スマートフォンのFeliCaロック

2011年8月23日 06:00
(法林岳之)
本体背面中央に刻印されているおサイフケータイのマーク。G'zOneはリーダーに強めに当てても大丈夫そうだから、モバイルSuica向き?

 フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行を決心するきっかけは、人それぞれだけど、やっぱり、三種の神器とも呼ばれる「ワンセグ」「赤外線通信」「おサイフケータイ」を挙げる人が多い。ただ、この3つの内、逆に心配要素にもなるのがおサイフケータイ。昨年末以来、おサイフケータイに対応したスマートフォンが各社から登場してきたけど、自分が普段、使っているサービスが対応していなければ、移行できないというのが実状。なかでも関東近郊ではモバイルSuicaのサービス開始を待っている人も多かった。

 ボクの今回の機種変更の場合、元々、G'zOne TYPE-XにはQUICPayやモバイルSuicaなどを登録していたんだけど、モバイルSuicaについては、G'zOne IS11CAの発売日がモバイルSuicaのスマートフォン対応の前週だったため、移行は見送り。前回も書いたように、自分が常に持ち歩いているNTTドコモの回線は、当面、フィーチャーフォンを使い続けるつもりなので、そこにモバイルSuicaの登録を移行した。

 おサイフケータイについては、サービスにもよるけど、スマートフォンであれ、フィーチャーフォンであれ、基本的には同じ。たとえば、QUICPayやモバイルSuicaの場合、機種変更前のアプリで各サービス会社に登録情報を預けておき、新しい機種で受け取るだけ。サービスによっては、預けたときに発行されるIDやパスワードが必要になるけど、お店に出向いたり、書類を発行してもらう手間がないので、非常にカンタン。


おサイフケータイのサービス一覧でメニューキーをタップして表示されるメニュー。おサイフケータイのロック設定は共通仕様のようだG'zOne IS11CAはロック設定でONを選ぶと、画面ロックと連動するか、常にONにするのかを選べる。NECカシオ製スマートフォンの共通仕様

 スマートフォンでおサイフケータイを使ううえで、もうひとつ確認しておきたいのがFeliCaロック。つまり、おサイフケータイの機能をロックする方法だ。フィーチャーフォンではおサイフケータイのサービスが始まったばかりの頃、FeliCaロックを搭載していない機種があったけど、現在ではFeliCaロックが一般的になり、いずれかのキーを長押しして、暗証番号を入力後に使えるようになるというスタイルが一般的。

 スマートフォンについては、共通のおサイフケータイアプリが搭載されていて、そこに「おサイフケータイロック設定」という項目があるため、FeliCaロックそのものは共通仕様となっているようだ。ただ、その先の「FeliCaロックをどう使うか」という部分については、メーカーごとに少しずつ仕様が違うようだ。

 ほとんどの機種はFeliCaロックを解除するとき、おサイフケータイアプリの画面を表示して、ロックNo.を入力する仕様になってるんだけど、G'zOneは画面ロックに連動して、FeliCaロックを解除する設定も選べる。Androidでは、おそらくほとんどのユーザーがパターン(指リスト)やロックNo.による画面ロックを掛けているだろうけど、G'zOneでは画面ロックが掛かっているときはFeliCaもロック、パターンやロックNo.を入力して、画面ロックを解除すれば、おサイフケータイが使えるというスタイルが選べるわけだ。

 おサイフケータイの利用頻度にもよるだろうけど、電子マネーや定期券、クーポン、会員証など、いろんなサービスを頻繁に使う人にとってはロック解除の手間が少ないのは便利だし、慣れていない人も画面ロックの解除だけで使えるようになるので、わかりやすいし、覚えやすい。このFeliCaロックの仕様は、意外に理にかなった仕様と言えるのかもしれません。

画面ロックの状態ではFeliCaがロックされているため、ステータスバーには「LOCK」の文字が付けられたアイコンが表示される画面ロックを解除すると、ステータスバーのFeliCaロックのアイコンは消える。この状態でリーダーにかざすわけだ