みんなのケータイ

 7月1日、Googleが提供していたRSSリーダーサービス「Googleリーダー」が終了した。筆者はGoogleリーダーをヘビーに使っていたので、終了の影響は大きかった。

 RSSとは、ニュースサイトやブログが配信している記事リストのデータだ。複数のサイトのRSSをまとめて取得し、一緒に見られるのが、RSSリーダーである。スマホのWebブラウザでWebサイトを巡回するのがちょっと面倒くさいので、RSSリーダーがかなり便利だ。空き時間の暇つぶしにも最適なので、スマホとの相性も良い。筆者はiPhoneではブラウザ(Safari)より頻繁にRSSリーダーを使っていて、Safariの代わりにRSSリーダーアプリをホーム画面下段のDockバーに配置しているくらいだ。

 筆者の場合、スマホだけでなくタブレットやパソコンなど、複数の端末からRSSをチェックするので、既読情報を同期できるGoogleリーダーのようなクラウドサービスがほぼ必須となっている。たとえば移動中の時間つぶしにスマホでRSSをチェックしたら、その記事をあとで自宅のパソコンやタブレットで読むとき、既読扱いになってくれないと、二度手間になってしまう。

Feedly公式アプリ。左右フリックで既読・未読の切り替えなど、ジェスチャー操作が充実

 幸いにもRSSリーダーサービスはGoogleリーダー以外にもたくさん登場している。とくにGoogleリーダーの終了時には、さまざまなRSSリーダーサービスが移行先として名乗りを上げていた。筆者はそれらのRSSリーダーサービスの中から、「Feedly」に移行することにした。

 FeedlyはWebブラウザや公式アプリに加え、サードパーティ製の「Reeder」というアプリからも利用できる。Reederは元々Googleリーダー用のアプリだったが、Googleリーダー終了に伴い、Feedlyに対応するようになった。筆者は以前からReederを使っていたので、慣れ親しんだReederが使えるのでFeedlyを選んだ、というわけだ。

Reeder。こちらもジェスチャー操作対応だが、簡単なカスタマイズもできる
FeedlyはWebブラウザからも利用できるが、スマホからは使いにくい。素直に専用アプリを使うべき

 クラウド型のサービスは、スマホやタブレット向けには公式アプリを用意するサービスも多いが、パソコンからはWebブラウザを使ってね、というサービスがほとんどだ。しかし、個人的には、パソコンからもWebブラウザではなくクライアントアプリを使いたいと思っている。Webブラウザは環境を問わないのが便利だが、操作レスポンスが悪かったり、タッチジェスチャー操作などに制限があるなど、使い込んでくると気になる部分が多いからだ。

 たとえばReederにはMac版アプリが存在する。Mac版はアップル純正のタッチパッドによるジェスチャー操作が可能で、3本指スワイプで記事送り、2本指ピンチでスター付与、などの設定ができるようになっている。こうしたタッチジェスチャーは、Webブラウザでは実現しにくい。

 残念ながら現在のところ、ReederではiPhone版しかFeedlyに対応していないが、Reederの開発元によると、3バージョンすべてのアプリをアップデートする予定があるという。また、Reeder以外にもFeedlyなどのRSSリーダーサービスに対応するMacのアプリも存在するので、待ちきれないならばそちらに移行する手もある。

 Googleリーダーが終了してから1カ月ほどしか経っていないので、まだ代替環境が整いきったとは言いがたい状況だが、どうやらそれほど待たずに、以前と同じような使い勝手に戻せそうだ。むしろ各サービス・アプリの競争が激しくなり、以前よりも便利になることにも期待できる。とくにパソコン版のクライアントアプリは、もうちょっと選択肢が増えるといいな、と思っている。この手のクラウドサービス、パソコンでも使いやすくないと困るのに、どうにもパソコン上での使い勝手がいまいちな気がするのよね。