケてるのか(認証率が高いのか)よくわからない。「この指紋データ、せっかく登録してもらったけど、あんまり役立ってないッスよ......」ということを調べて、より認証率を高める指紋データを登録してみたいのだが、今はちょっとできないようだ。

 ケータイの紛失対策のみならず、「家族友人にこのデータだけは見られてなるものか......ッ!」というモノがある人にとっては、携帯電話の秘密保持関連機能は非常に重要なポイント。そのあたり、指紋認証があるSH-01Aはなかなか使えると思う。