Xperia acroでおサイフケータイ!

2011年8月29日 06:00
(石野純也)
モバイルSuica開始を機に購入したドコモ版の「Xperia acro」。フィーチャーフォン関連機能は1つのフォルダにまとめている

 スマートフォン版モバイルSuicaが始まったのを機に、メイン端末を「Xperia acro SO-02C」に変更した。それまでは、おサイフケータイをiモード端末の「L-04B」で、それ以外をスマートフォンで使っていたが、やはり両方を1台にまとめられるのは何かと便利。改札を通ってすぐにFacebookの新着をチェックしたり、会計待ちのレジに並びながらTwitterを見てそのまま端末で支払ったりといったことも、スムーズだ。支払いとそのほかの機能が分散していても同じことはできるが、わざわざ複数の端末を取り出す手間を考えると、もう以前の環境には戻りたいとは思えない。

 Xperia acroには、iモード端末に入れていたモバイルSuicaや、iD、ANAのSKiPサービスを登録した。トルカもたまに見ることがある。本体をかざすだけで支払いなどができるという基本はスマートフォンでも変わらず、使用感はiモード版とほぼ同じだ。タッチに最適化したUIや、ウィジェットが用意されたサービスもあり、部分的にはスマートフォンの方が直感的ともいえる。ただ、サービス登録の仕組みが違う点には、少々戸惑った。スマートフォン版のおサイフケータイには、大きく2つの方式が存在する。1つが専用アプリをダウンロードするもので、モバイルSuicaやiDはこちらに該当する。概念は、iアプリをその都度ダウンロードしていたiモード端末とほぼ同じだ。実際、モバイルSuicaもiDも、設定やデータの移行でつまずくことはなかった。

モバイルSuicaやiDの利用には、専用アプリが必要

 もう1つの仕組みがスマートフォンならではで、プラグインを経由してブラウザからサービスを登録できる。ANAのSKiPサービスなどが利用しており、サイトにアクセスしてボタンを押すと自動的にプラグインが起動し、ICチップに情報が書き込まれる。

 やっかいだと思ったのはこちら。“まずサイトありき”という考え方なら、確かにこのフローは合理的だ。ただ、ずっとおサイフケータイを使ってきた身からすると、突然サービスがガラッと変わってしまったような印象を受ける。さらに、このプラグインは、今のところデフォルトのブラウザにしか対応していない。筆者はXperia acroを買ってすぐに「Dolphin Browser HD」をインストールし、標準で起動するようにしていたため、なかなかSKiPサービスの登録ができなかった。ブラウザまで簡単に変えられるAndroidスマートフォンならではのトラブルといえるが、この辺りがもう少し“スマート”になってくれるとうれしい。

「Dolphin Browser HD」で登録しようとすると、エラーが出てしまうこのエラーを回避するには、「設定」→「アプリケーション」→「アプリケーションの管理」で、ブラウザの「デフォルトでの起動」をいったん解除する必要がある