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【iPhone 5】

iPhone 5同士でバッテリー消費対決をしてみた

2012年10月12日 06:00
(白根雅彦)
2台のiPhone

 iPhone 5は発売日にau版とソフトバンク版の両方を買った。しかし速報レビューを仕上げたあとは、ほかの仕事が忙しく、しばらくiPhone 5に触れなかった。

 せっかく発売日に買った新製品、ただ放置するのはもったいない。そこでau版とソフトバンク版でバッテリーの消費テストを行ってみることにした。というのも、iPhone 5はau版、ソフトバンク版ともに4GことLTE方式に対応しているが、細かいところの実装の違いのおかげで消費電力に差があるらしく、au版は公式に「通常の実装より省電力」と謳っているからだ。それホント? と思った次第である。

 テスト環境は筆者の仕事場の窓際。実は速報レビュー執筆時にはauのLTEが圏外だったのだが、記事が掲載された晩、このテストのためにフルリセットをかけたところ、バリバリに圏内であることが判明した。なんらかの理由でLTEを掴めていなかったようだ。iPhoneのメンテナンスモードで測定すると、au版は-94dBm、ソフトバンク版は-89dBmとなっている。両方ともバリ5だが、ソフトバンク版の方が電波は強く、auは場合によっては4本に落ちる、そんな感じだ。

 テスト時点で対応していないソフトバンク版の緊急地震速報はオフにしたほか、バッテリー残量をパーセント表示に切り替えている。この状態で放置し、定期的に、というか仕事に飽きるたび、バッテリー残量を確認してメモしている。バッテリー表示が変わる瞬間を見ることはほぼ不可能だし、寝ている間や外出中もチェックしていないが、仕事中はだいたい30分〜1時間おきにチェックした。これでバッテリー表示が変わった前後の時刻の「中間」を見ている。あまり正確ではない、あくまで簡易的な方法であることはご了承いただきたい。

 まずはほぼデフォルトの状態でテストを行った。数値をグラフにプロットすると、だいたい直線的に見えるが、100%から99%への降下だけ時間がかかりすぎているので(おそらく新品なので電圧降下が始まらずバッテリーの減りを測定できないものと思われる)、計算には99%からの数値と32時間以降にバッテリー表示が変わった時点の数字を使う。

 au版は883分(14.7時間):99%から1950分(32.5時間):91%でバッテリー消費推定量は毎時0.45ポイント。ソフトバンク版は684分(11.4時間):99%から2058分(34.3時間):87%でバッテリー消費推定量は毎時0.57ポイント。auの方が2割ほど省電力で、グラフで見てもなんとなくauの方が若干角度の浅い直線を描いている。

 次にiCloudとFacebook、Twitterの設定をして、FacebookとTwitterのアプリをインストールして比較した。実際の利用シーンに近いバックグラウンド通信が発生する状態だ。こちらの実験では前回と逆で、スタート直後にソフトバンク版が原因不明のバッテリー減少を見せたので、その減少がなくなった時点から比較をしている。また、両機種同時にバッテリー消費が大きく増えるタイミングがあるが、これは筆者がパソコンでFacebookを更新したとき(仕事が終わって寝る前に書き込むのだ)で、コメントが付くと通知のためにバッテリーを消費していると見られる。

 au版は235分(3.9時間):99%から1814分(30.2時間):76%でバッテリー消費推定量は毎時0.87ポイント。ソフトバンク版は125分(2.1時間):95%から1871分(31.2時間):55%でバッテリー消費推定量は毎時1.37ポイント。今度は5割ほどauが省電力と、だいぶ大きな差が出てしまった。ちなみにテスト期間中の通信量(上/下)は、au版が1.0MB/5.6MB、ソフトバンク版が1.0MB/5.7MBと大きな差はない。

 実はほかにも2回ほど、不備によりデータを採用できなかったテストを行っているが、いずれでもau版の方が電力消費が少ない傾向が見られた。ぶっちゃけてしまえば、個体差や電波環境の影響があるので、これが一般的な傾向だと言い切ることはできない。試行回数も少ないし、場所も個体も同じでは、一般的傾向を計るサンプルとしては足りないと思われる。しかし今回のテストに限っていえば、au版の方が消費電力が小さいという結果が得られたのは確かだ。

 また、今回のテストではソフトバンク版だけ未対応の緊急地震速報をオフにしていたが、ソフトバンク版はこれをオンにするとバッテリー消費が増えるという。このご時世、日本で緊急地震速報をオフにするのはおすすめできないので、au版の方がバッテリー消費面でさらに有利とも言える。

 ただ、たしかに今回のテストでは、この2キャリアの実装方式による差も見られたが、それ以上に、バックグラウンド通信によるバッテリーへの影響も大きいことがわかった。スマホのバッテリー消費が多いと悩んでいる人は、まずはバックグラウンド通信をするアプリを見直した方が良いかもしれない。