XOOMでBluetoothキーボード3機種を試す

2011年6月1日 06:00
(太田亮三)
左からモトローラ、リュウド、サンワサプライのBluetoothキーボード

 Android 3.0ではGmailのUIが10インチクラスの画面に最適化されており、メールチェックも腰をすえて行いたいと思わせるデキだ。さらに一歩進んで、しっかりとした文章が必要なメールを返信したり、テキストエディタで文章を作成するといったことが行えたら、いよいよノートパソコンの仕事の何割かはXOOMに任せられるかもしれない。

 今回はいろいろなタイミングが重なり、サンワサプライ「400-SKB018」、モトローラ「ワイヤレスキーボード」を試用できる機会を得た。また、筆者が従来より所有しているリュウド「RBK-2000BT II」も比較として使ってみた。いずれも英語配列のBluetoothキーボードだ。

 サンワサプライの「400-SKB018」はオンラインショップ限定のモデルで、丸めて持ち運べ、キー部分は水洗いもできるというモデル。以前から秋葉原などでは丸められるキーボードが販売されていたが、この製品はBluetooth対応で、電池ではなく充電式バッテリーで動作する。iPhone向けとして発売されたばかりだが、HIDプロファイルをサポートするXOOMとも接続できた。Fキーの列を省かず81キーで、iOS専用キーなども無いので、むしろ汎用的な製品という印象だ。

 本体はかなり小型の部類で、全ての指を使ったタイピングは難しい。左右それぞれ2本ずつの指を使うぐらいがちょうどいい。一般的なキーボードの内部に搭載されているラバードームをそのままキートップにしてしまったというキータッチで、可搬性が最大のウリだろう。かなり軽いので、カバンに忍ばせるにはピッタリだ。

自重でここまで曲がってしまうほど柔軟ラバードーム一体成型のキートップ
モトローラ純正「フォリオ型ケース」の余白に収まるほどコンパクト

 

 モトローラ「ワイヤレスキーボード」はモトローラ純正のBluetoothキーボードで、auからの発売が待たれている製品だ。キーピッチはデスクトップパソコン用のフルサイズキーボードと同じで、テンキーレスモデルと同じ幅がある。これは、XOOM本体よりも少し大きい。メンブレンスイッチにラバードーム、パンタグラフでキートップを支持と、一般的なノートパソコンと同じ構造を採用している。CapsLockのランプが用意されているのは地味にありがたいポイント。パソコン用キーボードと比べて違和感が少なく、タイピングのしやすさを重視したい筆者としては押さえておきたいアイテムだ。最上段には音楽再生や音量調整、ブラウザ起動のショートカット、「ホーム」といったAndroid向けのキーが用意されており、最下段には検索やサブメニューのキーもある。XOOMのホーム画面ではカーソルキーでフォーカスを移動させることもできた。

電池部分はスタンドを兼ねて凸形状だが、そのほかはフラットな形状最上段を中心にAndroidの操作に対応したキーがならぶ

 

 リュウド「RBK-2000BT II」は折りたたみ型のBluetoothキーボードとしてモバイラー諸兄に親しまれてきたシリーズ。現在はキー配置を若干改善させた「RBK-2000BT3」が最新モデルとして販売されている。キーピッチを確保しながらコンパクトなサイズを追求し、折りたたんで気軽に持ち運べる魅力は健在。サイズは前述の2機種の中間ぐらいだ。XOOMと接続すると、ほかのキーボードと同様に利用できるが、筆者のXOOMの環境ではShiftキーがいつのまにかオンのままになってしまうという、面倒な挙動を度々見せるため、常用は見送っている。

モバイル野郎の定番、リュウドの折りたたみ型キーボード折りたたむとキートップは内側に収納されるため、気兼ねなくカバンに放り込める

 

 ハードウェアとしてはモトローラのキーボードの完成度が高い印象だが、現状では、日本語入力への切り替えが何かの拍子にできなくなるなど、Android 3.0あるいはIMEが原因と思われる不安定な挙動が散見される。OSやIME側の進化でより安定した環境になることを期待したい。