2つのSkype

2011年1月31日 06:00
(石川温)

 1月27日、日本のAndroidスマートフォン向けにSkypeアプリの配信が始まった。これにより、NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルなどのAndroidスマートフォンでSkypeが正式に使えるようになった。昨年11月末からauが「Skype au」を配布していたが、これで晴れて他キャリアのAndroidスマートフォンとのSkype通話ができるようになった。

 とりあえず、IS03にもAndroidマーケットからSkypeをインストールしてみた。Skype auアプリのアイコンは白地にSの字が青い。一方のSkypeアプリは青地にSの字が白い。2つのSkypeアプリがホーム画面に並んでいる。

 ネット上では「auの独占供給は意外に短かった。禁断とは何だったんだろう」という声が相次いだ。わずか2カ月の独占供給。でも、auとしてはもちろん織り込み済みだろう。むしろ、Skype社と戦略提携をした上で導入したauに対し、勝手アプリを配布されているNTTドコモやソフトバンクのほうが痛手は大きいかも知れない。

 今回、他キャリアのAndroidにも供給されることで「Skype au」の長所が明確に見えてくる。

 まず1つ目が通話品質。Skype auはパケットではなく回線交換ベースなので、安定した音質で会話できる。ほかはパケット網経由なのでどうしてもネットワーク品質に左右される。

 2つ目がバッテリー寿命。通常のSkypeは常に起動状態にあるので、バッテリー消耗が著しい。その点、Skype auはバッテリー消耗がしにくいようになっている(そもそもIS03はバッテリーが小さいが)。

 また、auでは将来的には複数のソーシャルサービスを一元的に管理できる「jibe」とSkype auの連携を視野に入れている。これにより、どんな使い勝手になるかも興味深いところだ。

 といいつつも、2つを比べてSkype auの音質は本当に安定しているものなのか。バッテリー寿命は長くなるようになっているのか。とりあえず、2つのアプリをしばらく使い比べて、これから評価してみたい。