みんなのケータイ

 スマートフォンはケータイと違い、OS(プラットフォーム)をアップデートできるのが特徴。おそらく、読者のみなさんもメジャーアップデートには期待を寄せているだろうけど、正直なところを書いてしまうと、ボクをはじめ、本コーナーで書いているような人たちの場合、意外にメジャーアップデートには縁がなかったりする。なぜなら、仕事の都合上、メジャーアップデートのアップデータが公開される前に、次の機種に機種変更してしまうことが多いからだ。

 そんな中、6月5日にauの昨年の秋冬モデルとして販売されていたシャープ製「AQUOS PHONE SERIE SHL21」向けに、Android 4.0からAndroid 4.1へのメジャーアップデートが公開された。アップデート内容については、本誌の記事を参照して欲しいんだけど、昨年の秋冬モデルの範囲で見ると、4月に湯野編集長が取り上げていた「VEGA PTL21」、5月に村元正剛氏が取り上げていた「Xperia VL SOL21」に続くアップデートということになる。

 アップデートはWi-Fi経由、もしくはパソコンでmicroSDメモリーカードにアップデータを取り込んでの実行ということになるんだけど、ダウンロードの時間も含めて、10分程度もあれば、終わる。アップデートを始める前に、ひと通り、アプリのアップデートをPlayストアとau Marketの両方でやっておく。アップデート後の注意としては、「LISMO Player」と「電子書籍GALAPAGOS」のアプリをそれぞれPlayストアでアップデートするくらい。端末の設定が一部、リセットされるものがあるという注意書きもあったけど、ほとんど設定は変更されていないようで、すぐに使うことができた。

 アップデート後の印象としては、全体的に動作のサクサク感が増した感じ。実は、半年以上、使ってきたこともあって、最近は動作が重くなってしまうようなことがあり、「早く夏モデルに買い替えたいなぁ」なんて考えていたんだけど、今回のアップデートでそのあたりの重さは一掃された印象。アプリについてもすべてを動作させたわけではないけど、日常的に使うアプリでは今のところ、何も問題が起きていない。

 今回のメジャーアップデートでうれしいのは、OS(プラットフォーム)以外の部分で、新機能が追加されたことだ。詳細はシャープのメーカーサイト「SH DASH」のメジャーアップデートのWebページ更新内容を見て欲しいんだけど、個人的にはモーションセンサーで端末を持っているか、置いているかなどを検知して、画面表示を制御する「Bright Keep」あたりが便利に感じられた。

 ひとつタイミング的に惜しかったのは、自分のAQUOS PHONE SERIE SHL21をアップデートし終わった後、6月20日にauが「auバックアップ」というアプリが公開されたこと。本来、こうしたアップデートを実行する前には、端末データのバックアップを取りたいんだけど、auはAndroid標準のバックアップがあるから不要という解釈だったのか、これまでそういったツールを提供していなかった。ちなみに、NTTドコモは「ドコモバックアップ」を提供しているし、メーカーによっては独自でバックアップツールをプリインストールしているところもある。もし、今後、auのスマートフォンをバージョンアップするときは、このアプリでバックアップを取ってから、実行することをおすすめしたい。

ついに、「Android 4.1へのメジャーアップデートのお知らせ」が……
ダウンロードはWi-Fi経由なら、数分で完了する
15分と書いてあるけど、実際にはもう少し早い印象。ダウンロードも含め、30分を見ておけば、おそらく大丈夫
アップデート時は2回、再起動する。画面はアップデートの後半部分
プラットフォームがアップデートされると、アプリもひと通りチェックされる
メジャーアップデートが完了したら、au MarketでLISMO Playerをアップデート

 とまあ、順調に実行できた感のあるAQUOS PHONE SERIE SHL21のアップデートなんだけど、実はひとつだけトラブルが起きている。というのもアップデート後、5GHz帯を利用したIEEE802.11a対応の無線LANアクセスポイントにつながらなくなってしまったのだ。その無線LANアクセスポイントには、他のスマートフォンやタブレットで接続できているし、家族が使っているメジャーアップデート済みのAQUOS PHONE SERIE SHL21では問題なく接続できているんだけど、なぜかボクの端末だけがつながらない。他の無線LANアクセスポイントについては、なぜか5GHz帯を利用したIEEE802.11a対応のものにはつながらず、2.4GHz帯を利用したIEEE802.11b/g対応の無線LANアクセスポイントには接続できている。いろんな組み合わせで試してみたけど、どうもボクのAQUOS PHONE SERIE SHL21固有の問題なのかなというのが現時点での結論。

 プラットフォームのアップデートって、長く使う上でも魅力的ではあるんだけど、どうしてもこういう細かいトラブルって、避けられないんですねぇ。やっぱり、夏モデルのAQUOS PHONE SERIE SHL22に機種変更しようかなぁ……。