みんなのケータイ

 各社から2013年夏モデルが発表され、すでに一部のモデルは販売が開始されている。各社のラインアップについては、連載でも取り上げたし、今後、レビュー記事やインタビュー記事なども掲載されるので、そちらを参考にして欲しいけど、じゃあ、自分自身はどうするか。中でも厄介なのがNTTドコモのラインアップ。

 今夏のNTTドコモのラインアップと言えば、ツートップ戦略が話題だ。この是非については記事でも触れたけど、いざ買う段になっても今ひとつしっくり来ない。販売店ごとに価格が違うので、一概に比較はできないんだけど、割引を考慮しない価格で、すでに発売中の3機種と今週末に発売される1機種で比較すると、以下のような順になる(価格はいずれもdocomo Online Shopの機種変更時のもの)。

機種名一括販売価格
GALAXY S4 SC-04E8万3160円
Xperia A SO-04E7万8120円
AQUOS PHONE ZETA SH-06E7万4760円
ARROWS NX F-06E7万4760円

 ところが、ここから最大24カ月間、月々サポートで一定額が割り引かれる。もう少しわかりやすく言えば、実質的な販売奨励金をNTTドコモがユーザーに対して、分割払いをするのと同じことだ。この金額の大小が今回のツートップ戦略のカギになっている。

機種名毎月の割引額
GALAXY S4 SC-04E1995円×24回
Xperia A SO-04E2205円×24回
AQUOS PHONE ZETA SH-06E1365円×24回
ARROWS NX F-06E1365円×24回

 これを見ると、NTTドコモがツートップの機種をいかに大きく割り引いているかがわかるんだけど、多くのユーザーは端末代金も24回払いなどで購入することになる。じゃあ、その金額と差し引きすると、どうなるか。

機種名毎月の支払額
GALAXY S4 SC-04E1470円×24回
Xperia A SO-04E1020円×24回
AQUOS PHONE ZETA SH-06E1750円×24回
ARROWS NX F-06E1750円×24回

 差し引き支払い額の差額は、月々の金額で約300~700円程度なので、これを大きいと見るか、小さいと見るかは、人それぞれだろうけど、ボクの周囲では「思ったほど、大きな差ではないね」という声も聞かれた。

 そして、もうひとつ話をややこしくしているのが「ありがとう10年スマホ割」「はじめてスマホ割」というキャンペーンの存在。

 「ありがとう10年スマホ割」は10年超のユーザーに対し、一定額を割り引くものなんだけど、ツートップの2機種は月々サポートに420円が上乗せされるのに対し、それ以外の機種は購入時に5250円が割り引かれる。ただし、ツートップ以外の夏モデルはいずれも対象外なので、実質的に恩恵を受けられるのは2機種のみ。

 「はじめてスマホ割」は購入前の端末がiモード端末やキッズケータイのユーザーに対し、スマートフォンへ乗り換えることで、一定額を割り引くというもの。こちらも同様で、ツートップの2機種は月々サポートに420円が上乗せされ、それ以外の機種は購入時に販売価格から5250円が割り引かれる。ただし、夏モデルで対象なのはツートップの2機種のみで、それ以外は対象外。

 そして、この「ありがとう10年スマホ割」と「はじめてスマホ割」は両方適用されるケースもある。たとえば、10年以上のNTTドコモと契約していて、現在もフィーチャーフォンを継続利用しているユーザーが対象という感じ。

祝! FIFAワールドカップ5大会連続出場決定!! 我らがチームの頼れるエースはどれだ?

 でも、考えてみれば、契約期間が10年を超えてるのって、大学生くらいからケータイを持ったとしても30歳前後以上の人だよね。しかもこれだけスマートフォン全盛と言われる中で、フィーチャーフォンを使い続けているってことは、ちょっと保守的なスタンスか、あるいはもっと年齢層が上で、デジタルなことやネット環境にアクティブじゃない人という見方もできる。ということは、ある意味、ツートップ戦略は若いユーザーに優しくないとも言えるし、ボクのようなデジタル大好きなオッサンにもうれしくないわけだ。

 まあ、値段がすべてではないし、仕事のことを考えると、ボクらはツートップの2機種もそれ以外の数機種を買うんですけど、メイン端末はどうしたもんでしょうか。