みんなのケータイ

 筆者が海外で数日過ごすとなると、必ず購入するのが現地のSIMカード。しかし、英語圏の国なら料金プランなどの詳細はかろうじて把握できるものの、英語以外の言語だとさっぱりわからない。特に中国語の場合、料金プランは紙で見れば何となく漢字でわかるもの、いざ購入しようと思うと、言葉が全く通じずに困ることが多い。

 そんななか、日本人にとって頼もしいお店が上海にあるのでご紹介したい。日本の兼松コミュニケーションズが経営しているキャリアショップで、主にチャイナユニコムの商品を扱っている。何が頼もしいかといえば、カウンターのスタッフが日本語に堪能だという点。欲しい商品や料金プランなどもすべて日本語で通じてしまうのだ。

 実は、このお店は一度、取材でお世話になったのだが、その時にオススメされたのが550元のプリペイドSIMカードだった。無料チャージ分は500元あり、毎月18元が引かれる仕組みになっている。ただし、月初に18元分の通話が付与される。もし、通話を使わなかったら、その分は減っていくようになっていく。しばらく上海に行かない場合は、毎月18元が減っていく仕組みだ。

 特に魅力的なのが日本への音声通話だ。1分1元とかなりリーズナブルなので、仕事仲間と中国に出張に出かけた際も、相手が日本のケータイだろうと気兼ねなく音声通話ができる。現地への通話は1分1.5元とこれも比較的安価だ(なぜか日本への通話のほうが安い)。データ通信の価格設定は不明だが、自分が使っているプリペイド契約では、数日間、メールのチェックをした程度で数十元程度しか減らなかった。

 このプリペイドSIMカード、3年ほど前に購入したのだが、年に数回、上海に訪れる度に100元もしくは200元をチャージしているので、ほとんど残高が減っていない。

 購入した当初は、通常サイズのSIMカードで運用していたが、SIMフリーのiPhone 4Sで使いたかったので、中国でカッターを使ってmicroSIMカードサイズに切ってしまった。しかし、このコーナーで紹介したように昨年末にiPhone 5を購入したので、このmicroSIMカードをnanoSIMカードに自分で切るべきかかなり迷っていた。

 しかし、兼松のサイトを見てみると、なんとnanoSIMカードの発行を行ってくれるという。手数料は必要であったが、カウンターに行くと、カッターで切ることなく、ちゃんとしたnanoSIMカードを同じ番号を引き継いだ形で発行してくれたのだったもちろん、その時も日本語でOK。何の不自由もなく、チャイナユニコムが使えるのは本当に便利だ。

 このお店では、ほかにもデータ通信専用のSIMカードの取り扱いもある。主に上海の日本人駐在員向けにサービスを提供しているようだが、中国を頻繁に訪れるビジネスマンにも重宝なショップと言えそうだ。