シンガポール、上海でmicroSIMカードを探す旅に出た

2010年11月19日 06:00
(石川温)

 ここ数年、「日本のケータイ業界はガラパゴスだ」なんて揶揄され続けているけど、むしろ今では世界が日本に追いついてきているように感じる。特にスマートフォン時代になってから、日本が世界に置いてきぼりにされるつあるのではないか、とちょっと不安にも思う。最近、ケータイ業界の注目すべきニュースは世界から発信されることが多く、自然と海外に出張するケースが増えているだけに、ついついそんなことを思ってしまう。

 そんな筆者だが、10月21日はシンガポールにいた。マイクロソフトのWindows Phone 7を搭載した端末の発売イベントがあったからだ。マイクロソフトでは同日にアジアとヨーロッパ、11月8日にアメリカでWindows Phone 7を発売している。日本では2011年夏頃を予定。ここでも世界から取り残されてしまった感がある。
 

Singtelは3日間使えるプリペイドプラン。短期間の出張などには最適かも知れないStarHubはちょっと高いが長期間使えるのが魅力

 

 シンガポール滞在はわずか1日。サムスン電子・OMNIA7を買いつつ、向かった先はシンガポールの各キャリアショップ。iPad用のmicroSIMを買うためだ。

 まず向かったのは、F1シンガポールGPの冠スポンサーにもなっている同国最大手のSingtel。本社1階にあるショップ(ここではWindows Phone 7のプロモーションもやっていた)で、「iPad用のmicroSIM、ありますか」と聞いてみる。すると出てきたのはiPad専用のデータプラン。1カ月更新の契約とプリペイドプランがあって、後者は12.60シンガポールドル(約800円)。これで3日間使い放題になる。これは日本からのローミングに比べてもかなり安い。

 次に向かったのはマリナーベイという日本で言うお台場みたいな場所。m1というキャリアのショップにも、iPad用microSIMが存在した。こちらのプリペイドプランは1GBで20シンガポールドル(約1276円)。動画などは使わず、メールやTwitterなどのテキスト中心ならば、こちらのほうが長く使えそうだ。

 最後に向かったのは同じ場所にあるStarhubのキャリアショップ。こちらは32シンガポールドル(約2000円)とちょっと高めだが、2.5GB使えて(そのうち500MBはキャンペーンのおまけらしい)、有効期間は60日間とある。

 いずれのキャリアも購入にはパスポートの提示が必要だった。しかし、とても簡単にmicroSIMが買えてしまうのはかなり便利だ。

 ちなみに11月上旬には中国・上海にも行ってきた。日本で携帯電話の代理店を展開するティーガイアが現地にチャイナユニコムのキャリアショップを出店したということで、お邪魔した。iPad用のmicroSIMがあるか聞いたところ「一時期、チャイナユニコムがmicroSIMを販売していたが、すぐに休止となった。その後は、普通のSIMカードをSIMカッターで切って販売している」とのことだった。キャリア自体がSIMカッターを使うことを認めているらしい。なんとも、中国らしい話だった。

m1は通常のSIMカードサイズになっており、さらにmicroSIMとして切り取れるようなっているティーガイアが手がけるチャイナユニコムのキャリアショップではiPhone4を取り扱うが、在庫不足が続いているという