みんなのケータイ

 昨今のスマートフォンには、ちょっと触っただけでは気づきにくい裏ワザ的な便利機能がたくさん仕込まれている。マニュアルにはちゃんと記載されているが、あまりにも事務的に淡々と説明されているため、普通の人はそれを読んだだけではどう便利なのか理解できないだろうし、そもそも簡易マニュアルすらきちんと読まない人が多いという状況なだけに、各メーカーともにコストをかけて機能を実装したわりには誰も知らない、使わないという残念な事態が散見されるのだ。

 筆者が現在使用している「VEGA PTL21」にも、そんな裏ワザ的な便利機能がたくさん用意されている。

 例えば、「mini Window」機能。一言で説明すると、音楽プレーヤーや動画プレーヤー、テキストメモの小窓を別のアプリの起動中に重ねて表示できる機能である。店頭のパンフレットやパンテックのWebサイトなどでも紹介されている機能なのだが、前回ご紹介した「VEGA Motion」は比較的きちんと使い方の説明があるのに対し、mini Windowについては詳細マニュアルを読まないと呼び出し方すら分からない可能性がある。

Webブラウジング中にテキストメモ用の小窓を表示
スクロール操作等を行う際には透過表示となる
動画も重ねられる
表示位置やサイズも任意に変更できる

 で、どうやって呼び出すのかというと、画面下部の「ホームアイコン」の右側にある「履歴アイコン」をタップすると、「ミュージック」「動画」「テキストメモ」の3つのアイコンが現れるので、それを選択するだけ。まあ、使っているうちに気がつく場合もあるのだろうが、もう少しアピールしてもらいたいところだ。

履歴アイコンをシングルタップした場合
履歴アイコンをロングタップした場合

 実は、この手の小窓機能、最近は他社製の端末にも搭載され始めているのだが、それぞれ呼び出し方も異なれば、呼び出せる機能のバリエーションも異なる。こうしたマルチウィンドウ機能は、Android OSの標準機能として用意されたものではなく、各メーカーがそれぞれ頑張って搭載しているというのが実態で、結果的に使い方もバラバラ、サードパーティもそれ用のアプリを開発できない、というような状況になっている。

 当初は端末メーカーにとって差別化のポイントとして活用できていた機能ではあるのだが、多くのメーカーがこの機能を実装し、さらにパソコン同様の大画面を装備したタブレット端末も売れ始めているので、Googleには、もうそろそろOS側にマルチウィンドウ機能を標準搭載することを検討してもらいたいところだ。