みんなのケータイ

 auのiPhoneが対応している2.1GHz帯のLTEのうち、多くのエリアでは5MHz幅を使った下り最大37.5Mbps、または10MHz幅を使用した下り最大75Mbpsの通信速度でサービスが提供されていますが、一部エリアではより高速な下り最大112.5Mbpsや、下り最大150Mbpsに対応したサービスが提供開始されています。

 先日行われたKDDIの会見では、8月末時点での帯域幅ごとの実人口カバー率は、それぞれ以下の通りであると発表されました。

[auのLTE/2.1GHz帯の帯域幅ごとの実人口カバー率]
帯域幅通信速度実人口カバー率
5MHz幅下り最大37.5Mbps72%
10MHz幅下り最大75Mbps31%
15MHz幅下り最大112.5Mbps6%
20MHz幅下り最大150Mbps非公開

※KDDIの会見資料より

 8月末時点では実人口カバー率が6%に限られている、下り最大112.5Mbpsエリア(iPhone 5では端末の仕様上、下り最大100Mbpsの対応に留まる)にて、auのiPhone 5を使ってスピードテストを行ってみました。

愛媛県新居浜市にあるLTEの112.5Mbpsエリアでスピードテストを実施
iPhone 5 - 下り通信速度の最高記録は62.63Mbps

 下り最大112.5Mbpsエリアの中を移動しながら、何度かスピードテストを行ってみた結果、最も速い通信速度は下り62.63Mbps/上り6.14Mbpsを記録しました。下り通信速度が、10MHz幅の理論値である75Mbpsを下回っているのは少々残念ですが、iPhone上で接続中のネットワークの通信状態などの詳細を確認できるツールを使い、下り最大112.5Mbpsの電波に接続された状態であることは確認済みです。

GALAXY Note II SC-02E - 下り通信速度で89Mbpsを記録

 なお、同じく下り最大112.5Mpbsのサービスを全国60都市以上で提供しているドコモは、愛媛県松山市内にて下り通信速度が89Mbpsを記録するなど、理論値(利用したGALAXY Note IIの仕様上、100Mbps)にかなり近い速度を記録していました。

 接続中の電波の帯域幅は、普段は特に意識することはありませんが、体感的に『通信速度が速い場所』を押さえておくと、外出先で大容量のファイルをやりとりするような必要が生じたり、インターネットを利用しながら作業する場合に便利です。

 携帯電話各社は、既存の周波数帯での帯域幅の拡大や、新しい周波数帯をLTEサービス用に用いることで、順次下り最大100Mbps以上に対応したサービスエリアを拡大していますが、利用者としては『特に意識することなく』いつでも高速なサービスが利用できることに期待したいです。