長い夜、こんなときこそGALAPAGOSで読書

2011年3月24日 06:00
(津田啓夢)

 まず最初に、地震によって不幸にあった方、そのご家族、現在も避難されている方々にお見舞いを申し上げたい。地震以降、編集部では通信関連の情報や各社の被災地支援策など、我々にできる範囲で情報を流している。この原稿を書いている時点では、各スタッフが連絡を取り合いながら自宅作業で媒体を動かしている状況で、用事がなければ基本的に出歩くこともなく、食事と気晴らし以外はほとんどこもりきりになっている。

 そこで、こんなときこそ電子書籍と思い立ち、スマートフォンに対応した「GALAPAGOS」を使ってみることにした。「GALAPAGOS 003SH」という製品名だが、003SHは当初、シャープが提供するGALAPAGOSの各サービスに対応するかは未定で、「GALAPAGOS 003SH」の「GALAPAGOS」の名は、ソフトバンクが名付けたペットネームというなんとも紛らわしいものだった。対応は一部に限られるが、3月2日にようやく、シャープの「GALAPAGOS」サービスのスマートフォンアプリが配信され、003SHは名実ともにGALAPAGOS対応スマートフォンになった。

 電子書籍サービスであるため、専用端末と同様にストアでコンテンツをダウンロードし、電子書籍が楽しめることは変わらない。ただ専用端末を買わずに、普段利用しているスマートフォンで使える点はGALAPAGOSが前よりも自分に近くなったような気がする。スマートフォンへ対応したタイミングで、ストアのお試し利用が可能になり、会員登録なしでストアがチェックできるようになった点も大きいのかもしれない。

 どんな本を読もうかとGALAPAGOSストアをうろうろし、1冊の本を購入した。誰にも購入した本を知られることなく、読み終えた後も物理的な書籍が残らない。この点は、リアルの書店やAmazon.co.jpなどでは得られないポイントで、新たなニーズが掘り起こせそうだ。節電ってこともあるし、長い夜、布団をかぶって新たな読書体験を楽しんでいきたい。