しっくり来ないドコモの電話帳

2012年2月24日 06:00
(法林岳之)

 いつも持ち歩いている主要3社のケータイの内、NTTドコモのOPTIMUS LTE L-01Dの電話番号は、主に仕事関係に使っているもの。だから、当然のことながら、いろんな人から電話がかかってくるわけだけど、その分、こちらから電話をかけることも多い。

 この電話をかけるときに使うのが「電話帳」や「アドレス帳」、「連絡先」といったアプリ。NTTドコモのスマートフォンの場合、ほとんどの機種にNTTドコモが開発した「電話帳」アプリが標準で搭載されている。OPTIMUS LTE L-01Dもそのひとつ。

縦方向にスクロールして、相手を選ぶというユーザーインターフェイス

 今までもよく指摘したことだけど、電話帳には人それぞれに「こだわり」というか、流儀というか、使い方があるもの。フィーチャーフォンの時代も「●○の電話帳は△△が便利」「■□に機種変したら、電話帳が今イチ」なんていう話もよく耳にした。その違いは表示方法だったり、検索方法だったりと、結構、細かいところにこだわりがあった。

 じゃあ、OPTIMUS LTE L-01Dに搭載されているNTTドコモの電話帳アプリはどうなのかというと、正直なところ、個人的には今ひとつしっくり来ない。中でも気になるのが電話帳の表示方法。表示順はあいうえお順、ABC順、123順で選べるんだけど、電話帳データがひたすら縦方向に並ぶ表示形式になっているため、並び順で後ろの方になる人、たとえば、や行の「湯野」編集長なんかを表示しようとすると、ひたすらスクロールしなきゃいけない。

 そういうときのために、検索機能も備えられていて、「ゆ」と入力すれば、すぐに見つかるわけだけど、「電話帳アプリを起動」→「検索ボタンを押す」→「表示された検索ボックスに文字を入力」という手順を踏むため、結構、手間が掛かる。

 また、電話帳アプリの右端をタップすると、五十音の各行を選べるパレットが「にゅ~」っと表示されるんだけど、ボクが見た限り、この機能はヘルプにも書かれていなくて、画面を触って、偶然、見つけたというのが本当のところ。

 改めて説明するまでもないけど、今後、フィーチャーフォンからスマートフォンに移行する人は、さらに増えることになるわけだけど、フィーチャーフォンの場合、多くの機種が五十音のタブ表示を採用していて、機種ごとにグループ表示に切り替えたり、よく掛ける相手をお気に入りに登録しておくという設定ができた。それがスマートフォンに移行すると、こういう仕様になっているんだから、はじめて使う人が戸惑うことは容易に想像できる。画面上のガイド表示やヘルプも含め、結構、不親切な気がするんだけど……。

検索機能を使えば、すぐに目的の相手を見つけられるけど、そもそも文字入力をしなきゃいけない時点で不親切では?偶然見つけた五十音の各行が選べるパレット。こういう機能も画面にガイド表示がなければ、気づかないのでは?

 こうなってくると、次なるステップは他の電話帳アプリを探すことになるわけで、最近は本誌でもおなじみのAndroidのアプリ情報サイト「アンドロイダー」「電話帳」カテゴリに掲載されているアプリを試しているんだけど、まだ個人的なベストチョイスは見つかっていない。

 アンドロイダーに掲載されているアプリは、おなじみの人力レビューなので、内容がチェックされ、安心して使えそうだけど、考えてみれば、電話帳アプリで扱うデータはユーザーのプライバシーに関わるものだし、フィーチャーフォンから移行した多くのユーザーが最初に触れるアプリの内のひとつなんだから、NTTドコモにはもうちょっと気合い入れて、本気で使いやすい電話帳アプリを開発して欲しいところです。