見た目はミドルレンジ、中身はハイエンドなSH005

2010年2月19日 11:00
(村元正剛)

 これまでケータイを選ぶときには、職業柄「最もハイスペックな機種」あるいは「斬新な機能が搭載されている機種」を選んでいた。昨年であれば、3D液晶を搭載したH001であったり、国内初のAndroid端末のHT-03Aであったり、10メガカメラ搭載の933SHであったり……という感じだ。

 今月は、プライベート用に使っているauケータイを買い替えたのだが、ボクが選んだのはSH005。「選べる7色防水スリム」がセールスポイントのモデルだが、ボクはCMで嵐の相葉くんが選んだField Creenをチョイスした。この色がなければ、このケータイは買わなかったかも……と思うほどに惚れ込んでいる。久しぶりにデザインで衝動買いをしてしまった端末だ。auは「iida」というブランドで、デザインに注力したモデルを発売しているが、最近のiidaより、SH005のほうが断然カッコいいじゃん! なんて思ったりもしている。

 ケータイに搭載される機能の進化も一段落した昨今、ハイエンドモデルがウリにしている機能は「それを必要とする人にだけ必要なもの」に感じている。カメラが10メガから12メガに進化しても、さほどインパクトは感じないし、そもそも「どこでもつながる」という前提で使っているケータイには必ずしもWi-Fiが必要だとも思えない。
「メールが使いやすくて、きれいに写真が撮れて、ワンセグが見られたら十分だよね~」「それでGPSやおサイフケータイも使えたら安心だよな~」「さらに防水だったら完璧だね~」。そんなふうに思う人が増えているのではなかろうか?

 ほぼ外観とシャープに対する信頼感だけで即買いしたSH005だが、使い始めると、見た目以上にハイエンドあることに驚かされる。ディスプレイは3インチのフルワイドVGA。ワンセグを視聴するには十分なスペックで、しかも加速度センサーが搭載されているので、ワンセグ視聴時に横向きにするだけで全画面表示に切り替わる。しかも、左右どちらに倒してもOKなのだ。十字キーを上下に押して音量調整、左右に押して選局という機能割り当ても、端末を横向きにすると変わるので、じつに直感的に操作ができるのだ。今年は冬季五輪やサッカーW杯など見逃せないスポーツ番組が多い。防水なので、入浴中でもワンセグが見られるのはありがたい。

 カメラは5.3メガピクセル。ボクはケータイでは、メールかブログ用の写真しか撮らないので、これでも十分すぎるスペック。使う機会はどれほどあるかわからないがBluetoothも対応している。聴く機会があるかどうかわからないがFMラジオも付いている。これはまた別の機会に書きたいと思っているが、プリインストールされているスポーツアプリも使いやすい。

SH005はワンセグにも対応している

 デザイン重視で端末を選ぶauユーザーは、iidaのラインナップも選択肢に加えていると思う。SH005のような、すっきりとしたデザインに惹かれる人は、iidaのPRISMOIDやlottaも購入を比較検討する候補に挙げていることだろう。これらの端末はauが言うところの「ベーシックモデル」に位置づけられる仕様で、スペックはさほど高くはない。液晶はQVGAクラスで、カメラは2メガで、ワンセグは搭載していない。ボクの友人でPRISMOIDを衝動買いやつがいるのだが、買ってから「え? ワンセグが見られないの?」とショックを隠せない様子だった。とりあえず「もう1台買えばいいじゃん」と無責任な助言はしておいたが。

 というわけで、まだ購入して1週間余りではあるが、一見するとミドルレンジに見えて、実はハイスペックなSH005にはかなり満足している。ボタンがフラットなので、メールに打ちづらさを感じるが、これは新しいケータイを買うといつも感じることなので、そのうちに慣れるだろう。

 強いて難点を挙げるとすれば別売の卓上ホルダーが用意されていないこと。防水モデルなだけに充電用のACアダプタのコネクトのパッキンがそのうち摩耗されてしまうのではないか、という不安は拭えない。まぁ、大切に使っていくしかないかなぁ~とは思っているが……。