みんなのケータイ

 書き足りない、「MEDIAS TAB UL」について書き足りない。前回、ずばっと総括したにも関わらず、申し訳ない、やっぱりもう少し書かせていただきます!

 「MEDIAS TAB UL」には、ハプティック技術をベースとした「HDハプティクス」というものが搭載されている。ハプティックは「触覚」のことで、指先を画面にタッチした瞬間に振動を返す技術をハプティック技術などと呼ぶ。技術を「MEDIAS TAB UL」に供給するimmersion社は、この分野で20年以上の歴史がある、いわゆる“リーディングカンパニー”だったりする。

 次世代のハプティック技術にあたる「HDハプティクス」は、タッチした瞬間、これまでよりもより繊細な振動が返せる。指先は300Hz程度までの振動を感じとれるそうで、「HDハプティクス」が採用するピエゾ型アクチュエーター(ピエゾ素子)は200Hz、応答速度でいうと5msに相当する。NECの担当者いわく、人が触ったと実感するのに最適なんだとか。

 と、技術的な話から入ったが、この繊細な、言い換えればとても地味なインターフェイスが搭載されたことで、「MEDIAS TAB UL」は感覚的に、遠くにある世界と自分を強くリンクさせてくれる道具になった。

 ブラウジング、Twitter、ソーシャルゲームなど、いつも通りネットを使う。画面に映ったコンテンツは、タッチやフリック、スワイプなんて呼ばれるスマホの各操作に応じて、どの端末だってだいたい同じように反応してくれる。

 「MEDIAS TAB UL」ではそこに、指が触った感触を伝えてくれる。平らなガラスの板をなでているのではなく、画面の中のコンテンツを物体として意識させてくれる感じがする。もしかすると、親指操作が多いスマートフォンでは気づきにくいかもしれない。より繊細な(気がする)人差し指で操作しがちなタブレット端末だからこそ、そう感じやすいとも思う。普通に使っていればあまり気にするポイントではないけど、テクノロジーが人の感覚を呼び覚ます感じ、ちょっと味わってみて欲しい。