みんなのケータイ

Webブラウザーでアプリをダウンロードしようとしてもエラーになる
ホーム画面から利用できる全収録アプリ・機能

 年配の方の最初のスマートフォンとして最適なだけでなく、子どもにも使わせてあげたいソフトバンクの「シンプルスマホ 204SH」。端末の使いやすさという点では抜群なのだけれど、ターゲットがターゲットだけに、バリバリ使い倒したいユーザーにとっては好きなアプリをインストールできないのがネックではある。Google Playのストアアプリ自体が利用できないし、勝手アプリもしくは野良アプリと呼ばれているものもWeb経由ではインストールできない。

 もちろんこれは、セキュリティ上好ましくないアプリに容易にアクセスできないようにする、という面ではすごく理にかなっていると思うし、子どもに渡すスマートフォンとして安心できる部分でもある。じゃあ、プリインストールされているアプリはその分ちゃんと充実してるの? というのが気になるところ。

 シンプルスマホにプリインストールされているアプリ・機能は全部で55種類。そのうち48種類がネイティブアプリで、残りの7種類はWebブラウザー経由で使うものになっている。ネイティブアプリにはカメラ、Webブラウザー、地図、カレンダーといったごく一般的なものはもちろん、情報収集するためのニュースや天気の他、装飾メール、写真加工、ボイスレコーダー、赤外線送受信といった趣味用アプリやツール系アプリもある。日常的に必要となるアプリは、だいたい一通り揃っているんじゃないだろうか。

 TwitterやFacebook、クックパッドなんかも用意されているけれど、こちらはWebブラウザーを起動して使う形になっていて、いわばWebサイトへのショートカットの位置付け。こういった“旬”のサービスはアプリ自体もどんどん機能アップしていくだろうから、アプリ単体のアップデートがしにくいシンプルスマホでは、最初からWebサービスにリンクしておいた方が合理的なのだろう。

TwitterやFacebookなどはWebブラウザー経由で利用する
地図アプリがイイ!

 さて、そんなプリインストールアプリの中で筆者のイチ押しは何かというと、「地図」アプリ。てっきりGoogleマップを起動するのかと思っていたら、ソフトバンクのスマートフォンらしく、Yahoo!地図が起動したのである。でも、このYahoo!地図、ゼンリンのデータを使っていて、全体的な地図としての見映えは個人的にはGoogleマップよりきれいだと思うし、すごく自分好み。色づかいがすっきりしていて縮小しても見やすく、ぐんぐん拡大していけば市街地の細かい道路までくっきり確認できて、しかもビルなどの高い建物が半透明で立体的に表示されるのもいい。番地どころか“号”までわかるのも、さすが住宅地図を手がけているゼンリンだなぁと感心してしまう。

広域表示でも、適度な細かさで幹線道路などをはっきり見ることができる
中くらいの拡大率。このすっきり見やすい感じがお気に入り!
拡大率を最大にしたところ。高い建物は半透明で立体的に表示される
番地だけでなく“号”まで確認でき、特に住宅地で威力を発揮する
雨雲の状況を地図に重ねて表示。5分ごとの推移もわかる

 この地図アプリでさらに便利なのが、雨雲レーダーを重ねて表示できるところ。最新の雨雲の状況を一定のエリアごとに色分けで表し、前後1時間の雨雲の動きもつぶさにチェック可能なのだ。いちいち天気予報のアプリやWebページを立ち上げて、雨雲レーダーのコーナーにアクセスして……なんていう手間なしに、いつも使う地図で2回タップするだけで雨が降りそうかどうかわかるのは、年配の方や子どもじゃなくても便利なはず。

 ただ、欲を言えば、この地図上でナビ機能が使えたら最高だったのに! と思わなくもない。ルート検索の機能はあるものの、目的地までの道順を表示するだけ。必ず北が上になっていて手動で地図を回転させることができないので、基本的に“見るだけ”の地図になっているのが少し残念だ。

「ルート」から目的地までのルート検索ができる。ナビとしての機能がないのはちょっと残念
「ジャンル」からはスポット検索も可能。収録施設が増えればもっと便利になりそうだ

 端末のコンセプトとして機能をどんどん追加していくわけにもいかないのだろうけれど、ナビ機能はあらゆる年齢層のユーザーが活用したい機能の一つだと思うので、ぜひこのYahoo!地図の見映えでいつか実現してほしい。いずれにしても、地図の見やすさってやっぱり重要だよなあと思ったわけで。