みんなのケータイ

 アップルがiOS 6から始めた「Passbook」。最初、アップルの発表を聞いたときには「おサイフケータイっぽいことをやりたいのかな」とか「将来的にはNFCをiPhoneで載せるつもりなのか」という程度の印象でしかなった。

 とはいうものの、仕事柄、Passbook対応のアプリやサービスがあれば、とりあえず使ってきた。そんな中、「あ、これって便利かも」と思えたのが、ANAのPassbook。国内や海外への出張が多く、飛行機に乗る機会も多いのだが、そんなときでも、航空券はあえてPassbookで受け取るようにしていた(搭乗する際は荷物を預け入れたりするので、結局は紙の搭乗券で飛行機に乗ることになるのだが)。

 だが、予約後、Passbookで受け取るようにしておくと、飛行機のゲート情報がわかったり、遅延情報もプッシュで配信されるようになるので、これが意外と重宝するのだ。

 2月に札幌に行った際も、夕方の飛行機で東京に戻るはずが、まさかの大雪で、飛行機が「遅延」した後「欠航」となってしまった。そんな情報もPassbookにしておけば、いち早くプッシュで知ることができる。早速、その場でANAのサイトにアクセスし、欠航してしまった便を違う便に予約変更を行うことで、なんとかその日のうちに東京に戻ってくることができた。

 搭乗口に関しても、ゲートが変更になればプッシュで知らせてくれる。海外に行くときなどは、空港に着く前やついてからもバタバタしがちになるが、Passbookがあると、ちょっとした変更もすぐに把握できて安心だ。

 先日、JALに話を聞く機会があったのだが、やはりPassbookを利用して飛行機に乗るお客さんがここ最近、急激に増えているという。JALは2月にPassbookを始めたばかりだが、利用者には好評のようだ。

 アメリカではスターバックスもプリペイドカードをアプリで提供し、Passbookで使えるようにしている。日本でも、Passbookを活用する企業がもっと増えてくれるといいのだが。