実売2万円でAndroid搭載ノート「dynabook AZ」購入

2011年3月28日 06:00
(甲斐祐樹)

 MEDIASやXperia arcなど最新のAndroid端末がリリースされる中、2010年夏モデルとして発売されている東芝の「クラウドブック」ことAndroid搭載ノート型端末「dynabook AZ」を購入してみました。

「クラウドブック」ことdynabook AZ

 購入の決め手になったのは実売で2万円近くまで下がったその値段に加えて、OSがAndroid 2.1から2.2に公式アップデートされたという情報。在庫限りのdynabook AZが1万9800円で販売していた、との情報を知人が教えてくれたので、店舗見本になっていた最後の1台を無事入手できました。

 購入してみての感想はいい意味で「変」な端末。一見するとノートPCのようですが、USBポートはクライアントとホストで1ポートずつ持っているため、PCのようにUSBメモリや他のAndorid端末をつないだりできる一方、dynabook AZをAndroid端末としてPCにつなぐこともできます。さらにHDMIは携帯端末で採用されているマイクロHDMIでなく通常サイズのHDMIを搭載し、ディスプレイをテレビに出力可能。無線LANやBluetoothも搭載し、Bluetoothキーボードやマウス持使えるなど、インターフェイスはかなり充実です。

右側にUSBとminiUSBを搭載。ホストにもクライアントにもなる左側にHDMI端子
液晶の上にはカメラ搭載手に持ったところ

 Android搭載端末として一番の課題は、Androidマーケットが利用できないということ。ただし、Androidマーケットを利用しないアプリのインストール自体は可能なため、ちょっと工夫すればアプリも利用はできます。自分の場合は手持ちのREGZA Phoneにインストールしたアプリを「AppMonster」でバックアップし、そのREGZA Phoneをクライアントとしてdynabook AZへ接続してアプリをインストール。また、「Dropbox」アプリをインストールしたあとは保存したアプリをDropbox経由で保存してインストールしています。

デスクトップのイメージ別のAndroidからバックアップしたアプリをインストールして利用
プリインストールの「TOSHIBA File Manager」は画面キャプチャやUSBメモリも管理できる

 とはいえ、AppMonsterでバックアップできないような有料アプリはもちろん、通常のアプリでもインストールできないアプリも多々あります。確認した範囲では愛用していたTwitterクライアント「TweetDeck」が利用できませんでした。また、Googleアカウントの設定そのものが存在しないため、GmailやGoogle マップといったGoogle系アプリが利用できないのも注意が必要です。

 実際の利用感は予想していたよりも良好。ついついノートPC感覚でキーボードショートカットを使おうとしたら反応しなかったりと最初はまごつきますが、「これはAndroid端末なんだ」と強く意識することが大事です。また、キーボードにはアプリ切り替えやメニュー表示などAndroidならではの機能が割り当てられたボタンがあるほか、設定画面からは指定したアプリをショートカットで呼び出せたりと、ノート型でもかなり使いやすい機能が盛り込まれています。

キーボード下側を中心に専用ボタンを配置検索ボタンと組み合わせるショートカットでアプリを呼び出せる

 ブラウザはPCサイト表示にすればたいていのサイトは閲覧可能。Ajaxを使ったサイトなどは一部表示が難しいケースもありますが、標準でインストールされているOpera Mobileと使い分けることでかなりのサイトを閲覧できます。また、YouTubeはアプリが利用できないものの、Flash再生が可能なのでブラウザ上では閲覧可能。スペックも非常に高く、PogoPlugを利用して自宅に保存した動画をインターネット経由で再生したところ、VGAサイズのH.264動画がスムーズに再生できました。

ケータイ Watchを表示

 文字入力の変換が文節ごと確定する必要があってやや煩雑だったり、Ajaxを多用したサイトだと閲覧はできても文字入力や操作ができなかったりと、PCほど何でもできるわけではありませんが、Android OSでもノートPC感覚で予想以上に使えるな、というのがしばらく使ってみての感想。本体が小さく持ち運びやすいこともあり、しばらくは外出時にこのdynabook AZを愛用してみたいと思います。

 というこの記事も、dynabook AZで書いてみました。このくらいの文字量もキーボードならサクサク入力できて快適です。